【LPレコードレビュー】
「バロック音楽へのお誘い=バロック音楽名曲選」
ジャン・ピエール・ランパル(フルート)
マリオ・デュシェーヌ(リコーダー)
モーリス・アンドレ(トランペット)
マルセル・ラゴルス(トランペット)
オットー・ビュヒナー(ヴァイオリン)
ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(ハープシコード)
マリー・クレール・アラン(オルガン)
アンヌ・マリー・ベッケンシュタイナー(オルガン)
ジャン・フランソワ・パイヤール指揮
パイヤール室内管弦楽団
クルト・レーデル指揮
ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団
クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリティス・ヴェネティ
バロック時代の作曲家の作品の中から、真の傑作のみを選び抜いた名曲選。本作の最初の曲を飾るのは、フルートの神様と呼ばれるジャン・ピエール・ランパルが演奏する、ヴィヴァルディフルート協奏曲集作品10の1《海の嵐》であり、ここでは、急ー穏ー急の3楽章形式を、海の印象(嵐から穏やかな波)として優美に表現したフルートの音色を聴くことが出来る。2曲目以降も、バロック音楽愛好家にとって必聴と言うべき傑作が最後まで続き、中には途方もない名手でなければ演奏不能とされる難曲もある。LPジャケットには、イタリアのフィレンチェに生まれたサンドロ・ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》が使われ、優雅なバロック音楽の雰囲気に華を添えている。