八幡さまはお忙しい!

2020-06-07 10:57:51 | イベント
源氏の守護神、八幡神。もちろん武田氏の守護神も八幡神。
甲府の「山八幡宮」は、甲斐国にやってきた源義清が、甲斐源氏の守護神としてお迎えしたのが最初。


「石和八幡宮」は、鎌倉の鶴岡八幡宮から勧請されました。その後、武田氏館の造営にともない甲府に遷座。
最終的に、甲府城築城の時に、現在の府中八幡宮の地にいたります。
ちなみに「石和八幡宮」は、のちに徳川家康が社領を寄進して再建したと言われています。今でも建物は新しいですが、健在です。


話は変わりますが、この八幡さま、早い時期から神仏習合されて、
鎮護国家、仏教守護の神・八幡大菩薩に。その後、阿弥陀如来(!)が八幡神の本地仏(※)とされました。
(※)この世の様々な神々は、仏や菩薩が、人間を救い、悟りへ導くために
いろいろな姿になって現れたものとする考え方があります。本地とは根本となる仏や菩薩のことを言うそうです。

新型コロナウイルスの影響で、みんなで作る「大仏アプリ」も人気のようですが、
日本の大仏と言えば、奈良・東大寺の「奈良の大仏」と鎌倉・高徳院の「鎌倉の大仏」が代表格。
奈良の大仏は廬舎那仏ですが、鎌倉幕府のおひざ元の大仏は阿弥陀如来(!)。
八幡神を守護神とした源氏の影響も見え隠れ、しませんか。

阿弥陀如来と言えば、武田信玄が、川中島合戦での焼失を免れるため、
信州善光寺を丸ごと甲斐善光寺として甲府に移していますが、そのご本尊も阿弥陀如来。
八幡さまは、神さまになったり、仏さまになったり、大忙し。と思うと、鳩という姿はちょっと便利?
そんな片鱗が、八幡宮だけでなく、阿弥陀さまをご本尊とする信州善光寺にも見られます。

写真を撮りに行けなくてごめんなさい。
でも、信州善光寺の山門の額にも「鳩」が隠れているんです。何羽も。
「牛に引かれて善光寺参り」ということで、額の中には、牛の顔まで表現されています。
甲斐善光寺には、残念ながら鳩文字がありません。
でも、江戸から念願の甲斐善光寺詣りをした(!?)という伝承の霊牛の角の記念碑があります。
この牛、誰に導かれたかはわかりませんが、善光寺と牛も、ちょっとご縁があるのかも!?




コメント
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