音楽評論館

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【LPレコードレビュー】「バロック音楽へのお誘い=バロック音楽名曲選」

2016-06-18 00:57:23 | クラシック盤レビュー


【LPレコードレビュー】

「バロック音楽へのお誘い=バロック音楽名曲選」

ジャン・ピエール・ランパル(フルート)
マリオ・デュシェーヌ(リコーダー)
モーリス・アンドレ(トランペット)
マルセル・ラゴルス(トランペット)
オットー・ビュヒナー(ヴァイオリン)
ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(ハープシコード)
マリー・クレール・アラン(オルガン)
アンヌ・マリー・ベッケンシュタイナー(オルガン)

ジャン・フランソワ・パイヤール指揮
パイヤール室内管弦楽団
クルト・レーデル指揮
ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団
クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリティス・ヴェネティ

バロック時代の作曲家の作品の中から、真の傑作のみを選び抜いた名曲選。本作の最初の曲を飾るのは、フルートの神様と呼ばれるジャン・ピエール・ランパルが演奏する、ヴィヴァルディフルート協奏曲集作品10の1《海の嵐》であり、ここでは、急ー穏ー急の3楽章形式を、海の印象(嵐から穏やかな波)として優美に表現したフルートの音色を聴くことが出来る。2曲目以降も、バロック音楽愛好家にとって必聴と言うべき傑作が最後まで続き、中には途方もない名手でなければ演奏不能とされる難曲もある。LPジャケットには、イタリアのフィレンチェに生まれたサンドロ・ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》が使われ、優雅なバロック音楽の雰囲気に華を添えている。

【LPレコードレビュー】ヴィヴァルディ 合奏協奏作品8 Nos.1〜4「四季」

2016-06-16 20:58:03 | クラシック盤レビュー




【LPレコードレビュー】

ヴィヴァルディ
合奏協奏作品8 Nos.1〜4「四季」
ピンカス・ズーカーマン(指揮とヴァイオリン)
イギリス室内管弦楽団
フィリップ・レッドガー(チェンバロ)

「華麗な美しさに溢れた演奏ですね。」

LPジャケットの裏面には、SQ方式4チャンネル・ステレオと、SX-74サウンドのマークが刻印されています。SQ方式4チャンネル・ステレオは、4チャンネル再生装置でSQ再生すると、聴き手の後方左右の2つのスピーカーの間にも、もう一つのステレオの拡がりが得られるそうです。SX-74サウンドは、優秀録音ソースを使われたLPのようです。現在、我が家は2階書斎のギターアンプから出力しているので、このような再生は出来ませんが、なかなかの音質。CD世代はあまり馴染みのない再生方法かもしれません。

山形由美「ルーチェ~ヴェネツィアの光と夢~」(2005年作)

2016-06-11 00:25:20 | クラシック盤レビュー
山形由美「ルーチェ~ヴェネツィアの光と夢~」(2005年作)



ヴェネツィア室内合奏団と、ヴェネツィアにちなんだ曲だけで、ヴェネツィア(サン・サムエレ教会)で録音された初のセルフ・プロデュース作。
ヴィヴァルディ、マルチェッロ、チコニーニ、ジュナン、マーラー、全てヴェニスに関連している曲を収録。
荘厳な弦楽アンサンブルの響きの中で、揺らめくようなフルートの優しい音色が心地よい。
憧れの異国の地の、非日常的な時間の流れや、不思議な世界観を、アルバム全編を通して感じさせる。