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「おくりびと」、米で一般公開=独特の死生観を称賛

2009年06月05日 00時47分35秒 | 映画の話
映画「おくりびと」、米で一般公開=独特の死生観を称賛(時事通信) - goo ニュース

1ヶ月ほど前に「おくりびと」のDVDを鑑賞しましたが、この映画を観ながら漠然と02年の夏に亡くなった祖父(父方)や私が幼稚園の時に亡くなった母方の曾祖母(母方の祖母の母)を思い出しました。



それは、さて置き。印象深かったシーンについて。

作品の冒頭にある『留男』(とめお)の納棺の儀の場面は衝撃的というか、不謹慎かも知れないけれど、なかなか面白い場面でした。

初めて納棺の儀を任された主人公・小林大悟が“美女”の遺体を清めるシーンで、女性にはあるはずの無いもモノが…(汗)
ニューハーフの方やオナベの方もいるので、確かに見た目と性別が一致しないご遺体もあるんだろうな、と思いながら観ていました。

どの納棺の儀シーンも厳かで、愛情に溢れた故人の安らかな旅立ちのお手伝いが表現されて、納棺士、葬儀屋の仕事はお葬式という人生最期のセレモニーには欠す事ができない役割だと思いました。

しかし、もし私が納棺士の仕事をやるかどうか考えた時、私にはできない仕事だと思いました。給料が良いからとか、故人の安らかな旅立ちをお手伝いする大切な職業とだと、割り切ったり、誇りを持つことが、私にはできない気がします。



この映画の主人公の奥さん(広末涼子)が言うように、遺体を触るお仕事に躊躇を感じます。このお仕事を見下す訳でもなく、皆、生きているから死ぬのは当たり前なんですが、私はこれまで自分が病気で死にそうになった経験があるので、死に対して、すごい恐怖感があって、トラウマになっているので、遺体を見るたび、触るたびに、死への恐怖感がフラッシュバックしてきます。

また、数年前に10万人に1人と言われる難病を患い、長期の入院生活を送っていた時、となりのベッドのお婆さんが、朝起きたら死んでいた時の事は数年経った今でも忘れられませんし、自分の祖父の最期を看取った時の事も忘れられません。

映画を観ながらそんな事を考えていました。

自分が死ぬときの事を考えると…、なるべく早死にはしたくないけれど、かと言って長患いや寝たきりになったり、事故に遭ったり、痴呆になったりせず、眠るようにポックリと逝きたいとか思いますね。これは、贅沢すぎるかも知れないけれど。


まだ、若いのに死に方を考えてるなんで、不健全と言われてしまうかもしれませんが、一度大きな病気をしたり、死ぬような体験をすると「死」というのが、嫌に現実味を帯びるんです。私は19歳の頃に脳内出血を起こし死に掛け、二度も脳外科手術を受けましたが、手術の時は毎回、「これで人生終わりかも」と覚悟を決めていました。幸いにも医師の腕が良かったので、今、こうして生きていますが





でも、死ぬ事って自分の未来の事で、絶対に避けて通れない部分なので、若いうちから結婚する事や子供を生む事と同様に真剣に考えるべき事だと思います。




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「功夫之王」2008年4月24日公開予定

2008年03月07日 09時14分23秒 | 映画の話
功夫之王》予告編


ジャッキー・チェンJet Liの夢のコラボレーション(共演)が実現した話題の新作映画・「功夫之王」。

この作品は中国、香港を代表するアクション俳優・ジャッキー・チェンとJet Liの初共演作品と言う事もあり、非常に期待がされている作品です。製作費用は中国映画史上最高の7000万ドル(約73億円)!
あの大作「投名状」をも超える製作費用です。ちなみに「投名状」の製作費用は、4000万ドル(約45億円)也。
(ウン千万ドルとか、何十億円とか言われても、大金を見た事がないので、全く実感が沸きません



そんな巨額の製作費用を投じた新作映画「功夫之王」。3月5日午後、北京にて製作会社ワーナーブラザーズ(華誼兄弟)とチャリティー組織「壹基金」合同の発表会とチャリティー調印式が行われ、主演のJet Liと女優の李氷氷(リー・ビンビン)が出席しました。収益の一部は「壹基金」を通して慈善事業に役立てられるそうです。

「功夫之王」はジャッキー・チェンとJet Liの二人の15年来の共演の夢が叶った作品。


作品は2008年4月24日より、全世界同時公開予定。

私も今から来月の公開が待ち遠しいです{!/hiyo_uru/}
日本公開予定の詳細は分かりませんが、日本でも同時公開で観られると良いですね。




ちなみに、2007年12月13日公開されたJet Li出演作「投名状」の日本公開予定の吉報はまだ入って来ません。

もしかしたら「功夫之王」の方が先に日本公開になるかも知れませんね。




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清朝辮髪密史?!

2008年01月14日 09時55分47秒 | 映画の話
新作映画『投名状』の時代背景は中国の清朝後期を舞台としています。
劇中、龐青雲(李連杰)率いる清軍・山字営(龐青雲の字「鹿山」から一文字取った)が、太平軍が篭城している蘇州城を攻め落としている事から、史実に基づいて考えると西暦1858年(清咸豊八年)前後の話だと推測できます。(『投名状』自体はフィクションですが)



さて、清朝……と言えば、「辮髪」姿ですが、あのトリッキーな髪型、一度見たら忘れられません。
特に李連杰の辮髪姿は最高に素敵ですよね。
そんな辮髪ですが、清代の中国では辮髪にする事が法律で決められていました。
1645年(順治二年)に時の皇帝・順治帝によって出された薙髪令により、新王朝・清国の支配者である満民族の風習である辮髪を漢民族に強制したのです。

清朝末期の写真 辮髪を結う様子

儒教を信仰する漢民族にとって、辮髪は耐えがたい屈辱でした。儒教では例え髪の毛一本であっても、親から貰った体を傷つける事を不孝としていたので、辮髪にする事を拒み首を刎ねられる者もいました。
「頭を留めるものは髪を留めず、髪を留めるものは頭を留めず」(留頭不留髪、留髪不留頭)の言葉通り、死にたくない者は清朝に服従して、辮髪の強制を受け入れるしかありませんでした。
その後、辮髪の風習は1912年の清朝滅亡の前後まで続きました。

『投名状』の時代を1858年前後とすると、その頃、李連杰が演じた黄飛鴻(1847~1924)が広東で少年英雄と呼ばれ、霍元甲(1857~1909)が生まれたのも、この頃です。
なので、『投名状』の時代からその後、清朝滅亡までの約五十年は辮髪の時代が続くわけですが…、私達が映画やドラマなどで目にする辮髪は、頭部の前半分を剃り、耳から後ろ半分の髪の毛を残して、長い三つ編みにして背中に垂らしているタイプ「陰陽頭」だと思います。

↑「辮髪」と言うと、映画では、こんな感じの髪型にしている事が多いようですが、実際の辮髪は清朝の時代と移り変わりと共に変化しているのです。写真の様なタイプの辮髪が出現したのは清朝後期~末期で、清朝の支配が始まった頃の辮髪は金銭鼠尾式と呼ばれる辮髪の種類です。この「金銭鼠尾」式の辮髪は頭頂部の髪の毛を銭ほどの大きさだけ残し、それを小指よりも細い三つ編みにしていたそうです。
もっと分かりやすく言えば、ラーメンマンの様な髪型です。

時代による辮髪の変化
これは、清朝の歴史と辮髪の変化を説明しているBBSから借りてきた画像ですが、清朝前期や中期の辮髪は映画などに出てくる辮髪とは違っているのが分かると思います。

この「金銭鼠尾」式の辮髪は清朝宮廷の正装とされており、ほぼ丸坊主の頭に小指より細い三つ編みを結い、三つ編みが銅銭の穴に通れば合格だそうで、中国で発見された清朝前期~中期の人の遺体は、しっかりラーメンマン的辮髪になっています。
気味が悪い画像なので、はっきり見たい人だけ、画像をクリックして下さい。

清代前期~後期の人の遺体(画像をクリックすると大きくなります)

想像して下さい。もし、『投名状』が清朝後期の話ではなく、清朝前期や中期を舞台にし、衣装や髪型も忠実に再現していたら?
主演の三人がどんなに格好良くて、演技が素晴らしくても、この髪型まで忠実に再現していたら、私は髪型が面白過ぎて直視できない自信満々です

極一般的な現代人の美的感覚でいったら、清朝前期や中期の辮髪を目の当たりにして、素敵な髪型とは感じられないでしょうし、本気で笑わそうとしているとしか思えません!
不細工な俳優が清朝前期や中期の辮髪にするよりも、男前なアンディ・ラウや金城武さんが、この髪型になる方が顔と髪型のギャップがあって面白いんじゃないかと…。

そもそも、辮髪にはどんな意味があるのか?あの髪型にする理由は何なのか?
…と思う人も多いと思います。


私もずっと疑問だったので、辮髪や満民族の歴史や風習に詳しい中国人(満人)に辮髪について質問しました。この方々はご兄弟で辮髪にしており、広州在住の弟さんは、時々テレビに出演したりもしています。専門家は彼らの存在を疑っている様ですが...、今回はその辺には触れません。

愛新覚羅・州迪さん(弟) 広州在住

その方は以前私のブログで紹介した事があるのですが、実は清国太祖・ヌルハチの御子孫にして、香港の「八旗相館」と言う写真館のご主人で、プロの写真家である愛新覚羅・州棠さんと言う方です。

愛新覚羅・州棠さん(兄) 香港在住
州棠さんは、ご自身も辮髪にされています。
辮髪にはどんな意味があるのか質問したところ、この様に説明して下さいました。

「騎馬民族である満州人(満民族)は、馬に乗りながら弓を引いたり、戦ったりする際に前髪が乱れ視界を遮って邪魔にならない様に、前髪を剃り落としたのが始まり」なのだと、教えて下さりました。




ほほ~う、良いお勉強になりました。
元々の辮髪は満民族特有の生活の知恵から生まれた習慣(風習)だったんですね!

また、実際の清朝の宮廷では金銭鼠尾式の辮髪が正装だったので、清朝の貴族や役人などは、しっかり正装してラーメンマンの様な辮髪にしていた事でしょう。
しかし、中国、香港、台湾等で撮影される清朝を舞台にしたドラマや映画では、史実に合わせた金銭鼠尾式の辮髪をリアルに再現している物はありません。

ドラマや映画等は清朝の宮廷の様子や衣装、小道具等もかなり力を入れて再現していますが、どうもこの辮髪だけは面白過ぎるせいか、わざとと思える程、忠実さから遠ざけていると思われ、ネットで検索すると視聴者(中国人民)からも「史実に合ったヘアスタイルを再現して欲しい」、「もっと清朝の宮廷の様子や人物にリアリティが欲しい」等の意見も見られるほか、清朝の辮髪強制の歴史に対して不快感を持つ中国人もいる様で、辮髪について論議している掲示板には、日本の某匿名掲示板ばりの罵詈雑言が書かれている事も




じゃあ、『投名状』の辮髪は?...と言うと、これは衣装同様に清代後期の史実に近い形にリアルに再現しようとしていると思われ、髪の毛を残している部分も大分後ろ目にしてあります。


『投名状』より

このタイプの辮髪は、映画『ラストエンペラー』や、時々世界史の教科書や資料集に載っている清朝後期の商人の様子を描いた絵等でも観る事ができます。

清代後期~末期の絵
映画等で長い辮髪が邪魔にならない様に頭に巻きつけたりしているのを見かけますが、この絵の中では小さくまとめて髷状にしています。また、後ろに描かれている人の頭は、金銭鼠尾式の辮髪にしています。

また、ちょっと珍しい辮髪の絵と言えば...清代の辮髪BL(ボーイズ・ラブ)系の春画(春宮画)なんかもあります。これは、一体どんな人物が見ていたのでしょうか。

まさか、今の日本の様に腐女子や貴腐人、汚超腐人(おちょうふじん)と呼ばれる女子の皆さんが鑑賞していたとは思えないので、主に男性が鑑賞していたと言う事でしょうか??
こう言う春宮画が日本に伝来して、日本で春画として発展した経緯(いきさつ)を考えると、これはあながち今の同人誌や18禁商業誌のご先祖様と言っても過言ではないと思います。
一応モザイクが入ってますが、興味が無い人は観ない方が良いと思います。


(画像をクリックして観て下さい)

清代後期~末期になると、清国にも西洋文化は入って来て辮髪姿の清国人達が写った写真も撮られ、今に貴重な姿を残しています。しかし、写真機が入ってきた頃は辮髪も初期の金銭鼠尾式から中期の牛尾式、後期の陰陽頭(猪尾式)に移り変わり、清代初期の辮髪の様子を知る事ができるのは、絵や歴史の資料のみでしょう。


清代末期の写真

清代末期に撮影された辮髪の青年達の写真。この時代、カメラは珍しかったのでしょう。皆、呆然とした表情で写っています。左から三番目にいる人に至っては、あんぐりと口を開けて写っています。




2008年公開予定の映画『投名状』のキャラがリリース!

でも、一番感じるのはリアリティもそこそこ大事ですが、映画やドラマ等でわざとと思える程に金銭鼠尾式の辮髪を再現しないのは、視聴者を爆笑させない為??の演出なのかなぁ…と思います。
もしも、台湾の馬景濤主演のドラマ『太祖密史』がリアルバージョンだったら。帽子を脱いだとたん...


脱いでも凄い馬景濤

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『投名状』--第二回鑑賞!(雑感&鑑賞)

2007年12月27日 01時17分20秒 | 映画の話
12月24日は夫の明明(ミンミン)と一緒に『投名状』の鑑賞に出かけました。
「あれっ、12月13日に観たんじゃないの?」と言われそうですが、『投名状』の二回目の鑑賞です

私は広州で催された『投名状』映画&漫画合同プレミアに出席し、この作品を一度鑑賞したのですが、夫はまだ観ていないので、もう一度鑑賞する事にしました。
13日の一般公開以降、街では既に『投名状』の映画館でスクリーンを盗撮した海賊版DVDが堂々と売られています。しかも、一枚たったの5~10元程度…。もはや、一度公開されてしまった映画の海賊版を見かけない方が難しい位です。

さて、今回は二回目の鑑賞と言う事で、一回目の時よりも様々な観方が出来ました。一度目の鑑賞は劇中の語り手である姜午陽(金城武)の視点を軸にして鑑賞しましたが、二回目の鑑賞では姜午陽の視点だけではなく、もっと客観的に観てみました。
最後に龐青雲(李連杰)を殺しに行く姜午陽の視点で見ると、龐青雲は自分の野心の為に兄弟の誓いを立てた仲間を裏切った悪人と言う見方になりますが、再度良く考えてみれば、一番腹黒いのは三人の大臣達だと思いました。彼らは龐青雲を操り、趙二虎(劉徳華)を暗殺する様に命令し、最後には姜午陽に殺される様に仕向けたり…と、用意周到に計画を進めています。
また、姜午陽の実力では、武術の腕が立つ龐青雲の殺害に失敗する事を見越してか、ご丁寧に鉄砲まで用意しています。(多分、この鉄砲は姜午陽が準備したものではないと思います。)

しかし、姜午陽の趙二虎や蓮生に対する感情からすれば、龐青雲は自分の野心の為に皆を裏切った悪人ですが、龐青雲の抱く理想は大きく、理想を叶える為には多くの犠牲を払わなくてはならない事や役人的な物の考え方等、一介の山賊出身の彼には理解出来ない事だったのかも知れません。



姜午陽は曲った事が嫌いな性格なので、龐青雲を殺そうと思っていても銃で撃ち殺す様な卑怯な手は使わないでしょうし、白昼堂々と襲いに行き、二人が揉みあっている最中も兵士達が止めに入る様子すらなく、二人が揉みあっている最中に大砲を鳴らしています。
これは、あの三人の大臣達の計画ととしか思えないのですが…、『投名状』公式漫画の方では姜午陽が単独で龐青雲を殺害した後、兵士達に槍で殺される設定になっており、映画と漫画では幾つか違う所があるので、漫画と映画を見比べてみるのも面白いな、と思いました。


私個人の雑感を交えて言えば、作品を鑑賞していて漠然と思った事が幾つか有ります。
行きずり同士の恋?
作品の冒頭で貧しい生活が嫌で山村から逃げて来た蓮生(徐静蕾)と戦場から命からがら逃げて来た龐青雲が出会い、あばら家で一夜を過ごし、行きずりの者同士、意気投合し男女の関係が発生します
その結果、二人は恋に落ちる…と言う設定なのですが、龐青雲の隣に寝転び、たわいも無い世間話をする蓮生にいきなり襲い掛かる龐青雲、さっきまで死にそうだった叔父さんのどこからそんな元気が?!
よっぽど、蓮生が色っぽく見えたのかなぁ。少なくとも、私にはそうは思えなかったけど。

サイズ合うの?
姜午陽と龐青雲の出会いの場面では、流民に混じって食べ物を貰う龐青雲の履いている靴(ブーツ)を見た姜午陽が靴欲しさに龐青雲に襲い掛かります。そして、龐青雲に返り討ちされ、彼の武術の腕を見込んで土匪(山賊/盗賊)の仲間に引き入れます。
最初はブーツを見て清軍の逃走兵やスパイだと思って殺そうとしたのかと思いましたが、実は姜午陽は将軍の高級ブーツが欲しが為に殺そうとしたのです。さすが山賊…!人の命はブーツ以下だと思っている様です。後に姜午陽は龐青雲の履いていた脱ぎたての将軍の高級ブーツをプレゼントされ、目をキラキラさせて喜び、速攻でブーツに履き替えます。
恐らく数日、数週間、数ヶ月…と履きっぱなしだったとも考えられるブーツ…何となくヤバイ臭いがしそうです。私だったら、他人がさっきまで履いてた温もりがある靴を履きたいとは思えません歯医者のスリッパでも嫌なのに。
ブーツってサイズ関係ないのでしょうか?それとも大きめに作って有るのか、龐青雲の足が大きいのか、姜午陽の足が小さめなのか。
あれだけ身長さがあるのに、よく龐青雲のブーツが履けたなぁ…と。

歓迎ムードゼロ
太平軍との戦いに大敗し、部下達を全滅させてしまった龐青雲。彼は死体の中に隠れて死んだふりをして難を逃れます。その後、二ヶ月もの間、行方不明になり、上司である大臣達の前にどこの馬の骨とも知れない山賊達を仲間に引きつれて、ひょっこり現れますが、この時の大臣達はポカンとした様子で今さら、何しに戻って来たの?って感じで、彼の生還を喜ぶ様子も、彼が連れて来た入隊希望者八百人を歓迎する様子も全く無し…。しかも、何をあせったのか龐青雲は報酬も無しに太平軍五千人が待ち構える「舒城」を俸給もなしに十日で攻め落とすと約束し、新たに千五百人の兵士を授かります。
こんな事を言っては、もともこも無いのですが…八百人のど素人が鉄砲を持っている五千人の太平軍に勝つなど、常識的に考えれば有りえないと思います。
多分、大臣の考えでは端から勝算なんてなく、ただの太平軍の勢力を少しでも削げれば良いかなぁ位の捨て駒だったに違いありません。なので、端から俸給無しで、武器も最低の物(略ガラクタ)しか渡さず、新たに授けた千五百人の兵士達も、先に龐青雲率いる八百人の様子を見て、勝機が無ければ引き上げるつもりでいたとも考えられますが…、予想外に八百人の兵士達が太平軍を撹乱したので、残りの千五百人もすぐに加戦し、龐青雲率いる「山字営」は勝利を収めます。

龐青雲の超回復力?!
「舒城」攻略で、超人的な武術の腕を発揮した龐青雲ですが敵に槍で肩を突き抜かれる重傷を負いながらも、龐、趙、姜の三兄弟は力を合わせ戦います。
ここでギャグ版のシーンを紹介します。

解説:槍で肩を貫かれた龐(李連杰)。
   姜(金城武)が「大哥~!(兄貴!)」と叫びながら駆け寄り、槍を抜こうとします。
そこで、趙が「抜くな!」と一言。趙が槍の柄を刀で短く斬り落とす…と言うシーンですが、何故か姜は肩の前方の短い部分を持って抜こうとしています。後ろがメチャクチャ長いのに!
そして、便乗して冗談を言う趙(アンディ)、こんな事を言ってます。
「(前から)先に半分抜いた所で、兄貴が「後ろだ!」と言う。そして、抜いた所をまた押し戻して、後ろから抜く!」
陳監督:「馬鹿だねぇ、ははは」

こんな楽しそうな撮影の一コマもあったそうですが、本編の中では大怪我をした龐を庇いながらの感動的なシーンとなっています。ピンチを乗り越え、太平軍に勝った三人は上司の大臣に会いに行きます。
あの大怪我からどれ位日にちが経っているのか分かりませんが、龐が怪我をした様子が無い…と言うか、怪我が治ってる様な印象を受けるのですが、あれだけの大怪我なハズなのに凄い治癒力!

蘇州城攻略…なぞの「ルルルルゥ」?
難攻不落の蘇州城。長引く戦いに「山字営」の仲間達にも飢えや怪我で多くの犠牲者を出します。蘇州城の周りに塹壕を掘り、兵士達は身を潜めていますが、塹壕の周りには戦死者の遺体や負傷者が置き去りにされています。その中の負傷した兵士が泣きながら呻き声を上げ、「ルルルルゥ」と謎の声を発します。それを聞いた仲間も塹壕の中から「ルルルルゥ」と返事をするのですが、観ている中国人の観客達も二人がこんなやり取りをしているのか不思議そうに観ていましたが、私の想像では、あの「ルルルルゥ」は仲間同士の合図なんだろうなぁ、と思います。
あくまで、私の想像ですが。

見られちゃった

姜午陽に蓮生との密会(浮気)現場を見られてしまった龐青雲。何だか「しまった」と言う様な顔を一瞬だけしますが、窓を閉めずに複雑な表情で姜を見つめていましたが、この部分で何故か笑う中国人観客達。笑うところなのでしょうか?
中国人と私の笑いのツボはずれている様です。
夫もクスクス笑ってたので、何が面白かったのか尋ねると、「お互いを見つめる表情が変」だとか。…言われてみれば、確かに。

細かく観て行けば、もっと感じた事も有るのですが、これはまたの機会に書く事にしましょう!

今回の『投名状』では、悲しい運命に翻弄される役柄ですが、李連杰と金城武の記念すべき初共演は『冒険王』でした。私の一番のお気に入りのシーンは…

二人の悩殺、女装のシーンです。
『投名状』もそうですが、やっぱり、李連杰は時代劇での僧侶役や清装(清朝の服装)、辮髪姿は文句なしで似合いますね。

次回作はジャッキー・チェンとの共演で『功夫之王』(原題:双J計画)と言う西遊記をモデルにした作品に出演し、美猴王と和尚の一人二役を演じるとの事。


こちらも、楽しみですね!




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映画「兄弟」鑑賞後の雑感

2007年10月30日 16時09分16秒 | 映画の話
10月21日は、私の誕生日でした。

この日は、夫と一緒に広州天河城に在る飛揚影城と言う映画館に行き、10月18日より公開になった「兄弟」を鑑賞してきました。

この作品の出演者は、80年代に人気をはくした「五虎将」こと、アンディ・ラウ(劉徳華)はじめ、フェリックス・ウォン(黄日華)、トニー・レオン(梁朝偉)ミウ・キウワイ(苗僑偉)、イーソン・チャン(陳奕迅)、ホアン・イー(黄奕)を加え、トニー・レオンを抜かした「四虎将」が主演しています。


「五虎将」の中で私が好きなのは、一番がフェリックス・ウォン(黄日華)、二番トニー・レオン(梁朝偉)、三番アンディ・ラウ(劉徳華)、四番ミウ・キウワイ(苗僑偉)と来て、ケン・トン(湯鎮業)は特に興味なしです。ファンの方、ごめんなさい(汗)
だって、ケン・トンが坊主頭で、太っているので…、なんだか太った市川海老蔵さんとか、松平健さんっぽいんだもの。

ケン・トンの画像を検索したら、こんなのを見つけました。
ラクダ色の股引にインナーシャツ…、似合いすぎる

今回の作品では主役ではありませんでしたが、フェリックス・ウォン(黄日華)演じるマフィアのボスの養子(阿鬼:アーグワイ)が男気に溢れていて、かっこ良かったと思いました。後半部分で、敵対するマフィアのボスの息子・ケン・トン(湯鎮業)と、タイで壮絶なカーチェイス&銃撃戦の果てに刺し違える形で死んでしまいますが…。
正確に言えば、ケン・トンの最期は仲間だと思っていた男に裏切られて死んでしまうのですが、映画を観た限りでは極道はろくな死に方ができないと思いました。
どつき、どつかれ、殺し、殺されです。

「兄弟」に出演している五虎将は、1991年にエリック・ツァンプロデュースの「五虎将之決裂」と言う作品でも競演しています。


91年の写真を見ると、みんな若いですね。
でも、アンディ・ラウとトニー・レオンは昔とあまり変わらない様な気がします。やはり、人間の衰えを感じるのは皮膚の弛みや体型の変化なのだなぁ…と映画を観ながら感じました。やはり、みんな40代後半。昔で言えば、既に初老を向かえている年ですが、男性は40歳を過ぎてからが本当の人生とも言われているので、若い時には若い時の、中年には中年なりの魅力があります。

だけども、だけど♪(小島よしおさん風に)
作品の中で紅一点のホアン・イー(黄奕)は、1979年生まれ。まだ、28歳のフレッシュな女性です。
対して恋人役のミウ・キウワイ(苗僑偉)は1958年生まれの49歳。(私の母と同い年)、そして、元恋人役の于栄光は1958年生まれ…、50歳っ!于栄光とは親子ほど年が離れてるのに、大学の同級生って設定だったので、配役に結構な無理があった様な気がしました。
二人とも個々にあげれば、良い役者だとは思いますが…、この人達の年齢設定は一体何歳なのか?すごく謎でした。…と言うか、ちょっと笑えました。黄奕扮する、美人弁護士も30代の役なのでしょうが、男性陣と年の差約20歳と言う事で、若さが際立ってしまい、実年齢28歳前後にしか見せませんでした。可愛らしい女優さんなので、老け役には向かないのかも知れませんが、50歳の人と同級生の役ってのも絵面を無視したすごい配役だと思わずにはいられません。
30代で美人弁護士役ならば、もっと適役な女優もいたのでは。

男性陣も30代~40代の役柄なのだと思いますが、ちょっと、30代には見えないかなぁ…、やっぱり40代後半だなぁ。

「兄弟」の内容からは脱線していますが、とミウ・キウワイ(苗橋偉)の組み合わせで忘れてはならないのは、香港TVB製作のドラマ「射英雄伝」(83年)での競演だと思います。私もこのドラマは大好きで、全話観ました。そのせいか、この二人に対しては黄日華=郭靖(頭は良くないが、正直者で正義感や忠誠心が強い)、苗僑偉=楊康(要領が良いが、ずる賢い。悪人か善人か分からない)と言うイメージがありましたが、今回の「兄弟」の役柄でも二人は義兄弟の役柄で、やはり役柄も黄日華は正直者で忠誠心が強い役で、苗僑偉は悪人か善人か分からない役柄でした。ヤクザの息子として生まれながらも、一途に良い人になりたいと願っている人物だったと思います。

83年TVB「射英雄伝」より
若き日の黄日華(郭靖/左)と苗橋偉(楊康/右)

さて、「兄弟」の撮影では、タイでのロケも敢行し、タイの街中を黄日華がイーソン・チャンを三輪タクシーに載せてカーチェイスを行うシーンがありました。この辺りが物語の山場でしたが、三輪バイクタクシーのカーチェイス…どこかで見た様な。
このシーン、タイ映画「マッハ!!!!」の一場面にそっくりなのです。狭い路地を三輪バイクタクシーで駆け抜け、屋台をすり抜けて行く場面の撮影では、後ろの座席に乗ったイーソンが手に怪我をするアクシデントも。


もしかして、ちょっと「マッハ!!!!」を意識しているのでは??

アンディは良い人
10月13日、香港の少年(9歳)が台湾の飲料メーカー「道地」の飲み物を飲んだ所、消毒液が混入されており、病院に搬送される事件がおこりました。実は少し前にも台湾でも同様の事件が起こったばかりだったので、メーカーにとってはイメージダウンだった事でしょう。
実は、このメーカーのイメキャラをアンディ・ラウが勤めているのです。イメージ回復の為のパフォーマンスか、アンディは「兄弟」のプロモーションの席で、用意されたお茶を何とコップに五杯も飲んだのです。
漢(おとこ)だ

アンディは健康の為に普段は冷たいドリンクやコーヒーは飲まず、ミルクティーも必ずホットで飲んでいると聞いた事があります。
彼は遺伝性高コレステロールや子供の頃からB型肝炎菌の保菌者(キャリア)だと言う事で、体調管理には事の外気をつけているようです。以前、病院で検査した時に、医者が「水分の過剰摂取と汗のかき過ぎにより、尿が薄くなりすぎている」と言っていましたが、大丈夫なのでしょうか。酒のがぶ飲みよりは良いでしょうが、お茶でもそんなに飲んだらお腹を壊しそうですね。
好漢・アンディ…。体に気をつけて。

林家棟

「兄弟」の作品中、アンディの相棒役の刑事役を務めた林家棟。彼の勤めた役は正義感は強いが、気が短かく熱くなりやすい、すぐに暴力を振るう…と言った役柄で、冷静沈着で紳士的なアンディとは対極的な人物でした。刑事物のドラマに出てくるような「良い刑事・悪い刑事」(good cop, bad cop)みたいな感じで、アンディは、取調べで容疑者の方を叩いてカツ丼をとってくれるタイプ、対して林家棟は手厳しく取り調べするタイプを演じているのが分かりました。
しかし、そんな所よりも、私には気になって、気になって仕方がなかった事が…。
林家棟が誰かに似ているという事です。
あの、出っ張った頬骨に、四角い顔…。
蟹江敬三さん、そっくり…もしくは、腹話術師のいっこく堂さん
少なくとも、私は彼が出演している作品を目にするたびに、香港の蟹江敬三と言う印象が強かったのですが、ここまであからさまに刑事役で出てくると、素晴らしいとしか言えません

トニー・レオン
今回の作品にトニー・レオンは出演していませんが、私の個人的な意見を述べると、彼は出演しなくて正解だったと思いました。勿論、彼の演技は素晴らしいし、私も大好きな役者です。
しかし、彼は人気もあるし、何よりも、この映画の出演者達よりも人気も個性もあるので、例え脇役であっても他の出演者や主役の色をすべてトニー色にしてしまう可能性があります。良い意味でも、悪い意味でも。

本人にはそのつもりは無くても、彼の雰囲気や表情、仕草の一つ一つにトニーの色気が凝縮されているので、彼と一緒に出演する人も相当に個性の強い人でないと、主役であっても主役で無いような感じになってしまうのではないかと思います。今回は「色・戒」と同時期に撮影、公開だったので、トニー抜きでの「四虎将」で出演でしたが、一部報道にあったアンディとトニーの不仲説も、トニーは完全否定し、映画館を貸し切って「兄弟」を鑑賞したそうですが、これがパフォーマンスでない事をいのるばかりです。
話は尽きませんが、今回はこの辺で。



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『龍虎門』パス!

2006年06月07日 16時24分24秒 | 映画の話

   香港の漫画家・黄玉郎の漫画を原作に製作された『龍虎 門』が電影局(映画局)の審査を通り、7月28日より全アジ アにて同時公開される事が決定した。 審査過程で『龍虎門』はとても高い評価を受けた。電影局 の見解は、「この映画は中国武術に対し、広く深い知識と 中国伝統の義侠精神が痛快に表現されており、中国武 術の発揚(精神を高める)する事にも非常にプラスとなる 意義を持ち合わせている。また、映画を通しての漫画との 結びつきやストーリー描写の調整、重点的に展開される 輝かしいの中国功夫(カンフー)と男らしい兄弟の仁義の ほか、鑑賞性や娯楽性も兼ね備えている。」。作品は審査を通過した後、一連のプロモーションのほか、 上海映画際でのプロモーションも行われる予定だ。

   

『龍虎門』と言う漫画は有名な香港漫画の一つだが、映 画版『龍虎門』では観客をドキドキさせ、リズムに富んだヒ ーローの物語だけで無く、アクション監督・ドニー・イェンの 真功夫(リアル・カンフー)と最新鋭のCG効果の完璧な結 合が生み出す格闘シーンが楽しめるとの事だ!作品は8 000万人民元を超える投資がなされ、甄子丹謝霆鋒余 文樂が主演する。 作品の投資者及び中国内地(大陸)の発行責任者・于冬 氏は「映画の公開が夏休み期間に決まり、漫画が好きな 人々、更に映画には若手をキャスティングし武術を題材に しました。きっと若者の引き付ける重要な要素になったの ではないでしょうか。」「『龍虎門』のキャストは『頭文字D』 のスター達と同等です。また、場面は更に激しく、制作も 大掛かりでした。『龍虎門』の興行成績は『頭文字D』を超えるのではと予想しています。』 撮影も順調に進んでいたかの様『龍虎門』。

 

実は昨年の12月23日頃には、クリスマスを目前にこんな物騒な事件に巻き込まれていた。上海の横店で撮影を進めている最中、映画の投資家の一人方華(仮名)が身元不明の何者かにナイフで脚を三箇所ほど刺され、携帯電話、財布などを奪われる事件がおこり、撮影を一次ストップしていたそうだ。 7月28日と言えば、昨年『七剣』が公開されてから364日目!そう言えば、昨年の今頃は『七剣』の仕事一色だったなぁ…。う~ん、早く『龍虎門』も観たいなぁ。

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『殺破狼,狼よ静かに死ね』~凶暴なまでの正義感・そして意外な結末

2006年02月23日 10時51分15秒 | 映画の話
今年の3月4日より、日本国内でも公開が決定しているドニー・イェン主演のアクション映画『殺破狼~S.P.L』(邦題:『SPL~狼よ静かに死ね』)の完全版を観る事が出来た。
…とは言っても、この作品は去年、香港では既に上映されているのだが、暴力的で過激なシーンが多い為、大陸での上映は禁じられているとのこと。(ドニー・イェンのマネージャー・PENY姐さん談)
その為、大陸では映画館公開はされていないので、DVDを観るより他ならないのだが、国内向けのDVDは過激なシーンは全てカットされている。これでもかっと言うほどに色んな部分をカットしている。今回観た『殺破狼』の完香港向けの完全版は映画公開時にカットされた完結部分が含まれており、最後の意外な展開に驚かされた。感想としては悪有悪報(悪い事をすると自分に災いが降りかかる、因果応報)と言った所だろうか?
此処からはネタばれが有るので注意
これから観る方の為にあまり具体的なストーリーは書かないでおきたいが、今回のこの作品の見所と言えば、やはり、香港を代表するアクション俳優・洪金宝と招いてのワイヤーアクション、中国武術チャンピオン呉京の華麗なアクション、そしてドニー・イェンの超高速なアクションと暴力的とまで謳われる激闘シーン、サモ・ハンの巨体?(豊満なお体)をワイヤーで吊っている所でもある。
ドニーの細身の体があのサモ・ハンを持ち上げ、投げ飛ばし、蹴り飛ばすシーンは鬼気たるものが感じられた。しかし、ワイヤーの質が向上したとは言え、ワイヤーと言うのは、そう何度も使い回せるものでは無く、一度使ったワイヤーは捩れたりして劣化している為、大変切れ易くなっているのだ。勿論、安全の為には、切れ易くなった危ないワイヤーは使用出来ない訳だが、なにぶんサモ・ハンのお体をワイヤーで吊るのだから、ワイヤーを引っ張る側だって相当緊張したに違いない。
メイキング映像ではワイヤーが細くて、サモ・ハンを吊ったら切れそうで凄く怖かった

今回、日本で上映が決定した『SPL~狼よ静かに死ね(作品を観た限りでは、余りにも過激で全然“静かに死ね”て無いです。私のイメージでは『狼よ、激しく散れ』です。(苦笑))。この作品は昨年、香港で公開された物と同じく、カットされたシーンが多い為、完全版はDVDに期待しないと行けないようだが、まさか映画では態と色んな所をカットして、ファンがDVDを買うのを期待しているのでは…!

最近は日本でも女性ファンが多くなって来たドニー・イェンさんですが、素敵な馬面とも目され、小柄(細身)な体からは信じられない程の速さで動き回る。
勿論、現場ではアクション指導として、カメラアングル等もしきり、俳優と製作者の両面性を持ちあわせている事でも有名なのだが、彼は北京時代にはJET LIと同じ武術隊に所属しており、武術の腕は本物なのだ。
前回、2005年7月15日に初めてドニー会った際に感じた事は、なんとカッコ良い人と言う印象だった。想像していた程、馬面ではなかったし。しかし、実際に彼に会ってからは映画を観る度に『ドニー頑張って!死なないで~!!』てな感じで、真剣に応援しながら見てしまう私。

『殺破狼』のアクションも華麗なのは言うまでもないのですが、警官とマフィアが紙一重なような気分にさせられる。(神○川県警とか新○県警ばり?暴力必須)
言ってしまえば、警官もマフィアも人間だと言う点では変りはしないし、家族がいる。この作品では、この点をかなり強調しながら描いてる。この“家族”や“兄弟”といった設定が、物語の中での役者達の恩讐に彩りと与え、最期には殺されるという悲惨さにも深く絡んでいる。映画のタイトルは『狼よ静かに死ね』だが、私のイメージとしては静かな死と言うのは、老衰などで体が段々と弱り眠るように最期を迎えたり、一人ひっそりと誰にも見られる事が無く(猫が死の直前に姿を消すように)最期を迎えると言うイメージが有るので、殺し屋に首を掻っ切られたり、腹を刺されたりしてのた打ち回って苦しみながら死ぬ、無残に殺されると言うのは静かな死のイメージとは大分かけ離れている。

恐らく“死”のイメージと言うのは個人、個人によってだいぶ異なると思うのだが、やはりカッコ良い死に方、かっこ悪い死に方と言うのは有るだろう。人間最期は誰だって死ぬものだが、死ぬまでの生き方はかなり重要なのでは。
考えてみると、人が死ぬ話と言うのはかなりある。何らかの形でヒーローや悪党が登場する場合、絶対にヒーローに殺される悪党もいれば、悪党に殺される人、まき沿いを食う人など…香港映画に限らずアクション物映画の中ではやたらと人が死ぬ。あまり死と隣接していない世界に生きる人たちは、あえて残酷な物語を見ることで、その残酷さを楽しんでいる部分は有ると思う。(私個人の考えでは)
しかし、…ドニーさん、映画の中ではかなり派手に殺されてます。最後の最後になってあんな事になるとは!それにビルの安全設計にも問題ありだろ。最近流行りの違法建築か?映画の舞台は94~97年にかけての香港なのだが、いくら香港に地震が無いとは言えあんなビルがあったら危なくてビルの下を歩けない!(これは観てのお楽しみですが)
はっきり言って馬刑事、油断し過ぎ!ちゃんと、宝爺(“バオイェ”と呼んで下さい。あくまでも“バオジイ”では有りません)の脈や呼吸を確認して、ちゃんとトドメを刺さないとダメだよ!油断して酒なんか呑んでる場合じゃないよ。
私はグワーッと突然飛び掛って来るサモ・ハンが、ジョーズの様に見えて鳥肌が立ちました。まあ、これは観てのお楽しみとして取って置いて下さい。
コメント (5)
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