どシリアスなマヌケの日常

毎日毎日、ストーリー漫画を描き、残りは妄想.,いや構想の日々の日記。

大長編「Crystal Ball」

2022-03-22 09:20:00 | 日記
「Crystal Ball」神澤 陽(かんざわ よう)

田中 陽(あかり)として生きた人生が終わり、しばらく自分の国に帰っていたアマは、カケルの下衆な策略にはまり彼を取り逃すことに。
少人数で「捕縛隊」を結成。武闘派2名と学者を連れて、再び人間になり戻ります。

今度は大企業の会長令嬢。15才。息子だった海斗は40代で陽が母親だと気づいていますが母は生まれ変わって違う人間になったと解釈しているので何も言いません。

この大長編の中でも最も残酷で、動きのあるパートです。経済的にも社会的にも姫君の様に恵まれている環境。ただいるだけで性根の腐った罪悪感の無い人間の女に妬まれます。
人間の身体になるとアマの記憶は消えて無力な少女になってしまいます。随従として同行した学者は、アマの国でも珍しい存在で力を持たない者なので、人間の身体に入っても記憶を持ち続けることができます。陽という少女は自分の主だと知っています。でも、反感を持っています。アマは、上から目線の我儘な暴君で、人間の男を追いかけ回して失態ばかりだと思っています。
でも、その学者のミスで陽は悪魔の様な女になぶり殺されます。アマは死にません。この身体から出れば済むことです。でも、この身体にはアマが入る前に既に本物の神澤 陽がいました。
人間の心が入る前の身体、胎児。若しくは死んだばかりの死体に入るのがルールなのに。学者が使っている人間の身体は急性アルコール中毒で死んだ40代の怖い人。陽は胎児から。陽という人間は流産しかかっていた身体でした。アマが入ることによって生きながらえた弱い身体。もう、人間の心が入っていることに気づかずアマは胎児の中に入りました。
陽の存在を学者から教えられ、アマは泣きじゃくります。「私が帰ったら陽は死んでしまうではないか」

ここで、学者はきづきます。高慢ちきでワガママ、勉強が嫌いで気分屋の女王は「子供」だったこと。国を治める王になると決められて存在し、子供が頑張って役目を果たしていた。そして気の病を持っている。

絵の陽は、死ぬ直前。アマが主導権を握っています。陽は仮死状態の領域に閉じ込めました。これから、この身が受ける暴力と死の結末を分かっています。女王の自分が全部引き受ける。眠れ。陽。償いはちゃんとする。カケルに珠を割られ反撃する力もなく、指を切り落とされ(描いてませんが、母親の形見のサファイヤの指輪をしています)指輪を奪われて、辱めのかぎりをつくされ、陽は殺されます。中身はアマ。声ひとつ立てず、命乞いもしません。

この残虐シーンは、本編ではカットします。アマは誰にも言わない。後になっても。ただ、ここから、陽の髪の毛を一本持って、それしか持つ力がなくて身体から出て国に帰ります。

この長編は、本当に長くて、半分マンガで半分は文章と絵という形になると思います。



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