国連難民高等弁務官事務所 (United Nations High Commissioner for Refugees)主催のUNHCR難民映画祭2018で、映画を二本とトークショーを観て来ました。
場所は難民が押し寄せてたいへんな事態になっているイタリアの文化会館。何度か来ていますが、九段下の千鳥ヶ淵の近くです。
映画の一本「ソフラ ~夢をキッチンカーにのせて~」は、レバノンの難民キャンプで生まれ育ったパレスチナ難民のマリアムが、ケータリングビジネス等に挑戦する話。
様々な困難に直面しながら、同じような境遇にあるパレスチナ、シリア、イラク難民の女性たちとともに奮闘する日々を描いたドキュメンタリーで、いたく感動しました。
人口450万人のレバノンは人口1割にあたる40万人以上のパレスチナ難民を受け入れてるそうです。でも難民たちに国籍が得られる可能性はなく、未来も希望もない。しかしそんななか、マリアムたちは絶望することなく、希望も情熱も失わず、チャレンジを続けるのです。
映画の後UNHCRの女性職員がこの地域で3年間援助活動をしていたJICAの男性管理職にインタビューする形でのトークがあり、テレビや新聞で見聞きするだけだったパレスチナ難民の人たちのことが、映画と合わせてリアルに感じられ、少し理解できたように思いました。
この2、3年シリアやリビア、アフガニスタンから大勢の難民たちが押し寄せているヨーロッパでは深刻な問題になっています。わが日本やぼくら自身にも、これからより関わりのでてくる問題でいろいろ考えさせられました。
イタリア文化会館の地下ホールは満員。若い人たちが多かったのが印象に残りました。
二本の映画の間の休憩時間に、近くの千鳥ケ淵戦没者墓苑へ。靖国神社や北の丸公園の中は何度も歩いていますが、ここは初めて。海外で戦死された方々の遺骨収集のことは知っていましたが、ここに安置されていたのです
ね。