Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

ドイツ修養の旅、1日目! ワイマールへ!

2月20日から、昨日の3月4日まで、学生8人と共に、ドイツ~オーストリアの学びの旅に出かけました。

通算6度目となる「ドイツ・プロジェクト」。

今回は、とにかく全てがハードで、ほとんどリアルタイムで更新できませんでした。

これから、しばらくこの旅のことを更新していきます。ま、主にグルメがメインとなりますが、、、汗

また、現地で学んだことも、出し惜しみしつつ、オープンにできるものだけをここで公開していきます。というのも、今回の旅は、学生連れではあるものの、かなり「最先端の研究」にもなっています。学生と共に、僕の研究を推し進める、というものでもあります。(その中には、これから論文としてまとめるものもあります!)

この僕のドイツの旅は、遊びじゃないし、仕事でもない。研究+教育+人間形成を全部まとめた総合的な「学びの旅」なんです。

とりあえず、結論から言えば、今年も、全員無事に帰国できました。それに尽きます。

***

2月20日(木)

この日は、雪になるかもしれないという予報が出つつも、幸い雪にならずに、曇った空ではあったが、最悪な天候を回避することはできた。今回のフライトは、ANAで、成田12時発だった。普通であればこの時間のフライトであれば10時に成田集合で十分なのだが、初海外、初ヨーロッパとなると、やはり9時には集合したい。というわけで、千葉を7時55分に出る電車で成田に向かった。

成田空港に到着すると、もう学生たちは全員きちんと集まっていた。今年の学生たちは、とにかく真面目で、昭和初期に戻ったような学生たち(というと失礼か?!)ばかりで、僕の中ではとても安心できる、というか、頼もしい学生たちばかりだ(今更ながらに、それに気づいた…)。無事にチェックインも各自で行い、1時間ほど空港内をそれぞれぶらついて、フライト前の時間をゆるりと楽しんだ。僕は煙草を吸い、そしてオセロと雑誌を買った。ラーメンは食べられなかった。

12時ほぼ定刻に出発。12時間のフライトはやはり何度経験しても辛い。というより、どんどん辛くなっていくような気もする。学生たちのほとんどは、初の長距離フライトだ。どんな経験をしているのか。僕には分からない、もはや。

ANAの良さは、日本語対応の映画の豊富さにある。今回のフライトでは、二本の映画を見た。一つは典型的ハリウッド映画の「ゼロ・グラヴィティー(Zero Gravity)」。宇宙船が壊れ、脱出し、他の破壊された宇宙船にのって地球に戻る、という映画。映像はものすごいリアルで迫力満点だが、内容はただ、宇宙から日本に戻るだけ、というのもの。変な映画だった。もう一つは、「そして父になる」、という日本の映画。福山さん主演の映画で、「自分の子どもが他の人の子どもと出産時に取り違えられた」、というもの。小学生になる子どもが、もし自分の子どもでなかったら、その時どうするか。本当の子どもと交換するか。それとも自分がこれまで我が子として育ててきた他人の子どもをそのまま育てるか。悩ましい問題だった。

そんなこんなで、ドイツに到着する。現地時間では16時。

ドイツ到着直後の我が教え子たち。

さて、僕らが向かう先は、ワイマール。しかし、その矢先に一つの事件が起こる。

17時2分発のICに乗りたいところ。学生たちにその旨を伝え、やや急ぎ足で、フランクフルト空港を駆け抜けていく。できる限り、早く空港を出たいと思っていた。しかし、今回の旅では、どの箇所もスムーズに行かなかった。まず、「入国審査」だが、僕はすんなり通ったのだが、学生たちがこの審査に引っかかった。一人の学生は、職員のドイツ語での質問に苦しみ、涙していた。職員は、「何しにドイツに来たのか。どこに泊まるのか。どこに行くのか」と問いかける。さらには、「その滞在中の宿泊先の証明書を出せ」、と言ってきた。僕もアシストしたが、その彼女の意向が分からず、会話が成り立たない。それに腹を立てた彼女は、「もういいわ。出て行ってください」と言い出す結末。相変わらず、ドイツというのは変な国だ。というか、あの彼女はひどかった。これまででも過去最高の最悪な入国審査員だった。

さらに、その時に問題が起こる。学生Mが入国審査後の場所にいないのだ。学生の証言では、「先に入国した」、ということらしい。しかし、その先にMはいない。少し先まで見に行ったが、彼女の気配はない。入国できていないのか。それとも入国して先に進んでしまったのか。あるいは、その先の税関で捕まってどこかに連れていかれてしまったのか。まったく分からない。僕と残りの7名の学生は途方に暮れる。時間はどんどん過ぎていく。もし先に進んでしまえば、戻っては来られない。ドイツ語も海外経験もないMを置き去ることはできない。けれど、そのMはいない。

どうにもこうにも進まないので、少しずつ進むことにした。が、その先で、僕が一人到着ゲートを潜り抜けた時、もう後ろに引き返せない状態になってしまった。Mがこの先にいればよいけれど、後ろにいたらもう助けることはできない。残った学生たちはまだ到着ゲート内にいる。大声で、「もう一度だけ見てきてくれ!」と叫ぶと、「ヘイ! 大声を出すな!」とどこからか怒られた。しかし、Mはいない。僕は悩みに悩んだが、ここまで待っていないということは、もう先に行ったとしか思えない。覚悟を決めて、学生たちを呼び寄せた。「この先にいるはずだ」。そう確信して、みんなで荷物受け取りのレーンに向かった。受け渡しレーンのそばにたどり着いたとき、Mが僕らの存在に気付いた。そして、血相を変えて全力疾走で僕らのところに戻ってきた。「すみません、すみません」。僕は、内心「よかった♪」と思ったのだけれど、一応、ガツンと怒っておいた(そのフリをしておいた)。「僕らが誰かを置いていくわけないだろう!」、と。彼女の言い分は、自分が入国審査を終えた時、外に誰もいなくて、先に行ってしまったのだと思い込み、どんどん先に進んでしまった」、ということだった。

微妙なズレから、はぐれてしまい、20分くらいはロスになったと思う。時計を見ると、4時45分。あと17分しかない。到着口から電車のホームまではかなり離れている。次の電車でもいいのだけれど、そうすると到着時間が遅くなり、今後に響く。それに、ドイツの長距離電車はだいたい遅れて到着する。これもまた賭けになるが、とにかく5時2分の電車を目指して、僕らは空港を疾走した。ユーレイルパスのバリデーションを早急に済ませ、長い通路を駆け抜けて、ホーム上に到着したのが、まさにその5時2分。電光掲示板を見ると、まだその電車の情報が掲示されていた。「間に合った!」。僕らの電車は、7分くらい遅れていた。「読み」は的中した。よかった。これで、Mも少しは安心するだろう、とも思った。僕らの旅はこうして始まった。

ワイマールに向かうICは、幸いにもガラガラだった。僕らは全員座ることができた。こんなこと、これまでなかったことだ。フランクフルト空港からは、電車で2時間45分くらい。なかなか長い移動時間だ。12時間のフライトの後に特急で長距離移動。けれど、初の海外での初の電車。それはそれで楽しい時間ともいえなくもない。意外とみんな電車で寝ていなかったのが印象的だった(あ、寝てたか…)。僕は、いつものように(?)食堂車に行って、カリーヴルストを食べて、温かいコーヒーを飲んだ。「あー、ドイツに来たなぁ」と実感するひとときでもあった。

ワイマールに到着した。駅から街の中心までは少し離れている。バスを使おうと思ったら、これが酷かった。昼はぼんぼんバスが走っているのだが、夜になると、本数が一気に減る。20分待ちだった。ならばタクシーを使おうと思い、運転手と交渉して、2台のタクシーでホテルまで向かうことができた。2台で24ユーロ程度だった。電車でも20ユーロほどなので、そんなに痛手でもなかった。

今回のホテルは、唯一男子学生Sの希望で、バウハウス博物館近くのホテルだった。そんなに期待していなかったが、なかなかよいホテルだった。これで一泊5000円か、と思うと、日本のホテルとの違いに驚かされる。地方のホテルの充実ぶり、というべきか。

とてもおしゃれで、綺麗で、手頃なホテルでした。

それはさておき、僕の旅行では、ほぼ毎回着いた初日に、とにかく美味しい料理を食べる、という実践(?)を行っている。

ワイマールといえば、ZumZwiebelという玉ねぎ料理専門店だ。今回のホテルからは徒歩3分程度。行かないわけにはいかない。というよりも、この日を逃せば、もう食べられない。明日は昼過ぎにワイマールを出てしまう。というわけで、体力限界のKをホテルに残し、残りの8人でZumZwiebelに向かった。ホテルのフロントのお兄さんが、「このお店の人が昔ここで働いていて、ツーカーだから、電話してきますよ。予約しておいた方がいいですからね」、と言ってくれて、難なくお店に着き、テーブルに着くことができた。この日は、どういうわけかほとんどお客さんがいなくて、ほぼ貸切り状態ではあったけれど。いい雰囲気の中で食事をすることができた。

食事後は、即刻解散。僕はシャワーを浴びて、瞬時に眠りについた。

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