佐伯2日目。
この日は「お食事三男坊」で朝ラーをして、佐伯城跡周辺を散策して、
1日目に「臨時休業」だった、今回一番食べたかった
天津ラーメン
にまたまたやって来ました。
天津ラーメンは、1970年創業の佐伯の老舗ラーメン店。
佐伯では、[藤原]来々軒と南國と同じ時期に創業したお店で、大人気でもあります。
…
しかし!!!
開店時間を過ぎた頃に来たのですが、この日もなんと「臨時休業」の文字が…😨
土曜日なので、基本的に営業しているはずなのですが、、、
でも、営業していないんです…
この瞬間、途方に暮れたのですが、なんとなくお店の扉を開くと、、、
扉が開いたのです!!!Σ(・□・;)
で、勇気を振り絞って、中をのぞくと、、、
そこに、おばあちゃんらしき人が一人で厨房の中で(少しふらつきながら)立っていました。
「突然すみません、今日は営業しないんですか?」
と僕が尋ねると、、、
「今ね、わたし、血圧がかなり上がっちゃって、薬を飲んだばかりなのよ…💦」
と答えてくれました。
「だ、大丈夫ですか?💦」
「ちょっとしたら、落ち着くと思うわ…」
って感じで、、、
「もう少し、ちょっと、待っててくれる?」
と言われたので、
「はい! 待ちます! 千葉からここに食べに来たんです!」
と答えると、、、
「えええ?! 千葉から?! それじゃ、お店を開けなきゃいけないわね! やるわ!」
と、いきなりお元気になられて(?!)、こう応じてくださいました。
このおばあちゃんこそ、天津ラーメンの店主の吉良さん(81)だったのです(おばあちゃんって思ってしまって、すみません…💦)
ちょっとご迷惑だったかなと思いましたが、店主さんはすごく喜んでくださって…😂
本当に、この天津ラーメンのラーメンが食べてみたくて、佐伯に来たわけで、、、
僕もすごく嬉しかったです。しかも、しばらくの間、お店の暖簾を出さないまま、店主さんと二人で色々とお話をすることができました。この時間がものすごく尊いものに感じられました。
1970年に、亡くなったご主人さんと共にお店を始めた時のことや、大阪で生まれて嫁いでこの佐伯にやってきたことや、25歳くらいの時にお店を始めたっていう話や、これまでの54年のお店の歩みの話など、いろんな話を聴かせてくれました。
カウンター席と厨房のみの小さなお店です。
その店内の厨房の上に、メニューが掲示されていました。
ラーメンの価格を見て、もうひっくり返りそうになりました。
ラーメン 500円
って書いてあるんです。
「えええ? ら、ら、ラーメン一杯500円ですか?」
って、思わず言ってしまいました。
店主さんは、笑いながら、「そうよ~」と答えてくれました。
こちらが卓上にあったメニュー表です。
ラーメンはやっぱり500円。
で、メンマラーメンともやしラーメンが550円になっていて、
みそラーメンとバターラーメンが600円で、チャーシューメンでも750円という価格…。
もう、驚くしかありませんでした、、、
今のこの令和のスタグフレーション時代に、ラーメン一杯500円って、、、
まるで夢の中か、昭和の時代にタイムスリップしたかのような感覚に陥りました。
…
ってことで、、、
ジャジャーン!!!
こちらが、佐伯で僕が一番食べたかった一杯500円の、
ラーメン
です!!!
ぐおおおおお!!!!
す、す、す、すげーーーー!!!!!
500円のラーメンなのに、こんなに立派で、チャーシューも二枚入っている?!?!
ヴィジュアル的にも、「これぞ、佐伯ラーメンだ!」って思うような感じになっています。老舗の超人気店とあって、ラーメン自体の存在感、ラーメン自体から放たれるオーラ(アウラ)、ホントに半端ないです!!💦
胡麻は入っていませんが、胡椒がいっぱいしっかりふりかけられています。
そして、ネギと海苔がしっかりと乗っています。
これで500円ですか、、、(ちょっと信じられない!って感じ)
zoom up!
スープを一口飲むと、、、
「うおおおお! なんだこの優しさと深みのある味わいの豚骨スープは?!?!」
って思いました。
これまで食べてきた「楽天」「来々軒」「麺処聖」「南国」「三男坊」とまた違う味わいです。
これまで食べてきたどのラーメンよりも、ライトで優しくてマイルドでソフトな豚骨スープになっています。
まろやかというか、こくまろというか、ふくよかというか、芳醇な味わいなんです。
こんなハイレベルな豚骨スープを、81歳の女性店主さんがお一人で作っているとは…(もうそれだけで、驚愕ですよ…)。一瞬ですが、「本当にここでスープを作っているのかな?」って思っちゃうほどでした。
それくらい、ただただ「美味しいスープだなぁ…」って思いましたね。
あと、他のお店のラーメンには入っていた「もやし」は入っていませんでした。そこもまたちょっと面白いところだったかな?!
味わい的には、胡椒が入ったスパイシーなにんにく塩醤油豚骨味のラーメンって感じでしたね。
胡椒とにんにくと豚骨スープと塩醤油ダレ、それが見事に統一された味わいであります。
(こちらのサイトによると、亡くなられた店主さん(旦那さん)は、このお店を始める前、宮崎県の「青島(Chintao)」という久留米ラーメンのお店で修行したみたいです。とすると、ここのラーメンのルーツは、宮崎の久留米ラーメンってことになる?!)
麺はこんな感じです。
この麺もまた驚きでしたね。
柔らかい麺ではありますが、「やわやわ」ではなかったんです。
他のお店のラーメンよりも、しっかりとした歯ごたえ、しっかりとした食感の麺でした。
するするっと食べれて、ソフトな麺で、とっても心地よい麺になっていて、スープともよく合っていて、驚きでした。
この辺もまた、この天津ラーメンのオリジナリティーなのかな?って思いましたね。
チャーシューも本当に本当に美味しくて、涙ぽろりでした。
柔らかくて、ホロホロで、旨みのある豚バラロールチャーシューで、もう至福しか感じません!!
こんな美味しいチャーシューなら、チャーシューメンにすればよかった…って反省するほどでした。
卓上トッピングも面白かったです。
(店主さんもちょっと写ってくれています!😂)
まずは、、、
紅生姜!
佐伯ラーメンの必須アイテムともいえる「紅生姜」、ここにもありました。
紅生姜を入れた豚骨ラーメンって、やっぱりすごく中毒性をもっていますね~。
そして、これ!
葉唐辛子!
辛子高菜みたいな、辛い葉唐辛子がビンに入っていました。
これを入れると、ちょっとピリリってきますね~~。
葉唐辛子入りの豚骨ラーメン、美味しくないわけがありません。
更に!!!
衝撃のしょっぱさを誇る、
自家製梅干し
です!!
この梅干しをスープに入れたら、梅豚骨スープになりました!!
この梅と一緒に食べる麺がもうとてつもなく美味し過ぎて、ひっくり返りそうになりました。
***
というわけで、、、
1970年創業、55年目に入っている佐伯を代表する老舗の人気店「天津ラーメン」のレポでした。
僕より5つ上の今の佐伯を代表する佐伯ラーメンのお店で、一杯500円のラーメン。
もう驚きと感動と畏怖の念しかありませんでしたね。
マジで、めっちゃ美味しい一杯でした!!
血圧が上がっていて、大変な状態だったのに、僕のためにわざわざ開けてもらえて、本当に恐縮ですし、本当に嬉しかったです。
お店を開けたあと、もう止まることなく、お客さんが入ってきていました(そして、あっという間に外に行列が…💦)
そのほとんどが常連さんで、中には50年くらい通っている人もいました(このお店の9割以上のお客さんが常連さんなんですって!)。見た目、おじいさんのお客さんに聞いたら、「おれが高校生の時から通ってる」って言っていましたΣ(・□・;))。
その常連さんたちに、店主さん、一人ひとりに「この人ね、千葉からわざわざ食べに来たんだって!」と説明してくれていて、嬉しいやら恥ずかしいやらでした。(このお店に入った時は、「冗談も言えないわ」って言ってたのに、冗談を言うほどにお元気になっていました。よかったよかった😂)
…
ここのラーメンを食べて、ホントに満足しましたね。
佐伯ラーメン、もう心の底から楽しめたし、満喫できた!って思いました。
こういうお店に出会いたくて、四半世紀以上、ラーメンの食べ歩きをしているんですよね。本当に理想っていうか、自分にとっての「最高のラーメン」に出会えた喜びでいっぱいでした。
これで、心置きなく、佐伯の町を去ることができるなって。
来々軒、南国、そして、天津ラーメン、この三軒のラーメンが食べられて、ホントよかった。
また、この三軒に続いて誕生した楽天、麺処聖、お食事三男坊のラーメンもホントよかった。
古いお店も、中堅のお店も、どっちも本当にレベルが高くて、美味しくて、言い残すことなし!です。
ここの店主さんも、「佐伯ラーメンっていっても、色んなタイプのお店があるからね。同じものはどれひとつないわよ」って仰っていました。たしかにそうだなぁって思いますね。渡辺樹庵さんも、同じようなことを10年前にブログで書いていましたね。
場所はこんな感じです。
大手前バスターミナルから歩いて2分くらいのところにあります。
ここから藤原来々軒までも歩いて16分くらいかな?!
理想的には、最初に、この天津ラーメンと南国に行って、そして、藤原来々軒に行くといいかなぁ。
で、(僕は今回行けませんでしたが)駅前の「白龍」~「麺処聖」をめぐると完璧かもしれませんね👆
それからは、個々人それぞれの好みや直感で動くといいのかな?!って、、、
お店の側面はこんな感じです。
待っているお客さんもいますね。
そう、ここは常に人がいっぱい集まる老舗の人気ラーメン店!!
この先を行くと、大手前バスターミナル、佐伯セントラルホテルがあります。
今回、僕がわざわざ駅から離れた佐伯セントラルホテルに宿泊したのも、この「天津ラーメン」に来たかったからに他なりません。
しかも、こんな風に、ドラマティックな展開になることになるとは、、、😂
この日、この時、店主の吉良さんと交わしたやり取り、会話は一生忘れません!!
千葉から来た僕のために、お店を開けてくれて、本当に本当にありがとうございました。
それと、お体の方もどうぞお大事になさってくださいね!!
ここのラーメンを楽しみにしている人が本当にいっぱいいるんですから。
僕も、遠くない未来、また是非佐伯に来て、天津ラーメンの(ラーメンとは別の)ラーメンを頂きたいなって心から思います。
旅は一期一会。ラーメンも一期一会。そして、ラーメン店主さんも一期一会なんですよね。
これからも、一軒一軒のラーメンを大切にして、食べ歩きを続けたいなって思います。
…
でも、、、
あと一軒、どうしても最後に行っておきたいお店がありました。
お腹的にも、あと一軒はいけそうな感じがします。
そのお店のラーメンを食べて、佐伯を離れようと思います!