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興福寺仏頭展

2013-09-10 19:20:08 | 美術[か]
「興福寺仏頭展」@東京藝術大学大学美術館

 でかい頭がメインの展覧会。でかい頭と言えば、先日行ったルーヴル展にあった《ローマ皇帝ルキウス・ウェルスの妻ルキッラの巨大な頭部》を思い出す。総高98.3センチの仏頭よりもでかかった。『白鳳の貴公子』仏頭は興福寺国宝館では目の高さに展示してあって見やすいが後ろは見えない。今回はぐるりと後ろも見えるけれど、ちょっと高い所に展示している。興福寺で見た時はもっと大きい印象があったけれど気のせいだった。キャプションを読んだら、その昔、興福寺の僧兵たちが山田寺から本尊を強奪して興福寺東金堂本尊にしたとか書いてある。いいのかそれで?ありなのか?・・・ 結局、火災で焼けおちてこのありまさになってしまったとか。強奪されなかったら大きな薬師如来として綺麗に残っていたのだろうか。どの道、似たような運命を辿ったのだろうか。この強奪騒ぎをぜひタイムスクープハンターに調べてもらいたい。

 仏頭の手前には《木造十二神将立像》がものすごくゆったりと展示されている。もちろん全方位から見ることができる。
 
 いちばんいい感じだったのは《厨子入り木造弥勒菩薩半跏像》、厨子と仏像が別々に展示してある。厨子には無著・世親などの僧侶の絵が描かれていて、天井からは6体の飛天がキラキラ光りながら宙を舞っている。なんか贅沢な雰囲気。仏像のほうは厨子の中に入っていたので保存状態も良く、後光やいろいろな装飾も綺麗に残っていて、金色の顔で蓮の上に座っている。

 さらには『白鳳』つながりなのか、深大寺の白鳳仏《釈迦如来倚象》も友情出演している。こちらは80cmくらいの小柄な金銅仏で、みかん箱に腰掛けて「やぁ!」と手を振っているような呑気な姿に見える。奈良ほど遠くない深大寺とはいえ、見たのはたぶん今回が初めてなのでラッキー。
 
 ほかにもちょろちょろ展示されているけれど、展示件数は少なめ。

 日本橋の奈良まほろば館に行ったら、仏頭の原寸大石膏像が飾ってあった。大きさを体感したければ日本橋へGo!!


 ぶっとくん

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