緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

エステではないけれど

2007-05-21 15:44:30 | 「緑香庵」的なもの
緑香庵ではフェイシャルの施術も行なっています。
といっても、小顔をめざしたり、お肌のたるみを
とったりといったエステ的な目的ではなく、
全身を弛めるための手段として
顔へのタッチがとても有効なので
「ゆったりコース」の中にご希望によって組み込んでいます。

エステではあくまでも外から見た時の
結果を出すことが一番に問われますが、
緑香庵では内側からの感覚をテーマにしていますので、
結果がどう変わったかは、
鏡の中ではなくお客様の感じることの中にしかありません。

それでもトリートメントが終了してお客様の顔色が良くなり、
アゴのあたりが心なしかすっきりして、
目に光が入っているのを拝見すると嬉しくなります。

なによりご本人が一番
「私、何だか顔がほっそりしてます」と驚かれます。
(反対に緊張で顔がギュッと締まっていたお客様が、
フワーンとした丸い顔になることもあります。)

疲れがひどかった方に限ってその変化が大きいので、
余計びっくりされるようです。
それは、実際の変化もさることながら、
トリートメントを通してご自分の体とゆっくり向き合う
時間をもつことによって、
体を通して自分全体への認識が変化することも大きいでしょう。

私自身が若い頃から美容にあまり興味が無かったことも手伝って、
ビジュアルをケアすることに消極的でしたが、
ここへきてようやくその大切さが少しわかって来ました。

いまだにスッピンの石鹸ユーザーではありますが、
以前に比べれば格段に自分の手入れはするようになりました。
もちろん好みの問題もあって、自然なものをチョイス
するようにはしていますが。

顔に表れている問題は、結局のところ全身の問題です。
全身の血行がよくなれば顔の血行もよくなります。
全身が疲れていれば目の下に隈だって現れます。
全身が快適でエネルギーに満ちていれば、
佇まいに、表情に、肌に、それは現れます。

顔を手入れしながら、今の自分の状態を
全身にむけて問いかけてみるのは大事なことかもしれません。
どんな化粧品を使うか、どんな手入れをするか、
それも重要ですが、何を使うにしろ、
ゆっくり大切に自分の肌に触れて、よく見てよく感じる時間を
一日の終わりに持つよう心がけようと思います。
手に勝る化粧品はありませんから、
「ゆっくり大切に」がなにより大事です。

そういえば今思い出しました。
高校を卒業して間もなく、女子校で女ばかりを見ていた反動か、
化粧もせず、可愛い服も着ないでジーパンばかりの私を
心配した高校時代の親友が、
「せめて香りでも身に着けなさい」とコロンを
プレゼントしてくれました。
それだけは大好きでしばらく毎日欠かさず着けていました。
あれが香りとの出会いだったのかなあ。
あんなところに布石があったのね。
人生って不思議。