夏の雨は粒が大きい。ボール
ペンのダークブルーの色さえ
滲ませる。
見覚えのある懐かしい文字。
部屋に入ってからも、封を切る
勇気がすぐ出てこなくて、
彼女は濡れた髪を拭きながら、
遠目に眺めていた。手紙はリ
ビングのピアノの上に置いた。
白い和紙から、雨の匂いが立ち
昇っていた。その匂いは彼女に
胸騒ぎを起させる。
胸騒ぎは遠い潮騒に似て、遥か
な日々を甦らせる。記憶の底の
遠い過去を。
“
あなたとの恋は八月の街に
冷たく消えた
ロソクの火さえあなたの瞳の
冷たい光を暖めはしない“
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プラチナPT950 ¥3870
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ケヤキの木の真向かい
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