今夜はチョン・ミョンフン・マエストロ&東京フィルハーモニーのファルスタッフ(演奏会形式)でサントリーホール。
タイトルはルーマニアのセバスチャン・カターナで、その他に須藤慎吾さん、小堀勇介さん、中島郁子さん、砂川涼子さん、三宅理恵さん、向野由美子さんら実力者ずらりで。
いま感動で胸いっぱい。
鳴り止まぬカーテンコールに、もう一度フィナーレの「人間はみんな道化」をやってくれるなんて。もう泣きそう。
マエストロは熱いんだなぁ。それに茶目っけもある。なにしろガーター亭のマスターとして登場して箒で掃除してから振りはじめるなんて。
リハーサルしているうち高揚してきて、指揮だけでは我慢できなくなって芝居も始めたんだね。
セバスチャンは素晴らしいかった。見あきたアンブロージョ・マエストリなんかよりぜんぜん魅力的。
そして須藤さんは歌も演技もセバスチャンに負けないくらいだったし。小堀さんは抜群に聴かせたし。砂川さん中島さん三宅さん向野さん4ディーヴァは、芝居も重唱もワクワクして目が離せなかったし。あとの男性陣もみんな見せた、聴かせた。
演奏会形式のオペラは決してフルオペラに劣るものでない。楽しみ方が少し違うのだ。東京春祭のムーティのマクベス、ヤノフスキーのローエングリンを聴いてからそう思ってる。ピットからステージに上がったオーケストラの演奏はより迫ってくるし。歌手の歌も表情も間近で観て聴けるから。
今日のチョン・ミョンフンのファルスタッフもそうだ。ぼくはファルスタッフをたっぷり楽しんだ。堪能した。