●戯作(げさく、ぎさく)
◆戯作(げさく、ぎさく)http://is.gd/WLqsOc
近世後期、18世紀後半頃から江戸で興った読み物の総称。明治初期まで書かれた。戯作の著者を戯作者という。
◆種類
戯作は、洒落本、滑稽本、談義本、人情本、読本、草双紙などに大きく分けられる。さらに草双紙は内容や形態によって赤本、黒本、青本、黄表紙、合巻に分けられる。
・洒落本
洒落本とは、遊所での遊びの様子を書いたもの。山東京伝の『傾城買四十八手』などがある。
・滑稽本
滑稽本とは、おかしみのある話。式亭三馬『浮世風呂』、十返舎一九の『東海道中膝栗毛』などが代表的。
・談義本
談義本とは、滑稽さと教訓を合わせ持っていた、滑稽本のはしり。
・人情本
人情本とは、主に恋愛を描いたもの。為永春水の『春色梅児誉美』や『春告鳥』などに代表される。
・読本
読本とは、口絵や挿絵もあったが、文章中心の読み物であるところから読本と呼ばれた。中国文学の白話小説から影響を受けて生まれた。史実に取材することがあっても基本的にフィクションであり、勧善懲悪思想などを中心に据えた読み物であった。娯楽性も強いが、草双紙などと比べ文学性の高いものと認識されており、初期読本は知識人層によって書かれた。印刷技術や稿料制度など出版の体制が整っていたこともあり多くの読者を獲得したが、発行部数などは草双紙に及ばない。江戸や大坂で上田秋成、曲亭馬琴、山東京伝といった作者が活躍した。
代表的な読本には、秋成の『雨月物語』や馬琴の『南総里見八犬伝』などがある。
・草双紙
草双紙とは、絵に仮名で筋書きが書き込まれた物語。絵草紙(絵双紙)または単に絵本と呼ばれることもあった。子供向けのものが多かったが、次第に大人向けの洒落・滑稽な内容のものが書かれるようになった。表紙の色と内容によって分類される。
赤本 - 子供向け。桃太郎などの昔話ほか。
黒本 - 敵討ちなどの忠義や武勇伝など。
青本 - 少年や女性向けで、芝居の筋書きを書いたもの。
黄表紙 - 大人向けの、娯楽性が強い本。筋書き以上に、言葉や絵の端々に仕組まれた遊びの要素を読み解くことに楽しみがあった。表紙の色は黄色だったが、当時は青本と区別されていなかった。後年の研究者によって分類された。
合巻 - 話が長く、三冊以上の分冊になったものを一巻に綴じたもの。絵入りだが、内容も比較的読本に近い。草双紙と言えば合巻のことを指すこともある。
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◆●談義本【だんぎぼん】●滑稽本【こっけいぼん】●当世下手談義【いまようへただんぎ】 http://is.gd/Nj49kx
◆『●『雨月物語』(うげつものがたり)』 http://is.gd/wa3VWW
上田秋成によって江戸時代後期に著わされた読本(よみほん)作品。
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◆仮名垣 魯文(かながき ろぶん)http://amba.to/RhPSez
読本や草双紙とともに、俗文学の一種。
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◆『また これも日本文化だよ』 http://amba.to/PBSr9F
-「いき」の構造 ... 娯楽性も強いが、草双紙などと比べ文学性の高いものと認識されており、初期読本は知識人層によって書かれた。