いっきゅうの足跡

毎日の何気ない疑問と出来事 〜inモロッコ🇲🇦 (2010年〜2012年)、in 日本(2012年〜)

ラマダン 2011

2011-09-10 | 海外
8月2日からはラマダン

今年は、一番暑い8月が丸々ラマダン月だったのでけっこうきつかったと思う。そんな中でも、日中飲まず食わずで「しんどい」とか「お腹すいた・のどが渇いた」とか一言も言わずに働いているモロッコ人を見ていると、信仰の力はすごいなぁと尊敬してしまう。

「ラマダン中は神様を近くに感じる」んだって。だから精神的にすごくいい気分になるらしい。

私は一神教の神様は信じていないけど、土地の神様なんかは信じているので(いわゆる日本の伝統・土着の宗教かな?)神様を近くに感じる、精神的にいい気分って何となくは理解できる。

イスラム教ってポイントがあるみたいでいいことをするとポイントが貯まるらしい。ラマダン中はポイントが2倍か3倍だったかになるらしくっていつもよりもたくさんお祈りしたり、コーランを読んだり。

夕方7時半位になると、アザーンとサイレンが鳴り響いてフトール(断食明けの食事)食べます。

夕方のフトール前は街に出るとみんな殺気立ってるけど、アザーンが鳴るときは本当にシ~~ンとしてる。

フトールを食べ終わると夕涼みに外に出てくるので、ラマダン中の夜は騒がしい。毎晩2時過ぎまでうるさかった。夜2時半くらいになると太鼓隊がドンドコ太鼓を叩いてまわって、みんな日の出前の食事の準備をします

 


ラマダン月の27日目は特別な日で、ポイントが60倍か70倍になるらしく、大勢の人が夜通し朝までモスクでお祈りする。

この日、県病院で入院中の人達にお菓子やヨーグルト・ジュース・プレゼントを配るイベントがあって、赤十字の人たちと一緒に参加させてもらった。
病室を一つ一つまわって、「メイクンバス(お大事に・早く良くなってね)」って言いながらお菓子とかを配ったり、お年寄りの患者さんとかと話したりしてました。




病院のすぐ隣にある孤児院にも訪問。
でもすでに夜の12時過ぎてたので皆熟睡してたんだけど、「寝顔可愛いね~」って言いながら大人は盛り上がってた




孤児院に訪問する前、近くのモスク🕌に救急車が来ていて、泣き叫ぶ人がいたり騒がしかった。
近くにいた誰かに聞いたら、お祈り中に倒れたマダムがいたらしい。
翌日、保健センターのマダムに会うと、事情を知っていて、お祈り中に前のめりに倒れてそのまま亡くなったらしい。
家族は突然で悲しいだろうけど、1番幸せな死にかたね、とマダムは話していた。

確かに、ラマダン月の特別な日に、モスク🕌でお祈り中に天国に旅立つのは、ムスリム・ムスリマにとって、1番幸せなのかも。

モロッコの人達の死生観を垣間見ることができた出来事でした。