「魔法のくすり」
作詞作曲荒井由美
男はいつも最初の恋人になりた
がり女は誰も最後の愛人でいた
いの
だから所詮おんなじ気持ちで
求め合っていると思っちゃいけ
ない
さめたふりをして ふいうちをか
けて 欲しいものは欲しいと云っ
た方が勝ち
前の彼を思い出しなさい
どんなカサンヴァでもきのうは
消せないわ
歌手松任谷由美
※フランスの随筆家シャルド
ンヌの“愛をめぐる随想”を
ヒントに作詞がされています。
この時期、結婚して煮詰まって
る時期に、疑心暗鬼になって、
正隆さんに対して、
あっ、この人はもう私なんか別
に好きじゃないのに、ふりをし
て一緒に生活しているんじゃな
いかと思った頃の作品。
“前の彼を思い出しなさい
どんなカサンヴァでもきのうは
消せないわ“は意味不明とおっ
しゃっている。
今のその人を傷つけるから決し
て言わなくても、結局どういう
プレイボーイとつき合ったとし
ても、
その人の手練手管がどうであれ、
自分の前の燃えた思い出はその
人にも消せないということを言
いたかった。
前段が長すぎました(ごめんなさい
「海を見ていた午後」
作詞作曲松任谷由美
この詞を書くと、だれといったんだ
といって正隆さんが怒って困った
そうだ。
だれかと言ったのは確かだけど、
そういうつもりで書いていない。
たとえば、雨降りの日にバスの
窓ガラスが曇ってるところに字
を書いたことが楽しかったとい
うことだけ書きたくて
「Good luck and Good bye」と
いう失恋ソングを書いた。
結局一コマいいたかっただけで
失恋テーマをもってきて書いて
いらっしゃる。
「海を見ていた午後」は、
ちょっとけむった春の日にガラス
越しに海を見たということだけ
書きたかった。
それは非常に絵画的な技法だ