
スポーツ関係者の顔だけ見てると、本当にオリンピック招致を成功させてあげたいのですが。。。
東京は今も2020年も安全だと言わざるを得ないのはわかるのですが、世界に向かってよくもいけしゃあしゃあとあれだけ嘘をつけるものだと感心しました。
私も固唾をのんで見ていました、2020年オリンピック招致に向けた日本の最終プレゼンテーション。
安倍首相はプレゼンテーションのスピーチで影響が懸念されている東京電力福島第一原子力発電所の汚染水の問題に言及し、
「状況はコントロールされている。私たちは決して東京にダメージを与えない」
と理解を求めました。これに対しては、ノルウェーの委員からなぜそういうことが言えるのかという質問が当然出ました。他にも同じ質問をしようとした委員がいたようでした。安倍首相は
「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている。日本の食品や水の安全基準は世界でも最も厳しく、健康問題は今もこれからも全く問題ないことを約束する」
と強調しました。いや、福島の子どもたちに甲状腺がんが多数出ているのに、今後健康被害がないだなんて約束できないでしょう、そんなこと。
そもそも安倍首相は質疑応答の冒頭で「ニュースのヘッドラインだけ読まないでください」と言っていましたが、毎日毎日世界中で福島原発の放射能汚染水の問題が心配されているのに、委員に対して失礼でしょう。
そして、安倍首相は水も食料も安全だ、世界で一番厳しい基準である日本の基準の100分の1の数値しか出ていないとか大ぼら吹きまくっていました。そんなの大ウソでしょう?だって、基準値以上の食品なんてバンバン見つかっているじゃないですか。
放射能汚染水も原発から0・3平方キロの港湾内に収まっているなどと言っていましたが、もう何百、何千トンの高濃度放射能汚染水が海洋に流出したかわからないのに、よく言えます。港湾外の魚からも一杯基準値以上の放射性物質が見つかっているのに、どう説明するつもりなのか。
あげくのはてに、福島原発事故を完全にコントロールしていると言っていましたが、安倍首相のみならず、だれも福島原発事故をコントロールなどできていません。NHKの番組で、解説の元IOC委員があれでIOC委員たちが納得するかどうか。不十分ではないか。と言っていましたが、そりゃあ納得できないでしょう。
スポーツマンの方々のプレゼンテーションが皆表情も内容もすばらしくて、映像と相まって、本当に東京招致を成功させてあげたいと思わせるものだっただけに、安倍首相の大嘘と猪瀬都知事の偉そうな態度には本当にがっかりしました。この二人が先頭に立っているだけで、東京負けろと思ってしまいます。
猪瀬東京都知事のイスラム差別発言 トルコ・イスタンブールを侮辱してオリンピック招致は万事休す
この記事を書いている数時間後には招致の行方がきまるのですが、オリンピック招致はそもそも何十、何百憶円もかけて招致をするべきなのかとか、多くの疑問があります。そのうえ我が国の代表がこうも嘘を言ってしまって、なんだか勝っても負けても気持ちは複雑です。
日本にオリンピックという夢が必要だと言われると、今の日本には確かに夢は必要だと思います。
しかし、その夢は幻であってはならない。
オリンピックが日本の問題を様々に解決してくれる、リアルな夢なのでしょうか。むしろ、安倍首相の演説で明らかになったように、真の問題を覆い隠すための誤魔化しの道具でしかないのではないでしょうか。
隣国シリア情勢でイスタンブールが負けるのなら、国内に原発事故を抱えて東京も潔く負けるべし、か。
7年後だって何も収束していないだろう。
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毎日新聞 2013年09月07日 23時53分(最終更新 09月08日 00時12分)
【ブエノスアイレス藤野智成】2020年夏季五輪の開催地を決める国際オリンピック委員会(IOC)総 会が7日、当地のホテルで開かれた。トルコ・イスタンブール、東京、スペイン・マドリードの順に最終プレゼンテーション(招致演説)に臨み、投票は委員2 人が欠席したため、1回目は95人(立候補国の委員とロゲ会長を除く)で実施となった。同日夕(日本時間8日早朝)に開催都市が発表される。
前回の16年五輪招致で落選した東京は、夏季では1964年以来56年ぶり2回目、冬季の72年札幌、98年長野の両大会も含め、22年ぶり4回目の日本開催を目指して挑戦した。
東京の演説の前に、高円宮妃久子さまが壇上に立ち、「IOCの支援は日本の子どもや若い選手に希望をも たらしてくれた」と東日本大震災の被災地への支援に感謝を述べた。陸上女子走り幅跳びでパラリンピック3大会連続出場の義足ジャンパーで、震災で宮城県気 仙沼市の実家が津波被害に遭った佐藤真海(まみ)選手(サントリー)が、「復興五輪」で被災地を勇気づける「スポーツの力」を強調した。
東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題が海外メディアに取り上げられる中、安倍晋三首相は「(福島第1 原発の)状況はコントロールされている。東京にダメージが与えられることは決してない」と説明したが、IOC委員からは「東京に影響がないという根拠はな にか」と質問が出た。これに対し、首相は「汚染水は港湾内で完全にブロックされている。抜本解決のプログラムを私が決定し、着手している」と答えた。
このほか、東京都の猪瀬直樹知事は高い運営能力や財政力による「安心、安全」を訴え、ニュースキャスターの滝川クリステルさんが東京の街の魅力を紹介。招致委の竹田恒和理事長や水野正人専務理事、フェンシングの太田雄貴選手(森永製菓)が登壇した。
イスタンブールは、反政府デモなどの課題を抱えていたが、地理的特徴から「アジアと欧州の懸け橋」とな る世界の相互理解を促進する大会意義を強調。マドリードは、経済不安という弱みを抱えていたが、既に8割の施設整備を終えている点や、直前の独自調査で 91%に上った高い国内支持率が招致活動を後押ししてきた。
首相強弁「汚染水問題ない」 IOC委員質問に回答 実際は外洋漏えいも
2013年9月8日 東京新聞朝刊
IOC総会で東京のプレゼンテーションを終え、記者会見で質問に答える安倍首相=共同 |
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二〇二〇年夏季五輪の開催都市を決めるIOC総会で、安倍晋三首相は東京電力福島第一原発の汚染水漏えい問題について、「まったく問題はない。汚染水の影響は、港湾内で完全にブロックされている」と強調した。
安倍首相はプレゼンテーションで「東京は世界で最も安全な都市の一つ」とアピール。福島第一原発事故について「状況はコントロールされている。東京にダメージを与えることは許さない」とした。この発言に対し、IOC委員が質疑応答で、東京に影響がない根拠を尋ねた。
首相は「汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内の〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」と断言。近海のモニタリングの結果、「数値は最大でも世界保健機関(WHO)の水質ガイドラインの五百分の一。日本の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい基準だ」とアピールした。
だが、福島第一原発では毎日汚染水を含む大量の地下水が漏えいしている。先月には地上タンクから約三百トンの処理水が漏出。外洋につながる排水溝に沿って、処理水と同じ特徴を示す高濃度の放射性ストロンチウムなどを含む水が確認され、外洋に漏れた可能性が極めて高い。港湾内の水についても、東電は、外洋と完全にブロックされた状態ではなく、水が行き来していると説明している。
首相は「日本のどの地域でもこの基準(食品や水の安全基準)の百分の一であり、健康問題については、これまでも今も将来もまったく問題ないことを約束する」とし「抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、すでに着手している」と強調した。
プレゼンテーションを終えた安倍首相は、報道陣に「汚染水については完全にブロックされていると伝わったと思う。(汚染水問題は)数日前から私の口からはっきり伝えようと思った」と話した。
毎日新聞 2013年09月09日 21時07分(最終更新 09月10日 01時09分)
安倍晋三首相が、7日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで行われた国際オリンピック委員会(IOC)総会の五輪招致プレゼンテーションで、福島第1原発の汚染水問題をめぐり、「完全にブロックされている」「コントロール下にある」と発言したことについて、「実態を正しく伝えていない」と疑問視する声が出ている。
9日に開かれた東京電力の記者会見で、報道陣から首相発言を裏付けるデータを求める質問が相次いだ。担当者は「一日も早く(状況を)安定させたい」と応じた上で、政府に真意を照会したことを明らかにするなど、認識の違いを見せた。
防波堤に囲まれた港湾内(0.3平方キロ)には、汚染水が海に流出するのを防ぐための海側遮水壁が建設され、湾内での拡大防止で「シルトフェンス」という水中カーテンが設置されている。また、護岸には水あめ状の薬剤「水ガラス」で壁のように土壌を固める改良工事を実施した。
しかし、汚染水は壁の上を越えて港湾内に流出した。フェンス内の海水から、ベータ線を出すストロンチウムなどの放射性物質が1リットル当たり1100ベクレル、トリチウムが同4700ベクレル検出された。東電は「フェンス外の放射性物質濃度は内側に比べ最大5分の1までに抑えられている」と説明するが、フェンス内と港湾内、外海の海水は1日に50%ずつ入れ替わっている。トリチウムは水と似た性質を持つためフェンスを通過する。港湾口や沖合3キロの海水の放射性物質は検出限界値を下回るが、専門家は「大量の海水で薄まっているにすぎない」とみる。
さらに、1日400トンの地下水が壊れた原子炉建屋に流れ込むことで汚染水は増え続けている。地上タンクからは約300トンの高濃度汚染水が漏れ、一部は、海に直接つながる排水溝を経由して港湾外に流出した可能性がある。不十分な対策によるトラブルは相次ぎ、今後もリスクは残る。「何をコントロールというかは難しいが、技術的に『完全にブロック』とは言えないのは確かだ」(経済産業省幹部)という。
安倍首相は「食品や水からの被ばく量は、どの地域も基準(年間1ミリシーベルト)の100分の1」とも述べ、健康に問題がないと語った。厚生労働省によると、国内の流通食品などに含まれる放射性セシウムによる年間被ばく線量は最大0.009ミリシーベルト。だが、木村真三・独協医大准教授は「福島県二本松市でも、家庭菜園の野菜などを食べ、市民の3%がセシウムで内部被ばくしている。影響の有無は現状では判断できない」と指摘する。【鳥井真平、奥山智己】
毎日新聞 2013年09月08日 00時29分(最終更新 09月08日 01時58分)
【ブエノスアイレス松尾良】国際オリンピック委員会(IOC)総会での安倍晋三首相の発言要旨は次の通り。
【演説】
東京は世界で最も安全な都市の一つだ。それは今でも、2020年でも一緒だ。懸念を持つ人もいるだろうが、東京電力福島第1原発について私は皆さんに約束する。状況はコントロールされている。決して東京にダメージを与えない。オリンピックが安全に行われることを保証する。財政的にも整っている。
開催地に東京を選べばオリンピックムーブメントに新たな強い息吹を吹き込むことになる。IOCと力を合わせ、世界をよりよい場所にしていこうと思っている。
【質疑】
(汚染水問題は)結論から言って全く問題ない。事実を見てほしい。汚染水による影響は福島第1原発の港湾内の0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている。
近海でモニタリングしているが、数値は最大でも世界保健機関(WHO)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ。日本の食品や水の安全基準は世界で最も厳しい。健康問題については、今までも現在も将来も全く問題ないと約束する。
さらに完全に問題のないものにするため抜本解決に向けたプログラムを決定し、着手している。日本の首相として(子どもたちの)安全と未来に責任を持っている。日本に来るアスリートにも責任を持っている。その責任を完全に果たす。
■本命はどこ?
古田大輔 経済危機のマドリード、シリア情勢が不安なイスタンブール、汚染水問題の東京。敵失合戦の様相ですが、現段階で優位と見られている都市はどこでしょう?
稲垣 本来なら消去法で東京だと思ったが、汚染水問題がどう響くか。経済危機で一番出遅れていたマドリードが7月のIOC臨時総会から勢いを増してきた気がする。
平井隆介 マドリードが上手なのは、会見で財政状況をつっこまれても、回復基調にある経済指標を数字で示してきっちりと反論するところ。説得力がある。3回連続の立候補で、もう8割方は競技場を造ったという強みもある。経済が不安定でも、実はインフラ整備は安定している。
中村真理 東京招致委の人は「マドリードは戦略がうまい」と。自分たちは安心な選択肢だ、と打ち出している。これはもともと東京のセールスポイントだったはずが、汚染水問題もあって、マドリードこそ安心な選択肢と印象づけることに成功した。フェリペ皇太子の積極的なロビー活動で勢いもある。
稲垣 五輪は7年後だけれど、準備も含めるとこれから7年間つきあわないといけない。隣国シリアの緊迫した情勢を考えるとイスタンブールもきつい。
平井 イスタンブールに関して言えば、スポーツ界でのドーピングの横行が痛かったと思う。IOCはドーピングに容赦しない。スポーツ界の本筋の問題として、評判に大きく傷がついた。日本とスペインは五輪開催経験があるから今回は譲ってよ、というアピールはシンプルで説得力あるけれど。
■汚染水問題は致命的?
古田 日本はそれまで安定感があるといわれていたのに、そんなに汚染水問題が痛かったのか?
阿久津篤史 逆にいえば、安定感しか売りがなかった。その唯一の強みが汚染水問題で崩れた。
古田 4日の会見でも汚染水問題について聞かれ、説得力のある答えを示せなかった。
阿久津 一番問題だったのは「東京は福島から250キロ離れているから安全」という発言。東京は問題ないと強調したかったのだろうけれど、じゃあ福島はど うなのかと。「復興五輪」と言いながら、離れているから大丈夫というのでは「被災地切り捨て五輪」と言われても仕方がない。
中村 今日の会見では、同じ質問がでたときに「詳細は後ほど広報に」とかわした。その場で答えて失敗をしないようにという作戦だ。もともと「復興」をどれぐらいアピールするか、方針が定まっていなかった。「復興」を強調すればするほど、震災や原発事故を連想させるかもしれないという懸念があったから。
平井 山梨県のトンネルで天井が落下した事故があったとき、IOC委員で東京招致委の竹田恒和理事長は同僚のIOC委員らから「あれも震災のせいか」と聞かれたらしい。だから震災に関する話題は慎重に避けてきた。それが汚染水問題で完全に露呈した。
阿久津 例えば、会見場で配られたニュースリリース。日本語で書かれたものにはスポーツを震災復興に役立てますと書いている。だけどスピーカーが英語で話すときには震災には触れない。ここに来ても国内と国外で顔を使い分けている。
■直前予想はあたるもの?
中村 でも、海外の主要なブックメーカー(公認賭け屋)はいまだに東京が1番。それをマドリードが追いかけている。
稲垣 2016年の開催都市を決めるときもそうだった。ブックメーカーではシカゴが1番で、終盤にリオデジャネイロが伸びていた。総会の現場で取材してい ると、会場の雰囲気はリオに流れていた。ふたを開けてみたらリオの圧勝。今のマドリードの状況に似ているが、東京にとっては気がかり。
古田 直前のメディアの予想は当たるものですか。
阿久津 2012年大会は最後までパリが本命視されていたけれど、勝ったのはロンドン。シラク大統領が投票前から勝ったような顔をしているのが反感を呼んだ上に、最後のプレゼンテーションでロンドン招致委会長のセバスチャン・コーが感動的なスピーチをしたのが逆転につながったようだ。
古田 じゃあ、劣勢になりつつあるように見える東京の逆転劇は。
阿久津 日本はそもそも、積極的に支持を勝ち取るロビー活動の力が弱い。
中村 2016年の招致活動のときもロビー活動が課題と言われていた。今回は重点的に取り組んだはずだが、実際にブエノスアイレスに来てみると、その姿が見えない。スペインは会場のヒルトンホテルの近くに部屋を借りて作戦会議室にし、IOC委員に電話攻勢をかけているらしい。ホテル内でロビー活動をすると目立つから、電話も活用していると。一枚上手な感じだ。
古田 なぜ、日本はロビー活動に弱いのか。語学力の問題か。
稲垣 言葉のハンディもあるが、突き詰めると人間的な魅力。投票権を持つ約100人のIOC委員たちと会って、ユーモアに富んだ会話ができるのか。長年取材してきて、それがないと招致レースに勝つのは難しい。日本にも素晴らしい人はいっぱいいるけれど、スポーツ界は以前と比べてどうだろう。以前は、卓球の荻村伊智朗さんだったり、レスリングの笹原正三さんだったり、テニスの川廷榮一さんだったり、各競技の国際連盟の理事や会長を務める人がいた。今はそうした大物が見当たらない。層の薄さは98年冬季の長野五輪を勝ち取ったときと比べても歴然としている。
■日本の強みも
平井 とはいえ、英紙タイムズは日本が強いと書いている。記事を読んでも、根拠はよくわからなかったけれど。確かに各国の記者に聞くかぎり、マドリード一 色という感じではない。東京もチャンスはある。日本人にやらせれば、準備の遅れはないという手堅さは誇れるところ。そういう強さはある。
稲垣 汚染水問題もそうだが、メディアは問題があったら、そこに注目する。スイスのIOC理事は「メディアが考えるのと、実際にオリンピックに携わるIOCの事務局とかの考えはまったく関係ない」と言っていた。100人を超えるIOC委員たちは彼らの力学で動く。
阿久津 記者会見のムードが、どれだけIOC委員に響くのか測りかねるところもある。
稲垣 わからない。そもそもサマランチ前会長時代は、会長の威光が開催都市選びを大きく左右していたけれど、今総会で退任するロゲ会長は口出しをしている 気配がない。そういった意味でも、長年IOCを取材している海外のベテラン記者に聞いても、読みづらい混戦になっている。
■低レベルな争い
平井 IOC取材が初めての古田から見ると、どこが有利に見える?
古田 純粋に会見だけを見るならば、イスタンブールが魅力的だった。発言者への照明の当て方から見栄えを計算していた。映像で五輪計画を紹介し、滑らかな英語で笑いも誘う。「イスラム圏で初めて」「東西の懸け橋になる」というメッセージも夢を感じさせた。次がマドリード。会見はすべてスペイン語だけど、データが豊富で入念な準備を感じさせた。残念ながら東京の会見は、付け焼き刃の印象があった。
稲垣 マドリードは前回、前々回もスペイン語で通した。「工夫がないな」と言われていたが、今回もスペイン語で通したね。会見は予定時刻に始まらないし。そんなマドリードでも勝つとしたら、今回は高いレベルでの激戦ではなかったと思える。
平井 東京招致委の会見だって無理して英語で言っている部分がある。母国語で通せばいいのにと思うけれど、それじゃ駄目ですか?
稲垣 母国語で通すなら、その分、魅力的なことを伝えられないとつらい。
古田 確かに竹田理事長の4日の会見でそれを感じた。放射線レベルに関して4回質問を受け、4回目は日本語で答えた。ところが内容は英語で話したことと一緒。日本語で話す意味がなかった。
中村 シナリオを忠実にやることに注力しすぎている感はあります。形はととのっているけれど。
■気になるカネのうわさ
古田 五輪招致にはお金のうわさがついて回るが。
阿久津 マドリードのフェリペ皇太子のロビー活動では、自由に使えるお金があるという話が聞こえてくる。面会した人に何か頼まれたら、すぐに「やりましょう」と。「王室外交」とは単に会って握手して写真を撮るだけじゃなく、そういう物事を動かす力を含めての話なのだろう。
平井 東京の75億円は自由に使えないのか?
中村 領収書がもらえるような使い方でないと駄目。前回、招致費149億円が無駄遣いだと指摘され、今回は慎重にやっている。クリーンなプレゼンだけでは勝てないという声も出ている。
阿久津 日本は五輪開催のために積み立てた4千億円がある。このうち100億円だけでも招致につかうことはできないのか。本当に五輪を呼びたいなら、それをやれという声もあるよね。
平井 それをやったら呼べるのか。そういう保証がない。
阿久津 そういう意見が多いなら、招致自体やらなければいいという気もする。
■逆転への隠し球は
古田 感動的な演説で逆転を呼ぶ隠し球はないのか。
稲垣 あるとすれば、高円宮妃久子さまがプレゼンで招致を訴えることかな。
中村 国内的には憲法との兼ね合いもあって難しいが、世界的に見ればロイヤルファミリーが応援することはむしろ当然。大きな影響を与えられるのか。
稲垣 英語が堪能でスピーチもうまい。国内的には議論があるが、招致にはプラスだ。個人的には、久子さまのように、スポーツとのかかわりが深い皇族が五輪招致活動にかかわるのは自然だし、賛成だ。
■東京五輪の理念とは
平井 2016年の招致の時にも東京を取材した。あのときは、石原慎太郎都知事(当時)と森喜朗元首相が組んで、いっちょやるかとはじまった。残念なのは今にいたるまで、それを超える動機が見えない。アスリートファーストじゃない。東京ファースト、政治家の精神論ファースト。
稲垣 開催が決まれば、そこから純粋に盛り上がる。7年間でかわるものもある。日本のスポーツ界をよりよくするチャンスとしては、東京五輪は歓迎すべきだ。
古田 なんでやりたいか。東京だって夢を与えるキャッチフレーズがつくれると思う。日本は超高齢化社会に突入し、人口が縮小を始めた。そういう成熟社会の中で人生に彩りを与えるスポーツの可能性を訴えれば良かったのでは。
平井 でも東京はいま、その逆を訴えている。イスタンブールの若さに対抗して「日本は高齢化社会でもアジア全体を見れば若い」と。それでイスタンブールよりアピール力があるのかは疑問だ。
◇
〈参加した記者〉
稲垣康介 編集委員。45歳。開催都市を決めるIOC総会取材は7回目。アテネ五輪は現地駐在の特派員。
阿久津篤史 スポーツ部。39歳。北京五輪は現地特派員、ロンドン五輪は水泳担当として現地で取材。
平井隆介 スポーツ部。38歳。五輪は北京大会から夏も冬もユース五輪もすべて現地で取材。
古田大輔 デジタル編集部。35歳。社会部員として北京五輪を取材。IOC総会の取材は初めて。
中村真理 社会部。32歳。東京都の担当として、初のIOC総会取材。リオ五輪担当を目指す。
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健康被害の件は「汚染水に対しては」私も無いと思います。漁協もちゃんと科学的にチェックしてから出荷しているからです。アルプス稼働早くして欲しいですよね、あと地下水バイパスの許可を漁協は早く出して欲しいですけど東電が頼んでもノーしか言わないからはたから見てると問題が拡大してるのは漁協にも責任あるような気すら起こります。政府主導が急がれますね。
直前に、「東京での開催不可能」になったら、1940年の東京オリンピックの二の舞です。
開催できても、ボイコット続出で、モスクワ、ロサンゼルスの二の舞になる可能性もあります。
たまたまこのブログに行きつきました。
大学で教鞭をふるっている弁護士さんとのことですが、もう少し勉強なさった方がよろしいのではないですか。
「福島の子どもたちに甲状腺がんが多数出ているのに…」
本当にそうですか?どこにそのようなデータがありますか。
甲状腺検査は福島だけに影響がでているのか、他県でも同じ条件で検査しています。
その結果をご覧になりましたか?
他県でもがんの疑いが出ているはずですし、再検査が必要な人数はむしろ福島より多かったと思いますが・・・。
そもそも甲状腺の検査なんてこれまでどこでもやったことがないはずです。過激な市民団体が、さも首を取ったかのように騒ぎ立てる福島の数字に踊らされていませんか?
見解をお聞きしたいです。
「基準値以上の食品なんてバンバン見つかっているじゃないですか。…」
見つかってはいますが、流通していますか?
ほぼ全て検査して水際で止まっていますよね。
厳しい基準を守るべく、福島の農家がどれだけ苦労しているかわかりますか?
ご自分で福島の農産物の放射線量を測ったことはありますか?
大学で学生を教える立場の弁護士が
どこかの受け売り、もしくは不十分な認識にもかかわらず、さも事実かのごとく弁を振るっていらっしゃいますね。
この程度では「ニュースのヘッドラインだけ読まないでください」といった安倍総理をあなたが批判することは到底できない話だと思います。
あなたのような方が福島に住んでいる人を苦しめていることをもう少し理解してください。
少しでも感じることがあれば福島への理解を深めてください。
なお、安倍総理は国際的に福島第一をコントロールすると約束したわけです。
今後7年でいっそう取り組んでもらわなければなりません。
あなたもただ批判するのではなく、責任ある立場なのですから、こういうところを追及していってください。
承認するもしないもあなたの自由です。しょせん
私も言いっぱなしですので大きなことは言えません。
ただ責任ある立場の方がこれだけの持論を展開している以上、この場で答えるべきかと思います。
お答えがない場合は大学にも同じ内容の質問を送らせていただこうと思っています。
こういった意見から逃げずに誠意あるご反論を期待しています。
私は正直東京に決まって残念に思っています。被災地の復興や福島の汚染水漏れの対策に、オリンピックに使われる多額の税金を投入してほしいです。
6月には東京都の国民健康保険料の大幅な値上げが報じられました。石原・猪瀬都政は、区市町村の国保財政への独自支援額を320億円から43億円に減額しました。その結果、国保料(税)の大幅値上げを招いています。これは非正規雇用の低所得者にとっては大打撃です。
福島の問題だけではなく、弱い立場の人への皺寄せを招いている状況です。日頃は放置状態のホームレスもオリンピックをきっかけに排除されるんでしょうね。都合の悪い存在ですから。
負の部分を知ってか知らずか、日本全体が祝福ムードです。このムードに同調しないと非国民と言われかねない、反対意見など言えない雰囲気が怖いです。
発生率と発症率は別の数字ですから、注意された方がよろしいかと。違う定義の数字を比べて騒ぎ立てられると、真実が誤情報に紛れてしまうので迷惑です。
また、チェルノブイリでも甲状腺に放射性ヨウ素が取り込まれて癌になった子供が増えたのは4年後。1~2年でいきなり癌の子供が増えるなんてことは考えづらい。
再度申し上げますが、数字の意味をしっかり考えていただきたい。
福島はコントロールされている。
大嘘ですが
これで政府が本腰を入れてくれて、何とか福島が収まる方に行けば
オリンピック開催は大成功って言えるでしょう。
オリンピックがなければ
政府は本気にならないかもしれなかった。
猪瀬のイスラム侮蔑発言と麻生のナチスに学べ発言で東京の目は完全になくなったと思っていたんですが。
安倍の「2020年までにフクイチの放射能汚染問題は完全に収束している」なんて嘘八百をIOC委員は信じたんですか?
猪瀬の「我々は現金で45億ドル用意している。どや!」というプレゼンが良かったんですか?
ああ、世の中には不思議なこともあるもんだ。