今日は大音絵莉さんのリサイタルで谷中の初音ホール。
こんな美しいコンサートを聴いたことがあっただろうか。
日本歌曲にはじまり西洋歌曲からトスティのメドレーへ。
美しい詩は、美しい旋律で色づけられ、旋律は美しい声で奏でられ。
その歌い手の表情や仕草に、聴きながら身動ぎすることができなかった。
曲が終わるごとの拍手や声援さへ、躊躇われるような美しい空間があった。
それでも、不思議だわああそは彼の人かと、歌に生き愛に生き、のあとではブラヴァーを贈った。
その歌い手の語った詩と旋律に
切ない思いで、胸を締め付けられるようで
目頭が熱くなるようで
熱い想いが胸いっぱいになるようで
ぼくはホールを出て駅に向かった。
電車に揺られながら、情景が蘇ってくるのを少し楽しんでから、これを書きはじめました。
大音さんとは夏祭クラシック・ヴェルレクでの出会い。
8月川崎ミューザでのレクイエム終曲、リベラメのささやき。
10月谷中でのトスカハイライトの終盤、一瞬の歓喜から絶望に転じて身を投げた叫び。
そして今日、唐松など珠玉の日本歌曲とトスティの詩。
忘れられない歌手です。
それから今日の大音さんを支えた辻田祐希さんのピアノも良かった。ぼくは城さんらが出たサントリーホールのコンサートで聴いているんですが、歌い手はのれるでしょう。
さらには夏祭クラシックのマネージャーHinako Ikeda さんまでもが大音さんをサポートしてたので驚きました。
素晴らしいリサイタル。
泣きたくなるほど感動しました。
ありがとうございました。