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ヴェルディの声研究室のドン・カルロ

2018-09-12 08:45:51 | Opera

昨夜は小田嶋薫さんがエリザベッタをやるドン・カルロでみどりアートパーク。
フルオペラではなく、セミステージ形式です。
主催者はヴェルディの声研究室。ロドリゴをやられる堀内士功さんが代表とのこと。プログラムによれば2007年から15年間でオペラ公演を15回やられて、なかなか頑張られてるようです。
ヴェルディの中でもドン・カルロはとっても好きな作品ですが、2時間半にうまくまとめられ、ナレーションと合わせて物語の展開も理解できるようによく工夫されていました。
タイトルロールの渡辺文智さん、フィリッポの西山栄治さん、堀内さんはプログラムには記された経歴にふさわしい見事な歌いぷりでした。ただ正直に言えば衣装とメイクをもう少し工夫していれば、ぼくら聴き手の感情移入がもっと深まったと思いました。歌が良かっただけにもったいなかった。
その一方で女声の2人は衣装もメイクも感じが出ていて、物語の雰囲気を盛り上げました。巌淵真理さんのエボリは物語の展開をうまくガイドして、場面場面の情感を表現していました。
そして小田嶋さん、本当に素晴らしいエリザベッタでした。女々しいカルロに、私が欲しいなら今すぐ父親えお殺してこいという序盤のクライマックスな場面、あなたはフランドルのために生きてと辛い別れを促す場面。グッときました。寒気しました。
小田嶋さんを観るのはまだ2度目。歌唱力はもちろんですが、場合場面で変化する顔の表情、全身にみなぎる豊かな表現力はすごい。半端ない。
感情移入して一時も目が離せませんでした。真のエリザベッタが舞台にいました。

終演後、同じように応援に駆けつけた宮川典子さん、上木由里江さんらとの記念撮影と談笑も楽しく、素敵な夜になりました。
ありがとうございました。

















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