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チューリップス・シスター第25話

2016-11-27 09:19:57 | 小説チューリップス-シスター


チューリップス・シスター第25話 心の安堵と休息

勇介と真理は美咲のいる大学病院へ車を走らせ向かったはずだったが、美咲の囁きによって何処へ向かっているのか解からなくなる。
世界の神々ゼラトウスは次元の仮想空間の幻想世界で過去を振り返させ、幻想世界が現実にあるという事を再確認させるよう導いた。
アースガルズの9つの幻想世界では常に全ての環境が変わり、現実も真実も変わる事を気付かせる為だった。
世界の神々ゼラトウスは美咲に囁くよう導き、聖域内の教会へ向かうように勇介と真理の行き先を変えるようにした。
聖域内の教会へ戻らなければ、現実も真実も変わる事を気付かせる事が出来ない為だった。
それだけではない、世界の神々ゼラトウスは勇介と真理に過去を逆行させ、決して消せる事はない記憶を心の中に植え付け未来の次元の違う仮想空間の幻想世界で、多くの人々を導く為、過去の善と悪の出来事の全てを受け入れ受け止める事、そして世界の神々ゼラトウスに決められた運命を生きながら、現実の世界と次元の違う仮想空間の幻想世界を行き来する繰り返しの中で、一切休息をとる事が出来なかった。
「時の煌子よ、時の聖女よ、焦る事はない、安堵できる空間を与える」
世界の神々ゼラトウスは、勇介と真理に体や心と魂の全てが安堵するよう一時的な休息を与えていた。

勇介と真理は世界の神々ゼラトウスによって導かれ、教会の扉を開けるとロウソクの輝く灯火と輝くステンドガラス、教会内は現実の光景とは違っていた。
「誰が、ロウソクに灯火をしたんだろう、全て消したはずだったのに」と勇介と真理は同じ思いを抱いた。
驚きを隠せない美咲に早く合わせたいと焦りの思いを抱く勇介だったが、その光景を見つめると焦りから冷静さを取り戻し真理は美咲に会いたいという願う思いを心の神ゼウスによって、美咲の囁く声で休息をとるように導かれた。

「時の煌子よ、時の聖女シスターよ、焦る事はない、もう一人の聖女シスターは全ての悪霊と戦いっている、今すぐに会う必要はないのだ、その戦いが終わる時、もう一人の聖女シスターに会えば良い、アースガルズの9つの幻想世界の現実と真実を知らせる為に私はそなたらを導く、椅子に座り眼をつぶり、互いの思いにあるものに祈りを捧げ、未来の運命に覚悟の誓いをたてよ」
世界の神々ゼラトウスから、勇介と真理は導かれる事になる。

世界の神々ゼラトウスは勇介は神父の部屋の彫刻のあるアンティークの椅子へ誘導し、真理は教会の中の椅子へと誘導し導きを始め、同じ幻想世界の中で同じ夢を魅せながら導きを始め、勇介と真理へ心の安堵と休息を与え同じ幻想世界の中で同じ夢を魅せながら導きを始める。

今は亡き神父の勇介の叔父はアンティークで彫刻(サンジェットというサイン)のある椅子に座り、離脱解離能力、霊能力だけであったが、後を受け継いだ後継者の神父の勇介が座ると全ての特異的能力で真理を導き始める。
勇介には伝道師、結界師、錬金術師、祈祷師、魔術師としての役割と、「聖霊ヘルプの能力(選別)」「妖精ハルフの能力(導き)」「天使ピクロスの能力(伝心)」「女神の聖母マリアの能力(保守)」の能力も前兆の能力として完全開化、離脱解離能力、霊能力、角と翼のあるフェニックスの戦闘能力をコントロールする能力は完全開化していた。
世界の神々ゼラトウスは勇介と真理に過去を逆行させ、決して消せる事はない記憶を心の中に植え付ける事から導きは始まる。

幼き頃の真理は青空の海原で美咲は森の中の湖で地下にある水脈で繋がっていたが、真理は叔父夫婦に引き取られ美咲は修道院の施設で生活をしていた。
勇介の叔父は神父として真理と美咲を悪霊から守る為に、双子の姉妹の特異稀な能力を気付くと一時的に離れ離れにし、神父の叔父は自分の寿命を短くし犠牲にして役割を果たしていた。

勇介と真理は世界の神々ゼラトウスの導きによって休息を得る事はなく、導かれるまま一本の進む道を真っ直ぐに走り続けながら、特異的な能力者として、聖霊ヘルプ・妖精ハルフ・天使ピクロスに選ばれ、予兆の潜在感情と潜在能力を持つ事によって苦痛哀愁の中で耐え忍びながら生きて来た。

勇介は真理と美咲を守る為の能力の開化と真理と美咲の予兆の能力の開化の為に運命の道を歩き生き、真理は素直に正直に生きる事が出来ず、常に罪の意識を抱きながら先の見えない霧の中で苦しむ運命の道を歩き生き、美咲は真理とは正反対で自分の感情と能力に気付き「死の覚悟」「復讐は正義」という感情を世界の神々ゼラトウスの導きによって植えつけられ、導かれる美咲は自分の役割を果たす事で「善悪」いう感覚はなく自由に生きていたが、未来の次元の違う仮想空間の幻想世界を創造し、特異的な能力を持つ者達にメッセージを送っていたのかもしれない。

勇介と真理は過去を振り返るが、隔離室の美咲も同じように過去を振り返っていた。
5人の精神科医の失踪か自殺か事件か失踪か、先入観を持つ警察官達の運命は世界の神々ゼラトウスによって導かれた事で真理と美咲とは関わりは薄い。
しかし、父母と銀行員の山口四郎の未解決事件は真理の苦痛と美咲の復讐に関わりは強い感情として持っていた。
大学病院の精神科に入院している美咲は真理の夢の絵や自然の風景や花の絵を描きながら、予兆の能力と感情、怒り、憎悪、復讐心で自然の天候を操り、聖域外の大学病院を中心に周辺地域で暴風雨、暴風雪、雷、地震、停電、津波を起こしていた。
そして、大学病院内で罪なき苦しみの中で2人の犠牲者を出してしまう。
救命病棟にいた手術後に酸素吸入をしている患者は窒息死、人工呼吸器を使用していた患者は人工呼吸器のスイッチが入らず窒息死で命を奪われた事で真理の心に罪悪感という傷を負ってしまった。

本当の美咲が求めるものは悪霊から悟られず、真理の心の神ゼウスから新たに与えられた予兆能力と同様の特異的な予兆能力であった。
「聖霊ヘルプの能力(選別)」「妖精ハルフの能力(導き)」「天使ピクロスの能力(伝心)」「女神の聖母マリアの能力(保守)」は、すでに世界の神々ゼラトウスによって真理の心に与えられていた。
狭い隔離室に移り勇介によって創られた大結界の絶対世界の中で、「聖霊ヘルプの能力」「妖精ハルフの能力」「天使ピクロスの能力」「女神の聖母マリアの能力」が美咲の心にも与えられる。
美咲の心の神ゼウスが与えた能力と感情は「怒り、憎悪、復讐、苦痛、悲痛の明暗」だけであったが、真理の心の神ゼウスが与えた能力と感情の「憂い、歓喜、慈悲、哀愁、陰陽」の能力と感情を美咲にも与える事になる。
世界の神々ゼラトウスは新たな未来の幻想世界に「興隆」「豊富」「自己犠牲」「信仰心」「慈悲」「自由」「平等」「平和」を望んだ為である。

美咲が描いていた絵画を見れば真実として理解出来ると、心の神ゼウスは勇介の心と魂へ伝えた為、これから出会う人達と過去の未解決事件の真相を探る。

勇介は、真理と美咲の関係や繋がりを美咲の描いた「炎の夢」「太陽の夢」「水が流れる夢」の3つ絵を見た事で未解決事件との関わりを感じとっていた。コナングレード持っているスケッチブックには、美咲の観る夢は何も使わず大結界の絶対世界の中から「画像転送」という手段で描かれていた。
そして、美咲が夢の中で描いた絵には続きがあった。
「海原の夢」「湖の夢」「地下水脈の夢」「森の中の夢」「天候を操る夢(暴風雨、雷、雷雨、地震、旋風、竜巻、停電、火災、津波)」「幻想世界の夢」「未来予知する夢」

勇介は真理と美咲が、これからの進むべき道は、どうすべきかを考え真理と美咲の運命を すべき方向へと導いていく。
しかし、時が経つ事に
更に「希望の夢」「勇気の夢」「信頼の夢」「虹の世界の夢」「オーロラの世界の夢」「永遠の夢」「目覚めの夢」「眠りの夢」「栄誉の夢」「繁栄の夢」「愛情の夢」「興隆の夢」「交流の夢」「合流の夢」「陸海空の世界の夢」「自由に生きる夢」「豊富の世界の夢」「平等な世界の夢」「平和を誓う夢」「自己犠牲の夢」「信仰心の夢」「慈悲の夢」など多くの同じタイトル全てで数百枚もの美咲が描いた夢の絵画があった。
美咲が夢で描いた絵画は、美咲自らが悪魔のゼブロスの黒魔術の呪いと死神デッドの洗脳による地獄バルザへの誘導から避けるものだった。

世界の神々ゼラトウスが勇介に与えた心の中にある感情は「自己犠牲」「信仰心」「慈悲」などが中心であり、人類が抱く感情全てである。

「魔性世界の魔物や黒魔術の呪いの邪悪で邪念の邪気は消えてしまえ」真理の言葉。
「私の邪魔をしないで、邪悪な邪気は消えてしまえ」美咲の言葉。
真理と美咲の心の神ゼウスによって双子の心の中の魂での叫び声、常に抱いている言葉である。

勇介と真理は幻想世界の中で同じ時に同じ夢を見て、同時に深い眠りから目覚めると今まで抱いていた重圧感いうものが無くなり不思議な感覚で、勇介は教会にいる真理のもとへ向かい合うと勇介は真理の隣に座り、言葉はなく静かに目の前にある十字架を見つめていた。
女神の聖母マリア像の姿を観ると幻想なのか、天使の翼が広がり羽ばたくように勇介と真理は一瞬だけ見えていた。
世界の神々ゼラトウスが勇介と真理に感情や特異的能力を受け止めた証であり、過去の出来事が記憶としては残されず、魂心の中に刻まれた証でもあった。

重圧感から解放されつつ勇介と真理は、再び現実の世界と次元の仮想空間の幻想世界アースガルズ9つの世界を行き来する。

真理と美咲の母、佐々木高子の遺書には、当時37歳山口四郎氏に何度も融資を断られ、家族崩壊の原因は山口四郎に何度も断られる事によって怨み苦痛から殺害したと書かれていた。
警察は怨みによる犯行、そして自殺したと考え捜査を終了した。

チューリップの球根を植え替えたのは、特に警察では問題にしてはいなかったが、真理と美咲の母高子が植え替えてから自殺されたのだと思われていた。
遺書の中には、真理と美咲宛に1通の手紙もあった。
「真理、美咲、もう大きくなったでしょうね。成人式はどうでしたか、今でも、元気でいますか、
駄目なお母さんでごめんなさい、いい人を見つけて幸せになってくださいね、私は、星になって別な世界で2人を見守っています」
そして最後には許して欲しいという内容が書かれていた。
母の犯罪は、本当に怨みや苦痛だけであったのだろうか。
山本刑事は、母の高子は知人をまわり歩き、薬を集めていた事を付き止めていたと勇介だけに明かした。
過剰な睡眠薬服用の自殺だったのだろうか。
山本刑事は、美咲の絵の存在が大きかった事を知っていたが、捜査には関係ないとされた事も勇介に話す。
勇介は警察署にあった2枚の絵を持ち帰り、山本刑事の言われた知人宅周辺をまわった。
驚いた事と言えば、勇介は美咲の絵の風景を見つけていたのである。
「美咲は、母の見るものを絵画に、美咲は全て画像転送の絵画で残していたのだろう」と勇介は思った。
美咲の母への思いが、画像転送の絵画という形で表現されていた事を勇介は感じたが気になる事があった。
今後、母の思いが真理と美咲に、何かを働きかけるかもしれない、何かに誘導されるかもしれない。
母は失踪後殺人を起こし自殺をしたという事は「自殺は闇」すなわち地獄バルサへ落ちている事だと思うが、感じているものでは地獄のバルサではなく、次元の違う仮想空間の可能性を考えていた。
勇介は、いたためられない気持ちになったが聖霊の能力の選別で、もしかすると高子の魂は天国ヘブン地獄バルサではなく、アースガルズ9つの世界の中ではないかという感覚があった。
母の真理や美咲への思いが「闇」の力を強くするのではないかとも勇介は感じていた。
しかし、今は見守る事しか出来ない、何が出来るとすれば真理と美咲の再会、そして世界の神々ゼラトウスと心の神ゼウスへ祈りを捧げ神に与えられた能力での役割を誓うだけである。

勇介と真理は、再び現実の世界と次元の仮想空間の幻想世界アースガルズ9つの世界を行き来しながら、本当の真実を徐々に知る事によって体と心の安堵と休息を与えられていく。
そして、今この時の美咲の能力とコナングレードの霊能力とセレナの魔術師の能力が何をしているのかを知る事にもなる。

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