![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/7d/3b25a09c25983cedf86eae182b85aeb3.jpg)
空がうすくれない色に染まって、しばらくすると、太陽が顔を出した。
じゃあ、今日はこれで退散ニャ
ネコたちは握手をして、それぞれの家に帰っていく。
人間から虐待を受けたネコが、なにかいいたげに残っていた。
今日の学びはゆるしだったニャ。でも、オイラは人間たちをゆるせない。
ひどいことをされたんだね。
ああ、川の中に落とされて必死に泳いで岸に着いたら、また落とされた。
今度は、手も足も縛られた。しっぽをタバコの火で焼かれた。身動きできなかった。
大人の男2人、子どもも男の子が3人いた。笑いながら、オイラのひげも引っ張ってぬいた。
川に落とされた時、水がいきなり鼻からも耳からも入ってきて息ができなくて、もう死ぬんだと覚悟を決めた。
さいごに、神さま、どうかお母さんのところにいかせてください。今までありがとうございました。悪いことをした人間たちはゆるせません。神さまがこころをいれかえてあげてくださいって祈っていたら、もう息ができなくなった。真っ暗闇の中に入っていた。
誰かがオイラをかかえてくれていたようだった。天国に行けるのかなって思っていると、目が覚めた。ふしぎな空気の中に包まれているようだった。
助かったんじゃないか。よかったじゃないか。
アカトラネコは嬉しい笑顔でいった。
かわいそうに。くるしかったね。ゆるせない!うん、わかる。
だろ?復讐したい気持ちもわかる?
うん、わかる。でも、キミが復讐したら、キミも悪になるニャヨ。
オイラも悪?オイラはなにもしていない。
そうだよ。なにもしていないから、そこで止まるんだ。罪をおかしてはいけない。さあ、聖書を読もう!神さまがキミに願われていることがきっとわかるよ。
朝の光がさしてきた。
聖書を読んでいたネコは、思い切り大きな声で鳴いた。
ニャウウウ~~~~~
七たびを七倍ゆるせって・・・その七倍もゆるせって。
ゆるしますって、いってごらん。
ネコはそういったとたん、えがおになった。
アカトラネコは嬉しそうにネコにいった。
じゃ、また・・・よるにあおうね。今日一日を笑顔で生きれるね!
シャローム!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます