「ジロ・ディ・箱根」
小説家・詩人・革命家、そして自転車屋のおやじ、エンゾ・早川の最新刊を読んでみた
ちなみ大学の後輩だ、学部は違うけど・・・
『バイシクルクラブ』誌に連載していた作品を、大幅加筆修正
自転車屋のおやじが主催する草レースの話といってしまえばそれまでだけど・・・
"天下の嶮"箱根を2周する、著者主催の日本一過酷な草レース『ジロ・ディ・箱根』の中で挑み、歓喜し、打ちのめされ、救済されながら自分を"更新"していくロードバイク乗りたちの話(アマゾンより)
ロードバイク乗ってる人以外が手にとって読む可能性はきわめて低い本だけど・・・
サイクルショップのクラブとかに出入りしてて練習会に参加してる人なら自分を容易に感情移入できて面白い本だ
ほら、みんな練習会でやってるでしょ
ツール・ド・フランスごっこやジロ・ディ・イタリアごっこ
気分はランスだったりパンターニだったり
バッソやクネゴやコンタドール、カンチェラーラだったり
それにしても彼の著作は批判が多いんだよなぁ
だが、しかし、BUT、それは・・・
彼の著作の趣旨とは違った批判が多いと思う
彼のそのちょっと傲慢に見える言いっぷしからか
(けっして嫌味には聞こえないんだけどねぇ~)
(エイドステーションは一見さんには入りづらそうな気がしないでもないけど)
本の中味の些細なところを批判されている
本を読めば、その批判が的外れなことは容易にわかると僕は思う
(ヘルメットを被らないとかはあくまで彼の個人的な主張なんだから、あんまりぷんぷんしないで読めばいいんだよね)
ので・・・著書の素敵なエピローグをちょっと引用
きょうも、あしたも、あさっても、自転車に乗るのにいそがしいので、ほかの多くのおとなたちのように、みんなとおなじことをして安心したり、コソコソひとの悪口をいったり、(中略)酔って憂さを晴らしたり、(中略)いまの立場を守るためにあらそいごとをしたり、(中略)正義の名のもとに戦争をしたりするほどヒマじゃありません。そんな時間があるのなら、自転車に乗っていたいんです。
PS この著書の中で紹介されていたCDも気になり購入↓
Viaggio Italiano / Andrea Bocelli
アリアやナポリターナなどを歌ったイタリアがテーマのアルバム
どれもボチェッリの声の魅力に溢れていて素晴らしい
月並みな言い方だが、とても心が癒される1枚だぜ