上原ひろみは何枚かCDを聴き何度かテレビで見ていた。すごいピアニストには違いないが、そのテクニックや超速弾きはあまりわたしの心には突き刺ささってこなかった。
今週11枚目のアルバム「スペクトラム」を聴いてその印象は一変した。とりわけ22分のラプソディインブルーが素晴らしい。この作品は山下洋輔や小曽根真がオーケストラをバックに弾いたCDやYouTube の演奏が好きだったが、このピアノ独奏は圧倒的な力で迫ってきた。
リタイアした頃から、それまであまり聴けなかったクラシックばかり聴いていて、それも最近はコンサートにいくことも減り、家でもあまり音楽を聴かなくなっていた。
今週この「スペクトラム」や狭間美帆「ダンサー・イン・ノーホエア」を聴き、すごく感動して思った。
わたしは新しい音楽を求めている。新しい演奏が聴きたい、のだと。
クラシックに少し飽きたからちょっとジャズやフュージョンが、みたいな感じじゃなく。ジャンルじゃなく。聴きなれたものでもなく。
新しい感動、驚きを与えてくれるものを聴きたい。求めている。