18蘇奴國:サナ[爽成sa na]
朝倉市が該当する。
平塚川遺跡、一木遺跡がある。
図17
上古音では(sag nagサグ ナグ)、従来の読み方は「そな」
[爽sa]何もない・神聖[成na]秩序整然
遺跡の東側に佐田(さた)川が流れている。
「サ」が一致する。サの奴国。
神聖な奴国ということか。
20呼邑國:ゴエ[子重xou yai]
福岡県朝倉市が該当する。
古毛遺跡、下古毛遺跡遺跡がある。
図18
上古音では(hag ・Iəpハグ イアプ)、従来の読み方は「こお」
[子xou]子ども[重yai]幾重にも
福岡県朝倉市古毛(こも)は古くは古毛久重(こもひさしげ)村と称した。
ユマ仮名の[子xou]は喉音でホともコとも聞こえる音。卑弥呼の呼と同じ。
[重yai]は索引の発音では「エ」としているがイェとかイエイのような発音に近い。
古毛の毛に対応する音が抜けているかも知れない。補うとしたらモ[萌mou]だろう。物質増殖の意味がある。
[子萌重xou mou yai]で、子が増え幾久しくという意味になるだろう。
[xou mou]に当て字で古毛、[yai]の意味から、久しく重ねる、久重としたのではないか。
20華奴蘇奴國:ワナサナ[渡成爽成wa na sa na]
福岡県久留米市のうち筑後川の北側が該当する。
良積遺跡がある。
図19
上古音では(ɦuag nag sag nagフアグ ナグ サグ ナグ)、従来の読み方は「かなそな」。
[渡wa]行き渡る[成na]秩序整然 [爽sa]何もない・神聖[成na]秩序整然
良積遺跡は縄文時代の終わりから鎌倉までの墓地がある。遺跡の中心は弥生時代前期から古墳時代前期の遺構で、甕棺墓があり環濠集落だった。
佐田川の西側に17對蘇国、18蘇奴国、20華奴蘇奴国がある。「蘇」がつく国が固まっている。
これらの国は一体的にサ[爽sa]の地と呼ばれていたのではないか。意味は何もない土地。それが転じて神聖な土地になったかも知れない。開拓が進むにつれ、それぞれの国になったように思う。
ワ[渡wa]には水平の広がりの最大形の意味もあり、広い平地であったのかもしれない。
佐田川の上流に18蘇奴国があり、下流に20華奴蘇奴国がある。
蘇奴国が2回使われていて関係が無いはずがない。