音楽評論館

音楽評論やコラムなどを執筆してます。

大久保はるか先生のボサノヴァフルートの体験レッスン

2016-06-24 22:15:09 | フルート
「クラシックの音楽理論は様々なジャンルで使われている。」

つい最近、大久保はるか先生のボサノヴァフルートセミナーを受けたばかりですが、アドリヴがよく理解できないまま、周りの参加者にあわせるのが精一杯だったのは記憶に新しい。

今日は、大久保はるか先生のボサノヴァフルートの体験レッスンを受けてきました(実際に入会するかは検討中)。


ボサノヴァの世界では、反復記号で繰り返すときに、二周目でコードとスケールを使った、アドリヴもしくはメロディフェイクを入れることがあるが、体験レッスンでは、大久保はるか先生が、初心者にとって最も簡単だと思えるアドリヴで使うコードとスケールを使って、実際にただ淡々と吹くのではなく、どうやったら曲らしいアドリヴになるかのレッスンを受けることができた。ボサノヴァの原曲と、メロディフェイクと、アドリヴの違いがよく分かり、ここで使われるコードとスケールを突き詰めていくと、クラシックの世界でも使われていることに気がつくことができる。

ただ、それらを本当に一から根気よく学んでいくことは、大変な時間がかかることであり、ボサノヴァのフルートレッスンではあまり推奨はしていないそうだ。もう少し噛み砕いた方法でもボサノヴァフルートを楽しめることを、大久保はるか先生は仰っていた。


写真は、大久保はるか先生の著書の譜面と、直筆のコード譜ある。

第7回 フルート・ライヴ in Hakuju 2016

2016-06-24 17:17:19 | ライヴレポ






第7回 フルート・ライヴ in Hakuju 2016
http://www.hakujuhall.jp/syusai/61.html
↑プログラム解説、メンバー紹介などはこちらに載っていましたので、コンサートレポートは簡単な所感にとどめておきます。

印象に残ったことを、まとめると・・・

まずはこの日の司会者を務めた、工藤重典氏のフルートですが、譜面を忠実に(それが難しいのでしょうが)、特にこの日は、あまりに淡々と音符を拾って吹いているように感じました。作曲家の意図に忠実すぎて、自分自身の表現力、個性がないようにも感じられました。しかし演奏力が高いのは、言わずもがな、真似出来ませんな。

神田勇哉さんは、マグナムトリオの中では、観たことあるのは2人目となる。特殊奏法と思われる、奇声をあげながらフルートを吹くなど、リーダーの変態奏法(笑)とも互角なテクニックを披露しながら、曲によってはバスフルートまで吹きこなし、さすがでしたね。

この日のコンサートは、曲のイメージにあわせて衣装チェンジも多かった。白いカジュアルなフレンチドレスに、日傘をさして登場する、梶川真歩さん。

小洒落たサングラスに、薄い黄色を基調としたチュールスカートのようなカジュアルなスタイルで登場する西岡あかねさんは、特に印象に残りました。他のメンバーもピアニストの衣装も素敵でした。

アイコンタクトで合図をしながら、全体的に女性陣は清楚な音色で、男性陣は力強い音色でまとめていて、いいアンサンブルだったと思う。

新人フルーティストのお披露目演奏のようなプレコンサートも、普通以上な演奏(中には呪術的な音色を交えた、個性豊かなフルート)を披露してくれて、新鮮さを感じられた。今後の活躍を願ってます。

ヤマハエレクトリックバイオリン『YEV104/105』ミニライブ&トークイベント

2016-06-20 09:48:53 | バイオリン
6/18は…
6/25に新発売のエレクトリックバイオリンの演奏会を観てきました。

出演:
中西俊博(VN)
北床宗太郎(VN)
山下伶(クロマチックハーモニカ)

本日の主役、中西俊博さんは40年以上も前からエレクトリックバイオリンの自作に取り組み始め、クラシックとはまた違ったジャンルではあるが、フィドル、アイリッシュ、カントリーなどで使われる奏法への探究心も強く、弟子の北床宗太郎さんは「この世界ではもう追付ける人はいないのではないか」と、話していた。もちろんクラシックの基礎は大事であるが!

今回、新発売のエレクトリックバイオリンバイオリンですが、マイクで音を拾うタイプではなく、LINEケーブルから直接アンプに出力するほか、電波で音を飛ばして出力する方法もあり、エフェクターで音色を変えることも出来る。今日はその場でベース音を録音して再生してループさせ、そこにリズムを加える。ピッツィカートでアクセントを加える。チョップでパーカッシヴな音色を加える。エレキギターのようなバッキング音を加える。弓によるボウイングや、弓で叩くように弾いた音色を足したり(間違えたときはその箇所を削除)して簡単な即興演奏を披露していた。デモンストレーション終了後には、山下伶さんのデビューアルバムより「緋色の時間」を3人で演奏して、イベントは終了した。









私は、5弦エレクトリックバイオリンを予約して帰りました。

【LPレコードレビュー】「バロック音楽へのお誘い=バロック音楽名曲選」

2016-06-18 00:57:23 | クラシック盤レビュー


【LPレコードレビュー】

「バロック音楽へのお誘い=バロック音楽名曲選」

ジャン・ピエール・ランパル(フルート)
マリオ・デュシェーヌ(リコーダー)
モーリス・アンドレ(トランペット)
マルセル・ラゴルス(トランペット)
オットー・ビュヒナー(ヴァイオリン)
ロベール・ヴェイロン・ラクロワ(ハープシコード)
マリー・クレール・アラン(オルガン)
アンヌ・マリー・ベッケンシュタイナー(オルガン)

ジャン・フランソワ・パイヤール指揮
パイヤール室内管弦楽団
クルト・レーデル指揮
ミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団
クラウディオ・シモーネ指揮
イ・ソリティス・ヴェネティ

バロック時代の作曲家の作品の中から、真の傑作のみを選び抜いた名曲選。本作の最初の曲を飾るのは、フルートの神様と呼ばれるジャン・ピエール・ランパルが演奏する、ヴィヴァルディフルート協奏曲集作品10の1《海の嵐》であり、ここでは、急ー穏ー急の3楽章形式を、海の印象(嵐から穏やかな波)として優美に表現したフルートの音色を聴くことが出来る。2曲目以降も、バロック音楽愛好家にとって必聴と言うべき傑作が最後まで続き、中には途方もない名手でなければ演奏不能とされる難曲もある。LPジャケットには、イタリアのフィレンチェに生まれたサンドロ・ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》が使われ、優雅なバロック音楽の雰囲気に華を添えている。

【LPレコードレビュー】ヴィヴァルディ 合奏協奏作品8 Nos.1〜4「四季」

2016-06-16 20:58:03 | クラシック盤レビュー




【LPレコードレビュー】

ヴィヴァルディ
合奏協奏作品8 Nos.1〜4「四季」
ピンカス・ズーカーマン(指揮とヴァイオリン)
イギリス室内管弦楽団
フィリップ・レッドガー(チェンバロ)

「華麗な美しさに溢れた演奏ですね。」

LPジャケットの裏面には、SQ方式4チャンネル・ステレオと、SX-74サウンドのマークが刻印されています。SQ方式4チャンネル・ステレオは、4チャンネル再生装置でSQ再生すると、聴き手の後方左右の2つのスピーカーの間にも、もう一つのステレオの拡がりが得られるそうです。SX-74サウンドは、優秀録音ソースを使われたLPのようです。現在、我が家は2階書斎のギターアンプから出力しているので、このような再生は出来ませんが、なかなかの音質。CD世代はあまり馴染みのない再生方法かもしれません。