昔、小学生の頃から一つの「夢」がありました。
「将来、新聞に載る!」
という夢です。
もちろん悪いことをして捕まって新聞に載るんじゃなくて、、、
何かいいことをしたり、いいことを言ったりして、載りたいって。
それで、「いつか新聞に載るんだ!」って言いながら、リビングに新聞を敷いて、その上に乗って、ぴょんぴょん飛び跳ねていました。
そして、「新聞に乗ったよ!」って叫んでいました(苦笑)。
親は、笑顔でそれを見守ってくれていました。(半分、呆れていたとは思うけど…)
…
青年になり、現実が見えてくれば、自分如きが新聞に載るなんて、思わなくなります。
ましてや、僕は中二で「不登校児」になり、将来の夢も希望も全部断たれた人間です。
漠然と思っていた「高校進学」も「大学進学」も全部ぶっ壊れて、「自分は生きていけるんだろうか」という問いしか頭になかった時期もありました。
不登校以降、ずっと頭の中にあったのは、「生きていけるかどうか」だけでした。本当にそれだけでした。
今ほど高校進学率は高くなかったものの、高校にも行っていない人間(通信制高校には行きましたが…)が、いったい何の仕事に就けるんだ?!、と。
アルバイトの面接ですら、「お前、高校にも行ってないの?」と言われ、不採用になるほどでしたからね…。
…
そんな僕でしたが、この数年、(そんなに頻度は多くないですが)自分では驚くくらいに新聞に出るようになりました。TV出演も実現したけど、やっぱり「新聞に載る」というのは、TV出演とは違う「大きな喜び」があります。かつてなら「自尊心が満たされる喜び」だったと思いますが、今は、そういう享楽的な喜びではなく、じわ~っとくる喜びというか…。
30年前、不登校だった自分に教えてあげたいですもの。「30年後、お前は新聞に出るんだぞ」って。そしたら、きっと今よりもっと勉強しただろうな、とも(苦笑)。
今の時代、「新聞」なんて「オワコン」って言われておしまいかもしれませんが、でも、新聞って、毎日読んでいると本当にいろんなことを一度にいっぱい知ることができます。TVとは「情報量」も「情報の質」も全然違います。活字ですから、読むのは大変ですが、TVよりもはるかに詳しく色々と知ることができます。
僕がYouTuberではなく、ブロガーにこだわるのも、きっと「TVより新聞」という発想があるからだとも思います。今の時代、YouTuberの方が注目されますし、動画再生数を見ると、ブログの閲覧数の比じゃないといいますか、とんでもない再生数を目の当たりにします。影響力も、YouTuberの方が圧倒的にあることでしょう。
でも、そこは「言葉」や「文字」にこだわりたいかな、って。
新聞は、TV(地上波)と違って、購読者の支払いによって成り立っています。もちろん「宣伝」「広告」もいっぱいありますが、基本的に購読者からの支払いで支えられています。だから、スポンサー頼みのTVとは違い、わりと意見や主張も言いやすいところもあります。各新聞のカラーもわりとはっきりしていますしね。
面白いもので、僕がいいなって思ってきた新聞社からの取材が多く、その辺も不思議な縁だなぁって思います。また、うちの祖父が勤めていた新聞社(西日本新聞社)にも何度か出ることがあって、それもとても嬉しかったです。
…
先日、また新聞に載ることができました。
内容はともかく、「新聞に載る」という夢を叶えられた自分は幸せもんだなって思います。
これに慣れることなく、また載せてもらえるように、取材してもらえるように、自分のすべき研究をもっともっと突き詰めて、また、それを可能な限り社会(世の中)に還元できれば、と思います。
とはいえ、昔みたいに「虚栄心」や「承認欲求」は強くないので、ほどほどでいいし、名前が出ることよりも、誰よりもいいコメントや意見が提示できれば(そしてそれが誰かのためになれば)それでいいかなとも思います。(昔はそれこそ虚栄心と自己承認欲求の塊みたいな人間だったからなぁ…汗)
これからも、「新聞に載る」という夢を継続させるために、できることをしっかりやろうと思います。夢があると、それに向かって頑張れますからね。
もうすぐ45歳になりますし、気力も昔ほどありません(苦笑)。「俺が俺が!」っていう気持ちにもなれません。同じ世代でガンガンに頑張っている人もいるけど、そういう人には、僕はなれません。(基本、すぐ疲れるタイプだから)
静かな日常を静かに生きて、ささやかながらに美味しいラーメンを食べて、ブログを書いて、曲を作って、レコーディングして、自画自賛して(苦笑)。で、自分のライフワークである「教育活動」と「研究活動」を地味に地道に続けて、時折、新聞やメディアに出られたら出て、それで社会に貢献して…っていうのを、続けられたらいいなぁって思います。
で、ゆくゆくは、一つ前の記事に書いた「夢」を実現できたらいいなって思います。
夢の話ばっかりだけど、夢を見ている時が一番幸せなんです。実現するかどうかなんてどうでもいいんです。いや、むしろ、実現しない方がいいこともあるんです。
夢をみるのに、お金はかかりません。夢を見るのに、手間もかかりません。夢は、どんな人にでも公平に与えられた僕らの特権です。
30年前の不登校児だった僕からすれば、「新聞に載る」なんて、夢のまた夢でした。でも、叶っちゃいました(自慢ではありません!)。それも、一度や二度ではなく…。
よく、「願い続ければ、その夢は叶う」というけれど、そういうこともあるんだなぁって感じる今日この頃です。
で、叶わずとも、夢を持ち続けるって、大事だなぁって感じます。
What dreams do you have for your future???