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チューリップス・シスター第1話

2016-07-13 12:01:51 | 小説チューリップス-シスター


第一弾
チューリップス・シスター第1話 「両親との別れ」


双子の姉妹が出産前で胎児の時から、母の高子は奇妙な夢を見続けていた。

★世界の神々ゼラトウスに苦難と残酷な試練を、苦しみながら乗り越える双子の姉妹の姿が見える。
何ヘクタールあるのだろうか?緑に生い茂る農園と色鮮やかに輝き生い茂る花畑。
ここは、父の佐々木直継と妻の高子の夫婦で経営する農園。農園の隅には、綺麗に花を咲かせる花畑がある。
野菜農園の仕事の傍ら、高子は花畑を作り、チューリップやハーブの出荷をしていた。
高子の作る花は、業者に好評で間に合わない程であった。
直継と高子の間に、子供が産まれようとしていた時、神ゼウスは、この夫婦に残酷な試練を与え始める。
自然と共に暮らす両親2人の生活は平凡だが、双子で2人の子を授かり幸せな生活をしていた。
双子が産まれた時、神ゼウスは考えもつかない苦難と残酷な試練を、双子の真理と美咲を守る為、この家族へ与える。
神ゼウスは、この試練を乗り越えられなければ能力を与える事はない。
直継と高子の間に一卵双生児の子、姉の真理と妹の美咲が授かった。
産まれた双子達は、そっくりな可愛い姿である。
2人を並べ寝かせていると、シンクロしてるように動いていた。
高子は、しばらく仕事を休み、真理と美咲の子育てをしていた。
父の直継は仕事の合間には、高子の子育てを手伝いながら以前よりも平凡な生活の幸せを感じている。
毎日の平凡な生活に「ありがとう」感謝の言葉を直継は高子に常に声をかける。
高子は直継の感謝の言葉に毎日が幸せな時間である事に教会で祈りを奉げていた。
しかし、その祈りはゼラトウスへ届いていたが、明るく笑顔が絶えない幸福な日々は長く続く事はなかった。

★神ゼウスが創り出した悪魔ゼブロスは、双子の真理と美咲が産まれた事を知った時、暗黒の闇のベールを掛けようとしていた。
ゼブロスには再び双子の伝令師が蘇る事は、この世を闇一色にする為には邪魔な存在であった。
しかし真理と美咲には両親の強い愛情、特に母高子の持つ魂の潜在的能力に守られている双子に闇のベールを掛ける事は出来なかった。
ゼブロスは双子の姉妹ではなく、父の直継と母の高子に闇のベールを掛け闇のベールの力が及ぶのを待ち続けた。
時が過ぎ、徐々に社会経済が低下すると共に農園の経営がおもわしくなくなっていく。
あれほど幸福に見えた直継と高子は、時に言い争う事が徐々に多くなる。
四人で暮らす苦しさは、直継と高子から笑顔を奪っていった。
直継は、たびたび銀行へ足を向けるが融資がどうしても受けられず経営は困難となっていた。
直継は酒びたり仕事もせず過ごす事が多くなっていく。
高子は一人で農園と花の出荷に追われていたが高子は無理がたたり横に伏せる事が多くなる。
農園も花の出荷も経営は出来なくなり、直継は大小2つある小さな倉庫内で首吊り自殺をしてしまった。
幸福と呼べる力が弱まり、ゼブロスの暗黒の闇のベールの力が動き始める。
直継の首を吊っていたのを見つけたのは、妻高子であった。
高子は親戚の叔父と叔母へ連絡し真理と美咲を見てもらい、倉庫へ向かって首を吊っている直継の姿を見つけた。
「こめんなさい、あなた」膝をつき顔に手を当て呟く。高子には何かが起きる事を感じていた。
感じるままに倉庫に向かい、夫直継の首つりを見つけ警察へ連絡をした。
高子は警察には、生活状況を話すだけで、高子が感じていたものを話す事はなかった。
高子との会話から直継は「自殺」と警察は断定したが、高子の状態に疑いを持つ警察官もいた。
高子は夫の自殺に涙を流す事もなく床を見ながら冷静さを保っていたからだ。
普通ならば悲しみや涙を流す事があってもいいだろう。
警察官は叔父と叔母に話を聞き高子がどういう状況かを聞くと高子への疑いは無くなった。
しかし警察官の中には、不自然な事を気に掛ける者がいた。
その警察官は高子と同じように何かを感じ直継の自殺現場へ幾度も足を運んでいた。
何故、幾度も足を運ぶのか、刑事の感で事件として、いや何かに導かれているように足を運ぶ。

★神父は双子の魂を見守り続け、神ゼウスに祈りを毎日捧げ続ける。
「神・童・カン・ドウ・キュリア・エルサイム・ヘルサエム・・・」
神父の毎日の祈りはゼウスへの祈りであるが、神父の祈りは神ゼウスに届き神ゼウスによって眠り続けていた賢者達を目覚めさせる事になる。
ゼウスは神父にゼブロスの動きや双子の姉妹真理と美咲を守るための導き方を伝えると共に地獄の闇との戦いに必要な賢者達の魂に宿命を与える。
「双子の姉妹を守るためには、自己犠牲が必要であり、真理と美咲を一緒に育ててはならない」ゼウスが神父へ伝えた事だった。
姉妹を共に育てる事で、ゼブロスの闇のベールが姉妹二人を包んでしまった時、この世界は闇一色になってしまうのだ。
この時点でゼウスは真理と美咲の双子の姉妹の間に、天使ピクロスと悪魔ゼブロスには知らせず、ある特別な能力を備えつけた。
神父の出来る事は、心の神ゼウスに祈りを奉げ姉妹を見守り、ある時期を待つ事だけであった。
神ゼウスによって過酷な試練を与えられてしまった夫婦。
神ゼウスは悪魔ゼブロスの闇のベールを真理と美咲ではなく直継と高子に掛け、自己犠牲へと導いた。
夫直継の自殺によって高子は精神不安定となり、内科の医師をしている叔父へ治療と今後の相談をしていた。
医師の叔父は知人の精神科医に依頼し高子は精神療法を受けていた。
高子の病状は精神科医にも診断がつかない状態が続く。
ゼブロスの暗黒の闇のベールは真理と美咲ではなく直継と高子に掛けられていた。
ゼブロスは闇のベールによって悪魔としての力を高める為に人類の魂を喰らう。
神ゼウスは悪魔の力が高まる事を知りながら、真理と美咲を守る為、そして自己犠牲の為に直継と高子に残酷な運命を与えていたのだ。
しかし、ゼウスにも誤算があった。
直継は、すぐに自己犠牲となったが、ある潜在的能力を持つ高子は何らかの力が働いている事に気づいていた。
精神の安定していない中、苦しくも高子には何かが見えていたのだ。

★高子の潜在的能力に悪魔ゼブロスは、まだ気づいてはいなかった。まず自己犠牲になった魂は直継の魂だ。
悪魔ゼブロスは一つの魂だけでも力を高め、次の喰らう魂は高子の魂であった。
高子には現実には見えないものを見つめていた。
子育ての出来ない高子は内科医の叔父夫婦に真理と美咲を預け、高子は真理と美咲が3才になる頃、家を出て失踪してしまう。
ゼウスが何故、真理と美咲に、ある能力を備えたのか。高子の潜在的能力に関係していた。
高子には特殊な能力があり、遺伝によって真理と美咲に受け継がれた時、未知的の霊力となっていた。
真理と美咲の未知の能力をある時期まで抑えるために、神ゼウスは能力を備える必要があり、双子の姉妹を悪魔ゼブロスから守る為である。
高子から受け継がれた能力を幼き頃に使う事になれば、悪魔ゼブロスに気づかれてしまう。
高子の失踪は、特殊な能力によって恐れを感じ失踪する。
父直継と母高子のみが見えるものを自分だけに引き付けるように、真理と美咲から遠ざける為に姿を消す道を選ぶ。
高子の能力は真理と美咲に受け継がれたが、この先、姉妹の成長と共に真理には真理の能力、美咲には美咲の能力を創りあげていく。
神ゼウスから与えられた能力ではなく真理と美咲自身が、ある時期から創りあげて行く能力で運命を生きていく。
叔父夫婦は高子の失踪は7日後に警察に失踪届けは出されたが、その後の高子の行方は全く解からなかった。

現実の世界で生きている高子の奇妙な夢であり、次元の違う仮想空間のような幻想世界から始まり現実の世界に戻る夢だった。
次元の違う仮想空間のような幻想世界の夢から目覚めると晴れた日には、いつも空を見上げる夫婦の姿がある。

その空は、真っ青に、真っ白に、涙のように降る雨、時には、怒りのような稲妻、夜になると月の輝き、数え切れない星々、季節ごとに幾つかの星を結びつけ星座を創りだす。
宇宙から見れば、地球という星は水源を持ち、青く輝く小さな星である。この小さな星には人類が作り出す世界がある。
その世界の中には、数百億年で進化を遂げた人類と小さな生き物達が生息する。
しかし、世界には、人類や生物だけではなく、他の次元も存在し、目に見えない存在もある。
人類は「神」を崇め祈りをささげる。
神の存在があるとすれば、その神によって創られた、天国の光りの輝き、地獄の炎の輝きを創り出している。
世界に生きる人類の殆んどが、目に見えるものに左右されて生かされている、それが現実でなのです。

古来の話では、信じるものを「神」と崇め、天使と悪魔の存在をを知っていた。
ゆえに「エクソシスト」「シャーマン」もこの世に存在していたが、時代が過ぎると共に忘れさられた。
人類が光りの世界に残り「エクソシスト」「シャーマン」の存在は影となり、別な次元の世界「時間の空間」や「人類の心」に存在する事になった。
しかし、神の存在を信じるものも、この世に少なくとも、在している。
徐々に光りの世界の動きは変わっていくと共に闇の世界も変わっていく。
犯罪や自殺するものが多くなりつつある、この世界に、闇の支配が拡がりつつあった。
神は、天国と地獄のどちらでもなく中立の立場であり、天使と悪魔を創りあげ、天国と地獄の仲介役を人類の中に創りあげたのです。
これから生まれてくる命に「ある能力」を与え、その能力が目覚める為に残酷な試練を与える事になる。

神は、その能力は各国の選ばれた人類の心の中に、まき散らしていました。
しかし「神」は完璧なものではなく不老不死ではない、人間と同じように時には「死」を、時には「ミス」を起こしてしまう事もある。
時代の流れの中に神の存在はあるが、時には人類の進化は飛躍に遂げ、神の伝令が届く事が出来る時と出来ない時もある。
そして、神の元の天使でさえ、神と協力するのが当たり前なのに、まれに神を裏切る天使が出てくる事もある。
人類もまた、天使のように、悪魔のようになる時がある。

過去の残酷な試練を、何十年何百年何千年何億年もかかり、苦しみながら乗り越える双子の姉妹の姿が見えてくる。
何ヘクタールあるのだろうか、緑に生い茂る農園と、色鮮やかに生い茂る花畑がある。
ここは「佐々木直継」と「妻、高子」の夫婦で経営する農園である。
農園の隅には、きれいに花を咲かせる花畑がある。
野菜農園の仕事の傍ら、高子は花畑をつくり花チューリップやハーブの出荷をしていた。
神は、この夫婦に、残酷な試練を与え始めていた。
自然と共に暮らす2人の生活は平凡だが、2人の子を授かり、幸せな生活をしていた。
そんな時、神は考えもつかない残酷な運命を、この家族へ与えたのだ。
直継と高子の間に一卵双生児の子「姉の真理」と「妹の美咲」が生まれた。
産まれた双子達は、そっくりな容姿であった、しかし1つだけ違いがあった。
この時は、まだその違いを知る事はなかった。

高子は、しばらく仕事を休み、真理と美咲の子育てに没頭していた。
父の直継は、仕事の合間には、高子の子育てを手伝い、以前よりも平凡な生活の幸せをかみしめていた。
しかし、社会経済が低下すると、時代と共に経営が思わしくなって行った。
あれほど幸福に見えた直継と高子は、時に言い争う事が徐々に多くなっていく。
4人で暮らす苦しさは、直継と高子の笑顔、人生の生き方を奪っていく。
直継はたびたび銀行へ足を向けるが、融資がどうしても受けられず、経営は困難となる。
直継は酒びたり、仕事もせず過ごす事が多くなってきた。
高子は1人で農園と花の出荷に追われていたが、高子は無理がたたり横に伏せる事になった。
農園も、花の出荷も、経営は出来なくなり、直継は、2つある小さな倉庫内で首吊り自殺をしてしまった。
この時点で神は真理と美咲の双子の姉妹の間に、ある特別な能力を備えていた。
夫、直継の自殺によって高子は精神不安定となり、内科の医師をしている叔父へ治療と今後の相談をしていた。
医師の叔父にあたる精神科医に依頼をし、高子は精神療法を受けていた。
子育ての出来ない高子は、叔父夫婦に真理と美咲を預けていた。
しかし、高子は、真理と美咲が3才になる頃、家を出て失踪してしまう。
叔父夫婦は警察に失踪届けは出したが、その後の高子の行方は警察の捜査でも誰も分からなかった。

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