かわらけ君の世界(その1)

2020-04-27 16:06:12 | 紹介
信玄ミュージアム
非(!?)公式ゆるキャラの「かわらけ君」
本名「かわ田らけ信」
武田菱が輝く鎧に身を包み
右手に山梨名産のぶどう🍇
左手に甲州金✨

ミュージアムお手製のキャラクターです。

かわらけ君の「かわらけ」とは素焼きの器のこと。

歴史系ドラマで、
合戦を前に「出陣じゃーー!」と総大将が声を上げ、
小さなお皿を地面に投げつけ、割るシーン🏁
見たことあるかと思います。
その小さなお皿が「かわらけ」。
ドラマや神社で売られているものは、白くてつるつるしていますが、
武田氏館跡から出土する「かわらけ」は、
うわぐすりも塗らない、ざらざらした質素な茶色いお皿。

この「かわらけ」、実は武家の儀式には欠かせないものでした。
例えば、「式三献」(しきさんこん)という儀式。

「式三献」とは、
主従の間で酒を3度勧めることを一献と数え、これを3回繰り返すこと。
もちろん、「かわらけ」を使って。
「まままっ、まず一献🍶」なんていうやりとりは、こうした儀式の名残です。
儀式の進め方は、お酒と一緒に出される酒肴のご膳も含めて、
全部、作法に従って行われていました。
この作法は、宮廷で発達したものがもととなり、武家で発展したもの。

儀式では主従の間でお酒を酌み交わし、上下関係を再確認。
つづく饗宴では、確認し合った関係を、お酒の力でちゃらにして(!!)
そして、更にゆるぎない関係、つまり望ましい日常に戻る。
ここでの「かわらけ」のお役目は、儀式・饗宴を非日常たらしめ
かつ、「ハレ」(非日常)から「ケ」(日常)への橋渡しをすること。
大役(!?)を果たす「かわらけ」は一度しか使いません!

「かわらけ」で非日常を演出!?
次回、「かわらけ」の知られざるパワー(!?)に迫ります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする