今日は新国立オペラ「ばらの騎士」初日でオペラパレス。
これは1日も早く実演を観たかった歴史的な演目。
そしてアンネッテ・ダッシュはオペラを(実演ではないけれど)楽しむことができるようになった大切な演目のひとつ、ローエングリンで強烈な印象をぼくに与えたmy favorite な歌手。
だから夢のような4時間半だった。
アンネッテ を1幕からじっくり観て聴いてうっとり感無量。9列でよく見えるのにオペラグラスで度々。3幕は神々しいとさえいえた。
サッシャ・ゲッツェルマエストロの指揮はなめらかでエレガントで素晴らしい音楽を奏で、歌手たちを導いた。
歌手では妻屋秀和さんに驚いた。何をやってもうまいことはわかっていたけれど、この大役をこれほどまでに演じて歌えるとは。並の外国人キャストではとても敵わないオックスだった。
その他小林由佳さん安井陽子さん与那城敬さん森谷真理さん宮里直樹さんらみんな良かったのだが。
夢のような4時間半だったのだが。
何か足りないような、何かちょっと違うような、感じが残った。
なぜかなって帰りの車中で考えた。
それで思ったのは。
ウィーンの香り、演出家ジョナサン・ミラーが設定した1912年という時代、迫り来る時代の大変動を薄々感じている人々。
そういうものが感じられなかったからではないか。
ただ1人アンネッテだけが、そういったことを感じさせていた。体現していた。
そういうアンネッテと日本人歌手との間にはギャップがあったのだ。
こういう歴史的でヨーロッパや時代の背景がある演目。それを日本人キャストでやることの難しさだ。
でも今日は本当に忘れられない日だった。
そして最後に書いておきたい。最愛の森谷真理さん、ドレスデンの蝶々夫人出演おめでとうございます。頑張って❗️