江川氏は、一部利用客からクレームを受けて当該看板を覆い隠したとするJR東日本の対応について、「単なるサービスの劣化で、ウクライナのためにも日本のためにも何もならない愚策」と批判。その後、同社は表示を元に戻したが、「猛省を促したい」とした。

前東京都知事で国際政治学者の舛添要一氏は「恵比寿駅、乗り換え駅名のロシア語を覆った。キリル文字はウクライナ、ブルガリアなどでも使っているので、実はウクライナ人にとっても助かるのだ。戦時中、敵性言語ということで英語を禁止し、野球で『ストライク』も言えなくなった大日本帝国と同じ愚だ。トルストイの本も本屋から撤去させるのか?」とツイート。「馬鹿な大衆から抗議が来たら、あれはウクライナ語ですと反論すればよい!」と私見を述べ「毎日テレビでウクライナ報道を見ていると、町の広告や道路標示がロシア語と同じキリル文字であることは分かるはずだ。両国語は似ている。基本的な知識も無く、感情で動く大衆はプロパガンダの標的で、大衆民主主義が独裁を生むのである」と指摘した。

フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」への出演でも知られる生物学者の池田清彦氏は「恵比寿駅からロシア語の案内撤去。坊主憎けりゃ袈裟まで憎し の典型だな。ロシア語使っているのはプーチンだけじゃないんだけどね。日本にいるロシア人を差別しても何もいいことはないです」とツイートした。

 

 

「調整中」と書かれた紙でふさがれたロシア語の乗り換え案内表示=14日、東京都渋谷区のJR恵比寿駅で

「調整中」と書かれた紙でふさがれたロシア語の乗り換え案内表示=14日、東京都渋谷区のJR恵比寿駅で

 ロシア軍のウクライナ侵攻後、複数の利用者から「不快だ」などの声が寄せられたことなどから、JR東日本は7日から、恵比寿駅西口改札内のロシア語の乗り換え案内表示を「調整中」と書いた紙などで覆って見えなくしていた。しかし、「過剰反応だ」と多くの批判が寄せられ、15日に紙を外した。
 東京支社広報課は表示を紙で覆った理由について、ロシア大使館に向かう乗り換えの問い合わせが減り、「外国語の案内表示の整理を検討していた最中で、複合的に判断した」と説明した。その後、一転して「ニーズがあるため」紙を外すことにしたという。
 外国語の案内表示は、東京メトロ日比谷線への乗り換えを示すため、「中目黒」「六本木」と記されている。英語と韓国語の表示もある。ロシア語の表示は、東京五輪・パラリンピックで訪日客増加を見込んだほか、ロシア大使館が日比谷線の神谷町駅の近くにあることから、2018年ごろに設置されたという。
 恵比寿駅近くの会社に勤める五十代の男性は「5年くらい前から、毎日通勤でここを通るが、ロシア語の案内があると気づかなかった。見えなくするのは、過剰反応と思う」と話した。
 20代の女性会社員は「戦争前からあったのなら、わざわざ隠す必要はないと思う。ここがウクライナなら別だが、日本は直接は戦争と関係ない」と話した。(砂上麻子、加藤益丈)

 

 

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