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チューリップス・シスター第26話

2016-12-05 09:12:40 | 小説チューリップス-シスター


チューリップス・シスター第26話 時の刹那い想い

勇介は真理を車に乗せ、病院へ向かうのだが、勇介は叔父の手紙の一部を思い出す。
「もしも、双子の姉妹が再会を果たす時、教会の神父の部屋にある、チューリップとドラゴンの彫刻のある箱(アーサーゲイツの箱)の中のものを2人に与えて欲しい」
神父の叔父の文面を思い出した勇介は、いったん聖域内の教会へ向かった。
真理の様子は、以前の美咲のように下を向き、無気力で何かを囁いたままである。
教会に辿りついた時、動く事がない真理を車内に置いて、勇介は急ぎ神父の部屋のアーサーゲイツの箱を探した。
本棚を探し机の引き出しの中を探してみたが何処にもなかったが、突如足元で青く輝く光が勇介を導いた。
その箱は机の下で埃をかぶり濡れたタオルで拭くと、箱の底以外の面に赤いチューリップと緑黄色の植物(ハーブ)と青い翼のあるドラゴンの彫刻が施されていた。
「ん、何故だ、何故赤いチューリップと緑黄色の植物と青白い翼のあるドラゴンとは何だ、共通点は?」と疑問に思う勇介だった。
疑問は抱いていたがアーサーゲイツの箱を開けようとした勇介であったが、鍵はかかっていないのに開ける事が出来なかった。
「どういう事だ、このまま持って行けというのか?」
勇介は一通の手紙に、2行の言葉が書かれていた事を思い出す。
「神の元、神の言葉において箱を動かせる、我の言葉を繰り返し静かに念じながら囁くのだ」
「フォメオ・スタンシ・ス・アイリース・ミーラ・セルジン・ゲイツ・ア・リース・フォーラ・サン・ザ・フォース」
この言葉をかける事で、アーサーゲイツの箱の上蓋が動いた。
上蓋を開けると中に入っていたのは、2つのチューリッップとドラゴンを模った丸いリングであった。
そのアーサーゲイツの箱の底には1枚の動物の皮紙にはピラミッドのエジプト文字があり一枚の和紙には今は亡き神父の筆跡で翻訳文が書いてあった。
「ドラゴンのリングによって、ドラゴンの魂をあてよ」
勇介は驚きを隠せなかった、リングの作られたのは13世紀前であり、その頃から真理と美咲が産まれてくる事を予知か予言していたようだ。

勇介はアーサーゲイツの箱を持ち車へ戻ったはずだった。
「何だ、この体に感じる、この感覚は、幻想世界のアースガルズの世界なのか」
勇介は一時的に現実の世界に戻る。
世界の神々ゼラトウスは、アースガルズの世界が次元を超えて存在する事を勇介に気づかせる為に一時的に現実の世界に戻し導いていた。
この時の勇介と真理は次元の違う仮想空間の幻想世界の中にいたが、更なる幻想世界の奥深くの世界に導かれていく。
導かれる事で勇介と真理は、本当の真実を知る事で心の安堵と休息が得られた。

真理は教会の椅子に座り、勇介は神父の部屋にあるアンティークの椅子に座り、眠りにつき同じ夢を見ていたが、世界中の止まった時間が時を動かすと共に勇介と真理は目覚め、勇介は神父の部屋を出て教会にいる真理の元へ足を向ける。
「真理さん、大丈夫ですか、寒くはないですか」
教会の真理の姿を見て、勇介は教会の椅子に座ったまま動く事がない瞬きをしない真理に声をかける。

神父の部屋で再び休息をとる事になるが、神父の部屋は勇介が結界師の能力を使い大結界の絶対世界で、
魔性世界の魔物や黒魔術の呪いの邪悪で邪念の邪気が再び真理に苦しみの重圧をかけられないようにしていた。
真理は神父の部屋のベットで眠りにつく、勇介はアンティークの椅子に座り、叔父の残した書物を読んでいた。
真理が目覚めると、勇介は書物を読む事を止め真理に声をかける。
「体調はいかがですか?」
「はい、大丈夫です、体の重圧感は全くなくなりました」
真理の状態は変わらず、ただ真理の両手の手の平を勇介が見ると翼を開き青白い炎を吐くドラゴンのタトゥーの様な物が輝き天井まで浮かび上がった。
真理が深呼吸を何度かしながら「フォメオ・スタンシ・ス・アイリース・ミーラ・セルジン・ゲイツ・ア・リース・フォーラ・サン・ザ・フォース」と囁くと、浮かび上がったものは真理の体の中に吸収され、一瞬だったが翼を広げる真理の天使のような姿が勇介の瞳に映し出される。
勇介は世界の神々ゼラトウスが真理に予兆能力から前兆能力の開化へと導いたのではないかと感じながら、まだ次元の違う仮想空間の幻想世界にいる事も感じていた。
「真理と美咲の母高子の事や過去の様々な事は現実なのか次元の違う世界なのか」
と勇介は思うと真理の両手首には青白く輝きを放っていた。

その光景を見た勇介は真理を車に乗せ車を走らせ、美咲のいる聖域外の大学病院へ向かう。
大学病院に近づくが聖域外だというのに真理の両手首には青白く輝きは消える事はなかった。
病院へ辿り着くと病院の相談員と看護婦に案内され、病院の廊下を歩き美咲のもとへゆっくりと近づいていく。
美咲のいる隔離室の特別室のドアが開いた。
「真理、おかえりなさい」と美咲は真理に声をかける。
美咲に再会した時、真理の両手首のドラゴンの青白く輝きは消えていた。
両手の手首にドランゴンの青く輝く光は真理の体に吸収され、世界の神々ゼラトウスと真理の心の神ゼウスは真理の魂の中に植えつけられた。
それだけではない、真理は涙を浮かべ微笑む美咲を抱きかかえた時、真理と同じようにドランゴンの青く輝く光が、真理を透し美咲の体にも吸収され魂の中に植えつけられた。
「ごめんね、すぐに会えなくてごめんね、美咲」
次元の違う仮想空間の幻想世界の中で暖かい温もりの中で一時的に真理と美咲は再会を果たし交信する事が出来た。
世界に神々ゼラトウスは、次元の違う仮想空間の幻想世界には、アースガルズが9つの別世界がある事を気付かせ導く為には、勇介と真理が見ていた幻想世界とは異なり別の幻想世界の存在する事、天国ヘブン、地獄バルザの存在する事、アースガルズ、天国ヘブン、地獄バルザの関わりとは何かを勇介と真理は知らなければならない、この時の美咲は全てを知っている。

勇介と真理が見ていた次元の違う仮想空間の幻想世界とは異なり別の幻想世界では、少し出来事の解釈が変わる。

真理と美咲の両肩と手首には、次元の違う仮想空間の幻想世界ではドラゴンの紋様はタトゥーだったが、現実の世界ではドラゴンの絵柄の箱の中にはドラゴンの彫刻のある指輪があった。
真理と美咲が幻想世界の存在と世界の神々ゼラトウスと心の神ゼウスから与えられた感情と能力に気付き、前兆能力の開化によってドラゴンの紋様のタトゥーは消えた。
勇介には首から下げる黄金色のカメロのようなネックレスで蛇のような龍の丸い枠の中には十字架に翼のあるドラゴンの彫刻があった。
未来の先にある次元の違う仮想空間の幻想世界で彫刻されたドラゴンの指輪で、勇介と真理と美咲は深い絆で結ばれ繋がれ離れた場所でも伝心や交信が出来る事になる。

世界の神々ゼラトウスは、勇介と真理に一時的に体や心の全てが安堵するよう一時的な休息を与えられている今現在、美咲は狭い部屋の隔離室で勇介が創り出した狭い大結界の絶対空間の中で8人の結界師に守られ、悪魔のゼブロスの黒魔術の呪いと死神デッドの洗脳と地獄バルサと、美咲と心の神ゼウスとフリーランスの精神科医コナングレードの霊能力と特異的心理学を熟知したセラピストのセレナの魔術師の能力は戦っている現況であった。
勇介と真理は次元の違う仮想空間の幻想世界にはアースガルズの9つの世界の存在を知る事で、美咲の本来の姿を見つめる事が出来る様になる。
そして勇介はの感情と能力は完全開化し、真理の感情と能力は予兆能力から前兆能力として完全開化した。
美咲の次元の違う仮想空間の幻想世界の夢の中での想いは、勇介と真理に美咲の過去からの本当の真実の姿を見せる。
世界の神々ゼラトウスを筆頭に「心の神イエス」「心の神ゼウス」「聖霊ヘルプの能力(選別)」「妖精ハルフの能力(導き)」「天使ピクロスの能力(伝心)」「女神の聖母マリアの能力(保守)」によって勇介と真理と美咲は新たな世界へと導きの道を与えていく。

美咲の次元の違う仮想空間の幻想世界とは異なり別の幻想世界では、勇介と真理の観ていたものとは違い、更に少し出来事の解釈が変わる。

次元の違う仮想空間の幻想世界とはアースガルズ9つの世界だけでなく天国ヘブン、地獄バルサ他にも幻想世界は存在し、世界の人類の創造世界という世界観で創られた世界もあるが、人類の創造世界は文明というものを創り出していたが、伝染病や戦争、氷河期によって滅亡と興隆を繰り返し消えたり突如として「神の悪戯」なのかは解からないが創られたりしていた。

時の刹那い想いは世界の神々世界の神々ゼラトウスによって現実の世界と次元の違う仮想空間を行き来し「真実」を見つめる事が出来るか試される。

18年の歳月を経て美咲は微笑みを浮かべ、真理への強い想いを表わにし真理と美咲は手と手を取り合った。
「まるで、そっくりな翼を広げる天使のようだ」
抱き合う2人を見た勇介は、この2人の絆は決してもう離してはならないと思った。
「いずれ、真理と美咲は自由と解放を求めて出会うはず、そこには強い絆として結ばれるだろう、ドラゴンのリングがその絆を結び付ける事になる」
叔父である神父の若年で神父として選ばれた勇介に伝えた遺言の1つの言葉である。
勇介は、叔父のいうドラゴンとは手に握るドラゴンのリングの事だったのだと思う。
この頃には、美咲は体の手足に抑制される事はなかった。
まるで産まれて数ヶ月の子供のように霞み輝く目をしながら、ゆっくりと起き上がり真理を見つめていた。
美咲は、微笑を浮かべながら両手を真理に向けて伸ばしていた。
自然の太陽の光を浴びる事で母の永眠後、姉の真理を求めていた。
真理は美咲の元へ行き2人は何度も抱き合う。
「ごめんね、美咲」
「真理は、私よりも苦しんだでしょ」
美咲は、真理の頬に手を当てると優しさと温もりと暖かさを感じていた。
優しさと温もりと暖かさを感じると同時に、美咲は自分以上の苦しみを真理は持ち生きてきた事の「運命」を感じていた。
隔離室にいる美咲の心を、真理は心の神ゼウスで、ずっと長きに渡り感じてきた事を話す。
美咲は、ある人類達が真理の苦しみを強く感じるようにしていた事も話す。

真理は自分の頭地を認め、とにかく美咲に謝るしかなかった。
真理の涙を拭く美咲は、まるで背中に大きな羽根を持ち自由に飛んでいる天使のようだ。
しかし、真理には美咲と同じようなものを感じられない勇介は、真理と美咲には同じ能力と別々な能力を持っている事を気付き知る事になる。
勇介には、まだその能力がどのようなものかを知る事はなかった。

その場に一緒にいた、看護婦達と相談員、コナングレードとセレナは「希望」や「奇跡」というものを感じていた。
その看護婦と相談員、コナングレードとセレナに勇介は、隔離室にいた時の美咲の様子を聞いた。
勇介は、美咲はこれまで自分の歯で自傷行為や窓から屋上から飛び降りようと自殺未遂を何十回も繰り返していたと看護婦から聞かされる。
しかし現在は、そういう事もなく、静かな穏やかな生活を送っていた。
しばらくして精神科医は、病室へ入ってくると退院の手続きをするよう看護婦に伝えた。
神父の勇介は叔父夫婦へ携帯で連絡をする。
叔父夫婦は、美咲が入院してから胸が張り裂けそうになる事もあり、不安感で寝込む事もたびたびあったようだ。
この勇介の連絡は、叔父夫婦にとっては救世主のようで不安感から解放され心に安堵を感じていた。
しばらくすると、退院届けを書く事になる。
佐々木美咲は亡き叔父の神父の代わりに同世代の神父の勇介が身元保証人となり、尾形という名字となり真理は叔父の養女として人生を歩む事になった。
美咲は教会にある修道院へ入る事になった。

勇介は、神父の立場で想い心の中で神に祈りを捧げた。
「神」は何故、こんなに残酷な試練を与えるのですか、何故4人の家族を引き裂き苦しみを与え、普通の常識では考えられない能力を与えるのですか、神は常に慈悲の心を与えるはずなのに「なぜですか」神父である勇介は祈る。
「今後、この2人に再び過去の体験以上の残酷なものは与えないで欲しい、苦しみを与えるのなら神父である私が受け取ります」

真理と美咲は隔離室にいたが、一般の個室に移されベッドのわきに2人で座り窓の外を眺めながら、小さな声で2人で同じ事を囁き始める。
美咲は成長が遅れたようだが成人を迎えていたにも関わらず、まるで子供のように「お姉ちゃん」と繰り返し微笑んでいる。
真理も合わせたかのように同じ微笑みを浮かべ、楽しい一時を過ごした。
真理は、神父さんが変わった事を言葉にして勇介を紹介したする。
美咲は、知っていたかのように右手の人差し指を勇介に向けてきた。
勇介は、手に持っていた、ドラゴンのリングを美咲の人差し指に嵌め、真理も美咲と同じようにドラゴンのリングを嵌める。
そのドラゴンのリングを2人が指に嵌めた瞬間、真理と美咲は瞳を見つめあうと声を合わせた様に小さな声で囁き微笑みは絶える事はない。
「フォメオ・ス・タンシス・アイリース・ア・ミーラ・・・」
「フォメオ・スタンシ・ス・アイリース・ア・ミーラ・セルジン・ゲイツア・リース・フォーラ・サン・ザ・フォース」

現実の世界と次元の違う仮想空間を行き来し試された結果は、現実の世界とは違うものの「希望」や「奇跡」によって真実を見つめられると世界の神々ゼラトウスは判断をした。
幻想世界に辿る事がなくとも、現実と次元の違う仮想空間の中で、悪魔ゼブロスの黒魔術の呪いと死神デッドの洗脳と地獄バルサの存在はなく、神への「祈り」「誓い」「崇拝」を心の中に抱き心の神ゼウスが完全に宿っている事を確認をした。

隔離室の美咲の刹那い想いは、勇介と真理に心の安堵と休息を与え現実の世界で真理との再会を望んでいた。

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