Archaic Smile

私的な備忘録です。

2011/4/17

2012-05-06 23:56:09 | Weblog
3.11


修正削除 移動 傑作(0)2011/4/17(日) 午後 8:14無題その他経済 Yahoo!ブックマークに登録


この日を境に日本の歴史、そして世界の歴史が新しいステージに突入したのだろう。

矮小な既成の価値観では、日本の抱えた厳しい課題も乗り切れないのかもしれない。


国内問題だけで世界情勢について書く余裕などなかったけど、この一ヶ月で世界も

大きく動いている。東日本大震災、原発事故により原子力政策にブレーキがかかる

とみたヨーロッパ(フランス他)は、トマホークを数百発ぶっぱなして、リビアに

軍事侵攻している。(残念ながら、今のところヨーロッパのオイルの安定確保など

程遠く、泥沼化しているようだが・・・)


もともと欧州財政危機(ギリシャ→ポルトガルへ波及中)やアメリカの住宅不良債権

問題などリーマンショックでダメージを受けた先進国が、デフレ対策や新興国との

貿易不均衡解消を狙った自国の通貨安誘導で、量的緩和をしかけて、オイルが上昇

していたところに中東民主化運動が加わり、更に日本の大震災と原発事故が起こって

しまった。

化石燃料の争奪戦のような状況が、更に加速して世界中でインフレが進んでいる。


(あまり書きたくもないけど、尖閣諸島周辺の海底油田の意味合い(特に某国の側

で)も更に大きくなっていると考えられるので、泣きっ面に蜂、弱り目に祟り目、

リーダーが用兵など考えず、人気取りのパフォーマンスで自衛隊を東北への大量

投入、被災地支援をしている手薄なところに、某国が仕掛けてこないようアメリカ

と協力して防備を固めてもらいたいものだ。)



企業人としては、東日本大震災によって「選択と集中」と「JIT(ジャストインタ

イム)」という、ここ数年の企業経営における最重要キーワードに修正が求められ

ている。どこまでやるか線引きは難しいが、ある程度のコストをかけて自然災害、

及び地政学的リスクに対して経営上「リスク分散」を考慮していかないといけない

ことがはっきりしてきた。


サプライチェーン上にある部品についても、それの生産場所を分散し、生産能力の

ポテンシャル(余裕)をきっちり把握(ITで情報管理)し、不測の事態にフレキシ

ブルに対応できる備えが必要で、多少コストアップしても設備強化・拠点分散等の

投資をすることが求められている。


今回の大震災のみならず、まだまだ継続する大余震・首都直下型の地震(地震

による原発の倒壊?!)の懸念があるなかで国家的な社会インフラについて

(例えば金融等)東京一極集中のリスクも意識され始めている。金融庁が関東の

電力不足の対応として中長期的に西への移転等を促している。



東日本大震災では、(政府の予想に反して?)東北の人々はパニックや暴動を

起こすことなく、忍耐強く利他的で秩序だった国民性を示し、世界から賞賛を

浴びた。正にこれが「メイド・イン・ジャパン」を支える大きな原動力、

世界から信頼される製品を生み出す力の源であろう。いくら円高になろうとも

たやすく真似できない、非常に抽象的なものであるけど、これだけは世界に

負けない力なのかもしれない。


しかしながら、世界の目は、原発事故に対する日本政府や電力会社の不可解な

行動すなわち日本国民に対してのみならず、世界に対する情報開示不足(レベル7

を一月後に発表することに驚きを隠せない世界の報道)によって、日本そのものに

対して不信を強めている。中部より西の農産物のみならず工業製品にまで放射能

汚染の風評被害が拡大している。


レベル7の発表の遅れを例示するまでもなく、食品については原発事故によって

世界基準から大きく放射能の安全基準値を引き上げて、日本独自ルールを作って

いる。新たに引き上げた基準値内と発表しているが、買い手は、この新たな基準

もどこまで安全で、どこから危険か正しく正確に日本政府から情報が発信されて

いない、信頼がおけないと判断すれば、再び政府が『安全です、それは風評です。』

と叫んでみても、だれも信じるわけはないだろう。幼稚園児でも理解できる話だ。

うそつきの言うことをだれも信じない。

当然海外の消費者も、安全サイドで自己防衛的に購入を手控える。まさに政府の

頓珍漢な行動によって「メイド・イン・ジャパン」が汚染され、風評が広がって

いるようにも感じる。


一方、震災による部品供給の停止によって世界の海外工場のラインが止まった。

これは日本の製造業の影響力の大きさを内外に示すことができたものの、関東の

電力不足・原発事故にによる放射能汚染の風評も加わり、部品供給が遅れること

(ボトルネック化)は、日本と競合し始めた中国や韓国メーカーに非常に有利な

状況を作りだしている。



産業空洞化、少子化高齢化、民主党政権で後退した外交問題、年金問題、900兆円

に達する国債発行残高、いまだに今年度の赤字国債分の予算すら通過していないという

状況もあわせて、従来から抱える日本の課題に、何一つ道筋をつけないまま、震災復興、

原発の補償問題が新たにメニューに加わっている。そして何もアイデアもないリーダーは、

それを補おうとたくさんの専門家を集め、会議を招集し、アイデアを出させるが、それを

大局的に判断し、優先順位をつけ、よりよきを選択・決断する能力も乏しく、もちろん責任

を取る気もなく、会議が空転しているような報道がされている。


さてはて、国民の代表であることを忘れ、責任を取ることを拒否し、権力欲や復興利権

くらいしか頭になさそうな、大半の近視眼的な政治屋たちによって日本発の世界恐慌の引き金

を引くようなふざけたシナリオが始まらないことを祈るばかりである。

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