こういちが康一でコウイチ

パロロワ書き手の康一君の、なんか、そんな感じの。

【中野四葉さんと皇城ジウくんがラブデスターで終盤まで生き残ったとき】

2019年06月22日 | 日記
◇ ◇ ◇


神居クロオの死がこれほどまでに周囲に影響を与えるというのは、正直なところ意外だった。
ミクニのほうはわかるが、あの男が――
そう思ってしまってから、自分自身に怒りを抱いてしまう。
バカらしい。ふざけている。なぜ、ミクニの死を、殺害を特別なものだと認識しているのか。
変わらない。なにも変わらない。どちらの死も、なにも。
同じだ。
この実験――ラブデスターにおける厄介な人間を落とすことができた。それだけじゃないか。
なにも違いなどない。
ともに、ただ上手く行った。そう認識するべきであって、それだけだ。

だが――。
まだ、いる。
厄介な存在はまだいる。
中野四葉。彼女の身体能力は厄介だ。僕も運動神経には自信があるが、彼女との間には年の差では片付けられない歴然とした差が存在する。
『あの二人』のように裏などないだろうから、そこを突くべきか……。

◇ ◇ ◇

都合がいい。
これほどまでに都合がいいことがあるだろうか。ここに至ってようやく運が回ってきたのか、はたまた最初からこのように動くべきであったのか。
まさかこの状況で、厄介な彼女が単独行動をしてくれるとは。
こんな公園になんの用事があるのかはわからないが、気配を隠して一人で動いてくれるのはありがたい。

「――――さん」

ぎいぎい、と。
ブランコを漕ぐ音でなにを言っているのかは聞こえない。

「――――くん」

別に構わない。独り言の内容など知ったことじゃない。
ただ聞こえるほどの距離まで悟られぬように近づいて、うしろから不意を打つだけだ。

「好きだったよ、ずっと」

手から刀が滑り落ちた。
当然のように音が響き、悟られてはいけなかったはずの彼女がこちらを振り返る。

「…………え?」

やってしまった――が。
そんなことはどうでもいい。
そんなことは、もうどうでもいい。

「もしかして、聞こえて……っ」

絶望的な表情から零れた言葉は、半ばまでしか紡がれない。しかしその内容がなによりも腹立たしい。

「なぜだ。なぜ、そんな……そんな……!」

気にするべきなのは見つかったことではない。
彼女が浮かべた驚愕の表情が、見てしまったことではなく――見られたことに起因していることだ。

「この……この実験は男女一人ずつ、二人で一組しか生きて帰ることができないのに……! どうして! どうして、お前も! ミクニも……!」

変わった。
彼女に対する認識が――変わった。
悟られぬように殺さなければならない存在ではない。
アイツと同じだ。全部聞いた上で、その上ででなければ、僕はもう彼女を殺すことができない。


◇ ◇ ◇


こないだツイッターに張ったのそのままで、特に修正とかもなし。
五等分最新話読んで、真実ロワの組み合わせは熱かったなーと、突発的に10分くらいで2kbとか書いただけのヤツ。
なのでツイッターに流して終わりの予定だったんですけど、なんか最初のツイートだけふぁぼってる人とかいたので、「やべぇよ、俺ツイートツリーとか使ってねえよ」となって慌ててブログに。
「ツイッターに書くようなことばかりだし、ブログもあんまり使い道なー」から、「ツイートツリーっていう便利機能使わなかった結果ブログに張るしかない」に一周して戻ってきた感じだ。

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