11月25日(金)・26日(土)の2日間
仁勝寺の特別公開を開催しました。
昭和20年の甲府空襲によってお堂は焼失しましたが、
住民の協力に支えられ、他寺から移築、再建されました。
甲府城下から中道往還を使って右左口(うばぐち)に向かうと、
この寺で富士の高峰が見えなくなります。
(右左口から城下に向かうと、この寺で峰が現れます。)
木造聖徳太子立像(もくぞうしょうとくたいしりゅうぞう)重要文化財
檜の寄木造、像高114.5センチの立像です。
頭部は、髪を左右に振り分けて美豆良(みずら)
を結い、玉眼がはめ込まれ、袍(ほう)の上に七条
の袈裟をまとっています。右肩を横波が覆います。
像の表面には当初の彩色がわずかに残り、截金
(きりかね)で内に鳳凰を描く丸文(鳳凰文)を散
らし、往時の高い技術と美しさを伝えています。
鎌倉時代後期の作と考えられています。
寺伝によると、仁勝寺の太子立像は、武田家代々が守り伝え、
躑躅が崎館(史跡武田氏館跡・現在の武田神社)内にまつられていました。
天正10年(1582)、織田・徳川軍の侵攻により戦線維持が難しくなった勝頼が、
韮崎の新府城から小山田氏(武田家親族衆)の岩殿城に退避しようとした際、
本像を家臣の中沢氏に託します。
中沢氏ゆかりの仁勝寺に納められてからは、
本尊として、400年以上大切に守り伝えられています。
今年の「甲府三ヶ寺特別公開」無事に
すべての日程を終えることができました。
多くの方がお越しくださいました。
ありがとうございました!