緑香庵通信

三軒茶屋から世田谷線で6分・松陰神社前のアロマテラピーサロン。

THIS IS IT

2009-11-30 18:22:02 | 「緑香庵」的なもの
映画『THIS IS IT』を上映最終日に滑り込みで鑑賞。
ご存知、マイケル・ジャクソンの最後のコンサートツアーの
リハーサル映像をまとめた映画です。
この才能がもうこの世にないことを残念に思う気持ちは
もちろんあるけれど、こんな人が実在したということが、
今となっては信じがたい。
それほどに「人」という枠を超えた存在、
神様だったんじゃないかしらんと思えてくる映画でした。

声帯から出る音=声も、体から放たれる動き=ダンスも、
全てが音楽でした。「メロディ」というものでもなければ
「振り付け」でもない音楽そのもの。
体の中心から出てくるものは何であれ、
どこから見ても美しいものだということを知りました。
上手く聞かせよう、かっこ良く見せよう、
そして自分の存在を大きく思わせようなどという一切の邪念が無く、
ただひたすら音楽の神様に身を捧げる喜びで満たされたような
静かな静かな火の玉。
この純粋な神の分身が、思う存分世界に向けて開いて行けるように、
人間界の最高峰の才能が世界中から集まって支える様子。
愛がぎっしり詰まってましたね。

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《国士舘の銀杏が今年も色付きました》

私は映画の最初から、結局最後まで、ズルズルと泣いていました。
悲しかったんじゃありません。わけもなく涙が止まらない。
こういうのを浄化の涙というのか。
映画を見終わって、誠実にちゃんと生きて行こう、
ずるいことして儲けようなんて思っちゃいけないな、と
何の関係もないのに思ってしまいました。

このショーは本番を迎えること無く消えてしまいましたが、
もし実現していたらどんなに素晴らしいものになったでしょう。
しかし、妙な言い方ですが、こんな終わり方をしたことによって、
よりたくさんの世界中の人に注目され、
何かが届いた(これからも届き続ける)のかもしれない
と思うと切ないです。

私生活では色々なことを言われていたマイケルですが、
神様だもん仕方ないじゃん。
人間界で社会生活をちゃんと営んで行くのは
とても難しいことだったのでしょう、辛かったろうな。
本当の意味で彼を守ってくれる存在に出会えなかったのか、
彼を守るなんてことは人間界の人では無理だったのかもしれません。

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中学生の頃、ちょうど今頃の季節、ジャクソンファイブのベスト盤
レコード(CDにあらず)を何度も何度も繰り返しかけながら、
夜通しマフラーを編んでいました。
あの頃からマイケルの声は光のようでした。
本当に光になっちゃったのね。
合掌。


しゃっくりを止める

2009-11-23 09:59:00 | 「緑香庵」的なもの
今日は私が日頃試みているしゃっくりの止め方をばご披露します。

しゃっくりとは横隔膜が勝手に痙攣している状態なので、
意識的に横隔膜をゆっくり縮めて、またゆっくり戻すことにより
この痙攣を鎮めようというのが、私のしゃっくり鎮静法です。

■ やり方
具体的にはこうします。

1) 息を可能な限り少しずつゆっくり吐きます。
その時、体の動きはむしろそれになるべく抵抗するように息を吸う気持ちで、
お腹部の胴体の筒を内側から外へ向かって広げるようなつもりで
横隔膜周辺の筋肉を使います。
途中でしゃっくりがでそうになっても、そのまま続けて下さい。

2) そして、吐ききったら、今度は可能な限りゆっくり息を吸っていきます。
その際、今度は反対にお腹に力を入れてへこますように、
なるべく抵抗をつけて少しずつ吸います。
お腹がぱんぱんになるまで吸ったらまた1)へ。

これをしゃっくりがとまるまで繰り返します。
私の場合、だいたいひと呼吸(吐いて吸う)が終わる頃には止まっています。
ただし、かなり腹筋も使いますし、息を止める感覚にもなるので、
血圧の高い方はお気をつけ下さい。

ポイントはすごーくゆっくりすることと、抵抗をかけるということです。
お試しください。

■ 半随意筋なので
以下は一応、補足知識。
横隔膜というのは、胸の部分と腹の部分とを隔てている筋肉の膜です。
この筋肉は半随意筋で、収縮する時には下に引っ張られ、
胸の空間が広がることによって肺に空気が入ります。
反対に弛緩すると元の位置に戻ることによって
肺から空気が出て行きます。
さらに横隔膜周辺の筋肉の参加によって胸の空間を圧縮すると、
残っていた空気が押し出されてきます。
こうして横隔膜自身の動きと周りの筋肉の共同作業で、
日々の呼吸がなされています。
しゃっくりとは横隔膜の痙攣性の収縮であるらしい。
であるなら、横隔膜を鎮めればしゃっくりは止まるはず、
ということで上記の方法となりました。

今日もアロマに関係なかった。


ファンキーじいちゃん、クールばあちゃん

2009-11-21 09:57:18 | 「緑香庵」的なもの

■ ファンキーじいちゃん
中央線で見かけたイカしたじい様ふたり。
ヒップホップ調のスエット上下にジャラジャラいっぱいつけて、
怪しい感じのブランドサングラス、頭には当然ニット帽。
「あー酒はもう嫌だ」と一人が言えば、
もう一人が「あはははは」と笑い声で応える前歯はスカスカ。
あたりに酒臭い空気を振りまきながら、電車に乗り込んできました。
ボヤキ漫才よろしく、ぼけは終始大声で不満を披露し、
つっこみは全てに笑いで応じています。

そのうち、つっこみのじい様が「で、どこから入る?」と。
すると、ぼけのじい様が「そりゃあ正面突破よぉ」って。
どこに行くんだろう。興味津々。
周辺の乗客皆が耳をダンボにしておりました。
結局わかりませんでしたが、
吉祥寺で降りて行ったじい様ふたり、どこを「正面突破」したのかな?

■ クールばあちゃん
毎朝通る乳酸飲料の会社の前の道。
お掃除をしている女性、推定70代。
小柄で痩せ形、いつもきちんとお化粧をしてエプロンをきゅっと着け、
「仕事です」オーラがガンガン出ています。
ほうきで落ち葉を片付けて、花に水をやり、
休憩ともなれば花壇の縁に腰掛けてタバコをプカーとふかします。
それが何ともかっこいい。
松本大洋の漫画に出てくるいかついばあさんにソックリ。
元気で口が悪くて、そして優しいんだろうなきっと。

親世代がそこそこ年を取ってきたせいか、
どうしても高齢者に目がいきます。
そして自分はどんな風に年をとろうか考えます。
「タバコ吸ったことないけど、ばあちゃんになったら吸ってみようかな。」
と、つぶやいたら、
「生命保険の支払いが終わってからにしてね。」
と家人に言われました。
だね~。

今日はアロマとまったく関係ありませんでした。



プチ研第一回「アロマで冬支度」報告

2009-11-13 18:48:04 | 営業日誌
11月8日(日)プチ研の第一回が無事終了しました。
キャンセル待ちでお越しいただくことが出来なかった方、
「定員に達しました」の記事を見て人知れず断念された方、
申し訳ありませんでした。
簡単に当日の様子をレポートさせていただこうと思います。

この小さなサロンに大人9名(参加者7名+スタッフ1名+私)
が集まると、さすがになかなかの量感でございます。

まずは互いの緊張を弛める狙いもあって、
ムエット(試香紙)にラベンダーとラバンサラの香りを染ませて、
どちらの香りが今の気分によりフィットするか感じてもらいます。
この時、「脳で起きていること」、「体で起きていること」をとっかかりに
アロマの基礎と自然療法のポイントを一通りおさらい。

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そして、今日のテーマである「冬を快適に過ごすためのアロマ」や
「自然療法の知恵あれこれ」に入りました。
まずは肌というものについて、基礎知識から、
自分自身で考え判断し物質を作り出す機能、といった最新情報までを
一気にお話ししました。

色んな意味でやっぱり保湿が大事。

そして気になるインフルエンザや風邪の対策、
おまけで今から出来る花粉対策をお話しながら、
温湿布でちょっとほっこり。
私も普段愛用している「ぬか袋」のカイロやほっとタオルを使って、
皆さん自分の身体の好きなところに当てていただきました。
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こういう場面になると参加者の皆さんが、俄然生き生きされるから不思議。
ぬか袋は本当に簡単便利。
おすすめですよぉ。
詳しいレシピはこちら


そしていよいよ本日の実習、蜜蝋(ミツロウ)のクリーム作り。
アロマの材料の中で唯一の動物性素材である蜜蝋。
抗菌力にも優れ、保湿はもちろん炎症を抑える作用もあります。
こちらの詳しいレシピはこちら


自分の好きな精油を選んで、この冬大活躍が期待される
「マイクリーム」を作っていただきます。
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やっぱりお話ばかりじゃなくワヤワヤと皆さんでする作業は楽しい。


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そして最後はお茶をいただきながらの雑談やQ&A。

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このころには私はもうすっかり声が枯れ始めておりました。

途中途中に休憩を挟みながらの3時間はあっという間。
話し足りないこと、話し忘れたこともたくさんありましたが、
ともあれ、こうして第一回目は終わりました。
皆さんのご期待にきちんと応えられたかどうか多分に不安ですが、
ミュージシャンもファーストアルバムにその後の全てが入っている
と申します。
緑香庵のプチ研のエッセンスはおそらく、ここに集約されているはずです。
いやいやこれからきっともっと良くなるつもりですけど。
拙いながら最初の一歩に立ち会って下さった参加者の方に
改めてお礼を申し上げます。そして、力不足はごめんなさい。
感想、おしかり、何でもコメント欄やメール等で
お知らせいただければ幸いです。

また、今回参加いただかなかった方も、
こんなテーマを取り上げて欲しいというものがありましたら、教えてください。プチ研はこれからもっともっと面白くなる予定です。
よろしくお願いします。


プチ研第一回終わりました

2009-11-09 18:32:53 | 営業日誌
どうにか一回目のプチ研が終わりました。
参加して下さった「研究員」のみなさんのあたたかな空気に支えられて、
会は良い雰囲気のうちに閉めることができました。
本当にありがとうございました。
第一回プチ研の内容については次回のブログで報告することとして、
本日は、プチ研の準備段階から緊張し、興奮し、
そして自分の力のなさに何度と無くへこんだ、
私の慌てっぷりについて。

■ そういや初めてだったわ
いやぁしかし今回のプチ研の準備期間は、
久々にプレッシャーで具合が悪くなりそうな
日々でございましたね。
私ってこんなにノミの心臓だったっけ?
いやいや心臓のせいではありません。

「一方的に教える講座形式ではない研究会です」とは謳ったものの、
やはりお招きする以上はきちんと内容を整理してお伝えせねばと思うと、
それまで頭の中で自分の都合のいいように記憶されていたものを
もう一度洗い直さねばなりません。
その過程でいかに自分が適当に身につけていたかが明らかになり、
とてもそのままでは人に伝えることはできないことを知りました。
げげげ、こんなことで準備は間に合うでしょうか。
そして、その内容はプチ研究員の皆さんの純粋な興味に
きちんと応えることができるでしょうか。
ああ心配だ心配だ。
日に日に無口になり、常時頭の中でシミュレーションしている
状態が続き、心ここにあらずの表情を家人に笑われる始末。

一方、こまごまとした会場準備はとても楽しいものでした。
これぞ文化祭。
テーブルやティータイム用のグラスを用意したり、
セッティングをあれこれ工夫したり。
私って根っからの裏方体質なのかしらん。

■ 話すって難しい
そして迎えた当日、お天気もまずまず。
これなら休憩タイムにベランダに出てリラックス
していただくこともできる。
「用意していたものが全部できなくてもいい。自然にほっこりね。」
と優しい友人からメールをもらい、
「そうか、全部やろうとしなくてもいいんだよね。」
と自分にいいきかせ、
始めて見ればその言葉の通り、話は川のように蛇行し、
準備したことの3割は話すことができず、
そのくせ同じことを何度も繰り返し、ああ、話すって難しい。
そういやアロマについてまとまった話を人前でするのは初めてだったわ。
いまさら思い知るこの度の企画の暴挙。

■ 感謝・感謝・感謝
そんなこんなでしたが、冒頭に申しましたように
みなさんのおかげで無事終わることができ、
何人かの方からはメールでお褒めの言葉もいただきました。
おかげで新しい一歩を踏み出すことができました。
さらに先へ進むモチベーションもいただきました。
次回のプチ研は来年2月。
今度はハンドトリートメント、実技がいっぱいです。がんばるぞ。
その前に、第一回がどんな感じだったかは次回のブログで。