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失敗から学んだこと

2009-12-06 22:53:33 | 日常生活
夕方、地元のコスモスコモンで、人権啓発交流フェスティバルが行われ、そのメインの講演会の講師が、俳優の宇梶剛士さんだった。

ちょっと前に、TVで宇梶さんの生い立ちなどを見る機会があり、その壮絶に揺れていった人生を知り、今の俳優生活があることなどを、穏やかだが熱く語られるの見て、一度生でお話を聞く機会があれば・・・と思っていたので、本当にいいチャンスだった。

講演会の標題は「失敗から学んだこと」。

私は比較的前の方に座り、開演時刻を待っていた。


いよいよ講演会が始まり、司会の紹介とともに、宇梶さんが壇上に 。

元々、野球をされていたので、がっちりと大きく、そしてくっきりとした顔立ちは、存在感も含め圧倒的なオーラを放っていた。


講演会というよりも、司会の方との掛け合い・・・トークショー形式で、進められる。



宇梶さんのお母さんはアイヌ民族の方で、あの当時(約40年前)から、民族や女性の解放運動に携わっており、ほとんど家にはいなかったこと、でも自分には野球があり、野球で頑張ることを目標にしていたことなど、丁寧に話された。


「~の、くせに・・・って、人間としてどうなんだろう。女のくせに、アイヌのくせに、住んでいるところが○○のくせに・・・それで、人として劣っているのか?」


複雑な家庭環境でありながら、野球で頑張っていたのに、高校時代に暴力事件で、捕まってしまう。

そこに至るまでのいきさつも、長く話されたが、ぶれる人生の軸を、必死に中心に持ってきて生きていた・・・そんな感じだった。


チャップリンの自伝を読み、感銘したこと・・・。
そこから俳優をめざし始めたことなど・・・。


「若い人は過去の自分であり、大人は未来の自分」
「生きるのは大変だけど、いいこともある」
「世の中、価値ある人間は、仕事や性別や立場では決まらない。人間として豊かな人、尊敬できる人・・・」


自分の経験から、家庭環境からのお話は、ただのうわべだけではなく、真の心の声なんだって、聴いている私たちにもヒシヒシと伝わる講演会だった。

宇梶さん自身の経験もだが、その広い視野は、今から先を生きる子ども達、次の世代を担う若い大人、今、世の中の中心にいる私たち子育て世代・・・様々な世代にも、それぞれも琴線に響いたのではと思う。



時間になり、講演会も終了。

なんと、ホール出入り口にて、宇梶さんがお見送りをするとのこと。


受付にアンケートを提出。
宇梶さんの著書を買う。(これも前から読みたかった)
しかも、サイン入り。


出入り口に立ち、お見送りをする宇梶さんは、身長が188cmということで、周囲の人たちよりも頭一つ大きかった 。


「握手して下さい」

宇梶さんの前に、手を差し出す。

「ありがとうございました」
「ありがとうございました」

宇梶さんからお礼を述べられ、私もお礼を言う。

その手は大きくて温かくて、そしてその大きな瞳に、吸い込まれそうだった。


ずっと心臓がドキドキして止まらない。

男性から手を握られて(まぁ、有名な人だしね)、こんなにドキドキしたのは、初めての経験だった。


一人一人に優しく話しかける宇梶さん。


遠目で眺めながら、会場を後にした。



その手のぬくもりは、ずっと残り、ドキドキもしばらく続いたっけ。



私自身、宇梶さんと言えば、マニアックかもしれないが「サムライジャック」の吹き替えなんだよね。

あの声で、私に「ありがとう」って声をかけてくださったこと、すごく幸せだったし、良い経験だった。

恋とは違うのだろうけど、こんな気持ちになるなんて、自分でも意外だったし、でも「こんな気持ちになる自分って、ちゃんと存在するんだ」って、再認識しちゃったりして・・・。


本当に素敵な時間でした 。


宇梶さん、改めて「ありがとうございました」。


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