Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

反省する野蛮人~kei...

今日、keiはとてもブルー。

・・・

僕も教師業を始めて5年目(ドイツ語学校時代を含めると6年目)。慣れてきたのか、全然慣れていないのか分からないが、今なお色んな試行錯誤が続く。年を重ねる毎にどんどんダメなところが見えてくるし、力のなさも痛感する。

僕は立場上、担任やクラスをもっていない。主にやっているのは講義。演習やゼミみたいなものもやっているが、一番多いのはやっぱり講義。クラスや演習やゼミだと、少人数なので気を楽にしてやることができるし、個々の学生たちと色んな話ができるので、素直にとても楽しい。

けれど、講義は全然質が異なる。40人~100人くらいの学生を相手に、一方的に語り続けるのが講義だ。ドイツではベテランの教授が主にやるものなんだけど、日本では若手が講義を担当させられやすい。。。

この講義ってやつがとても厄介で、5年目を迎えてなお苦労している。

僕の場合、教師の免許や保育士の資格にかかわる科目が多く、主に「必修科目」を担当している。もちろん選択科目もあるが、主は必修科目になっている。だから、実際のところ、受けたくないけど資格や免許のために仕方なく受講している学生がとても多い(いい面もあればわるい面もある!)。

最近の学生は(全部じゃないけど)、90分間の講義を黙って聴くことはとてもたいへん。僕の時代だって同じようなものだったけど・・・ 選択科目だったら、「つまらないなら来るな!」、「おうよ、望むところよ」、で、終わる話だが、必修科目だと、こっちも辛いが、学生たちも辛い。受けたくなくても、聴きたくなくても、履修しなければならないからだ。

その辺は僕もわきまえているから、とりあえずみんなに楽しんでもらえるように工夫はしている。が、どうやっても「気に入らない」と思う学生は出てくるもの。実際、どんな手を使っても、それに不満をもつ学生はいるものだ。

・・・

今日、とある講義で僕はキレた。講義が始まってから、ず~~~~っと私語しっぱなしの学生がいたから、(しばらくは我慢していたが)「うるせー」、と半ばキレ気味に怒った。基本的に僕は私語をされると、それが気になって話ができなくなる。だから、私語に関してはすごくうるさい教師だと思う。けれど、その怒り方がかなり唐突なので(突然怒り出すように見えるので)、教室の空気は一気に凍りつく場合が多い。

その後、毎回講義の後に書いてもらうコメントカードの中で、その怒った学生から「怒りのコメント」をもらった。私語を注意されておいて、逆ギレしているんだから、もうどうしようもないが、僕自身の怒り方にも問題はある。

けれど、イマドキの学生は、怒らなければ私語が止まらないし、怒れば逆ギレするか、ふてくされるか、一気に憎悪に変わったりする。こっちだってあんまり怒りたくはない。っていうか、怒る先生にはあんまりなりたくないし、僕らしくもない。けれど、放置しておけば、とたんに私語があふれだし、収拾がつかなくなってしまう。

きっと「怒り方」の問題なんだろうけど、まだまだ僕は人間ができていない。達観もしていない。感情的に怒ってしまう。いけないところだ。

だが、かといって、やさしく怒ることなんてできない。怒っているのだから、キツイ言い方になってしまう。

優しくて、面白くて、楽しくて、深みのある先生にはなりたいんだけど、なかなか楽しいだけの講義を作ることができずにいる。90分間、話術と語りで学生たちの気持ちを捉えられるだけの教師になれる日は来るのだろうか。

学生たちに気に入られたいとは全く思わないけど、受講してくれる学生たちが「これは面白い!」と思ってくれるような講義をしたいとは思う。でも、まだまだそれだけの力はない。。。

僕はまだまだだ。のぼせ上がらずに、しっかり目の前の事実に目を向けて、魅力のある講義をしていきたい。。。

コメント一覧

zern
 こんにちは、6月に入り、じめじめした日も増えてきましたね。

>どんなショックを受けたのでしょうか? 子どもたちとzernさんの間のズレみたいな感じですか??

…ということですが、子どもたちと私とのズレ、というよりも、他の先生方との価値観の違い、もしくは私の意識が足りないことに、でしょうか。

例えば、戸外で遊ぶことひとつでも。少し小雨の降り始めたある日のこと…
その日はお昼前から雨が降るらしい、という日で、少し小雨は振り出していたけれど、すぐに部屋に戻るつもりで私は園庭に子どもたちと出ました。

その直後、『何で今、外に子どもたちを出しているの?風邪ひいたらどうするの?』と他の先生に言われ、部屋にすぐに入ることに…。


雨の中外にいたら風邪をひくかもしれないことは頭にありましたが、私には『今、ちょっとでも外で発散させてあげたかったのに…』という思いがあり、『この小雨でも、ちょっと外に出る』のはNGなんだ…と学んだ?日でした。(状況にもよるでしょうが…

上で書いたことは、ほんの一部分ですが、人それぞれ『こうした方がいい』と思うことが違うことに良くも悪くもショックを受けたり、迷うことが多いですね。それだけ保育観も保育以外の価値観も多様なのでしょう。 


確かに多くの葛藤がありますよね。どこまで子どもたちの気持ちを受け入れるか(受け止めはするけれど、それを許すかどうか)、どこまでの状況を求めるか(この子達がどういう姿になるのを望むか)その判断を毎日 一瞬一瞬求められている気がするので…葛藤だらけですね。

人相手の難しさ、のひとつなのだと思います。(だからこそ面白い、という考え方もありますが)
kei
zernさん

>必要な時に必要なだけ、叱ることができる、指導のできる先生

そうですね。まさに!って感じです。必要以上に怒ってもダメだし、必要以下で怒っても効果がない。。けれど、大事なのは愛情をもって怒るってことかな、って最近は思うようになりました。これまでの僕はかなり愛情のない怒り方をしていたと思います。突き放すっていうか。それじゃダメだなって最近思うようになりました。

>自分の価値観が合っているのか? 正しいのか? どうして自分の価値観はこの状況では違う、と判断されるのだろう?といろいろとショックを受けたりもしました

どんなショックを受けたのでしょうか? 子どもたちとzernさんの間のズレみたいな感じですか??


ぶれないでいながらも、柔軟に対応していくってことですかね。。。

自分の判断を固定させないで、たえず揺らいでおく。そして、揺らぎながらも、揺るぎない部分もしっかり見えるようにしておく、、ってことですかね。。。

それが「教育観」だったりするんですかね。

難しいところです。

子どもに服従を求めてもダメだし、かといって、好き勝手やらせるのもダメ。

いつもその間で葛藤し続けることが大切なのかもしれませんね。。。

ああ、葛藤です・・・(苦笑)

zern
お返事ありがとうございます
 こんにちは。5月も半分を過ぎようとしていますね…。(早いです…毎日が怒涛のようです)


>叱ることをやめないで、しっかりとやっていこうと思います。

 叱ることってやっぱりエネルギーいりますし、好き好んで叱りたいものでもないですし…大変ですよね。私も子どもたちがして欲しくないことをした時は「あぁ~;;」と内心思う時もあります…。

 それでも叱ることも教師として大事な経験でもありますし…必要な時に必要なだけ、叱ることができる、指導のできる先生を目指して私も頑張りたいと思います。(その程度がとても難しいのでしょうが…)


>スタンスをしっかりもっておかないと~

 本当にそうだなぁと思います。教師側が「こうして欲しい」「こういう姿になって欲しい」というはっきりとした願いや、価値観をもっておかないと『この状況はOKなのか?そうではないのか?』という迷いが生じてしまうのだと思います。
 私は教師、という職について初めて自分の価値観が合っているのか? 正しいのか? どうして自分の価値観はこの状況では違う、と判断されるのだろう?といろいろとショックを受けたりもしました。

 今までの価値観では、この仕事は間に合わないんだ、もっといろいろなことに気づけないといけないんだ…と日々反省です。
 
 私もぶれない価値観をもって保育・教育にあたれるように、毎日が勉強勉強、です!


>激励のお言葉ありがとうございました。勇気を頂いた気がします!!!

 こちらこそいつもいろいろな文章読ませていただいて「あぁ、そうだなぁ」と発見・勉強になることばかりです! ありがとうございます~
kei
Chikaさん

コメント、ありがとう~

恋しいならたまには来れば?? いつでも聴けるよ~~

第三日曜日の会もあるし。。。

僕はいつでも待ってるぜ~(って、カッコイイなぁ~、僕・・・汗)
Chika
先生の授業が恋しい!
kei
こちらへのコメントもありがとうございます。

zernさんのお言葉を「激励の言葉」としてしっかり受け止めようとおもいました。

叱ることをやめないで、しっかりとやっていこうと思います。

やっぱり「私語」はダメ。絶対に認めない、そういうスタンスをしっかりもっておかないと、ぶれてしまい、学生たちにも悪い影響を与えるかもしれません。

見て見ぬふりだけはしないようにしたいです!!!

*でも、日本の今後の教育が少し心配です。真面目な学生もたくさんいますが、かつてより「デモシカ先生」になりそうな学生も確実に増えた気がします(僕の時代は就職超氷河期で、本当に採用枠がありませんでしたから・・・)

大学側が甘いと、どんどん質の低い教師を作り出してしまいかねません。今後もしっかり身を引き締めてがんばりたいと思います。

激励のお言葉ありがとうございました。勇気を頂いた気がします!!!
zern
またまたお返事ありがとうございます
 そうですね…。確かに教師や保育士の卵の学生を怒るという事は、その先にはいずれそういう職業に就くであろうことが予想される人を怒るということで…。 先生から見たら「こんなことで怒られるこの子達は大丈夫なんだろうか…そしてこの子達に育てられる子ども達は?…」と思われるのかもしれません。

 私もきっと人のことは言えないでしょうが、この前の学生さんは、「公私の分別をつけて過ごす」「どのような態度で過ごしたら良いかを考える」ということが頭になかったか、本当はわかっていても「まぁいいか」と、つい私語が止まらなくなってしまったのかもしれません。(でも限度はあるのは事実ですし、務めたら怒られる、で済むものだけではなくなってしまうのもまた事実ですが……)


 「講義中に私語をする」のに「カチンとくる」のは、それだけ「私語をしない」のが当たり前で普通という認識があるからですよね?(私も「カチンときてしまう」方なので…)
 もちろん一般的に「講義中に私語をしない」のは当たり前なことだとは思いますが、「私語をしていても平気」なのはそれだけ「講義中に私語をしない」ことに対する意識が低い…のかもしれません。その学生さんだけではなくて…現代の子ども達が。
 (…などと、私が偉そうに言えることではないのですが;;)

 話がいろいろなところにとびましたが、個人的に思うこととしては、悲しくなってしまうかもしれませんが「叱ること」を諦めないで欲しいと…思います。
 
 これもまた、先輩の先生に言われたことですが、「子どもがよくない事をしていた時に、教師が気付かないことはあるよ。全部は見きれないかもしれないけれど、自分で見たのなら見ない振りだけはしてはいけないんだよ。子どもは先生が何も言わないことは、やってもいいと思ってしまうから。」ということです。
 私は日々を進めていくことに必死で、ちょっとよくない事をしていても「声かけなきゃ、でも、もういいや」と次にやることに追われ、指導をしなかった瞬間がありましたが、その時にすっと、先輩の先生がその幼児に声をかけ、その後私に上のようなご指導がありました。

 先生が1回叱ることでその学生さんががらっと変わるかといったら、そういう訳ではないとは思います。けれど、そうして誰かが言わなかったら気付かない、直せない部分もあると思うので…「叱る」「叱られる」ことは難しいですが、大事なことなんだと思います。


 そして、先生が怒って教室から出て行ったら?ですが、「先生いなくなった~帰ろう~」ということにはならないと思いますよ。そうなってまで「平気」な学生さんは、そうそういないと思います(し、そう思いたいです)。


 最後に…学生時代、講義中に私語をしていた人を先生が叱ると、少しほっとしていた私がいます。「何でずっとしゃべっているんだろう」と思いながらも自分では、その相手を注意することはできずに、ただただ「先生は何も言わないのかな…」と思っていました。学生同士で注意できるのが、本当は理想の形でしょう…。けれど学生同士の関係が希薄な中で、友達ならいざ知らず、顔見知り程度の相手を注意する、ということは余程勇気?がいることでした。

 

 …とまた、長々と書いてしまい、何が言いたいのかわからなくなってきましたが…。でも先生っ、「叱る」学生さんがいるということは、それだけ「聴いている」学生さんもいるということですし、明日からも講義、頑張ってくださいね!(…偉そうにすみません;;)
kei
招き猫さん

こんにちわ。やっぱりどこでも同じような状況なんですね。真面目に聴こうとしている学生もいるんですけどね。。。

僕はまだ授業や講義をやめたことはないです。けれど、きっといつか「もうしらんわ」と言って出て行ってしまうことでしょう。

まだ「怒る元気」があるからいいけれど、もう少ししたら「怒る元気」もなくなることでしょう。ただ僕の場合、学生たちは「あ、先生いなくなった。帰ろうぜ~」ってことになっちゃいそうです。。。(涙) 

zernさん

コメントありがとうございます!!しかもすごく内容のあるコメントで嬉しい限りです。

しかも、また僕の本質をつくコメントでした。僕は「怒る」ばかりで、「叱る」ことができないんです。すぐに怒っちゃうんです。最初に注意をして、叱って、怒る、という手続きをふまないとダメなんでしょうね。。。

正直なところ、「叱る」にも抵抗があるんです。18歳を過ぎた相手(しかも教員や保育士の卵たち)に、講義を聴かないことで「叱る」ということ自体がとても悲しくなるんです。他のことなら冷静に対応できるんですけど、「講義中に私語をする」というのは無条件にカチンとくるんです。。。「映画館で隣りの席の人間が私語をする」というシチュエーションの怒りに近いです。僕もまだまだってことですよね。。

怒るではなく、叱る、これからしっかりやれるようにしたいです。ありがとうございます。

hanazonored2007さん

こんにちわ!

やっぱり「出て行け」ってやるんですね。そこまでやったほうがいいんですよね、、きっと。hanazonored2007さんは学生時代、そういううるさい学生がいたらいらっとしたりしませんでしたか??

大教室の講義って本当に難しいです。小中高と少人数でわきあいあいと学ぶことしか知らない学生に、90分黙れというのもやはり無理があるのかもしれません。お互いに知らない者同士で講義を行うというシチュエーションが理解できていないのかも・・・

たしかに怒りは忘れて、デランジェに酔いたいと思います。もうすぐ武道館です!!とりあえずprice...を聴きこんで、体に入れないと!!


コメントありがとうございました!
hanazonored2007
私が通っていた大学では、私語がウルサイ学生がいたら、教授が「出て行きなさい」と言って、強制的に教室から出してましたねー。
特に、大教室で授業をすると特にやかましくなりますから・・・
怒りのコメントをした学生も、きっといつかは
わかってくれると思います。 ^^;)
そんな時は、D'ERLANGERで気分転換ですよ。


zern
 人を怒ることはあまりしたくなくても、つい日々の中で怒ってしまいがちになりますよね。 今回は講義が始まってからずっと私語をしていた学生さんがいたのですね。仮にその学生さん(ここではAさんとしておきますね)が必修科目で受けなくてはいけないから受けていたとしても始めからずっと私語では講義するほうは怒りを覚えるのも無理はないですよね。
 Aさんがどんな話をしていたか、講義での雰囲気や「今 私語をしていて良いか」ということに目が向かないほど気持ちが話に向かっていってしまっていたのか…はわかりませんが、状況を考えればAさんは少なくても(最低限)「講義を受けている」姿勢を見せなければいけなかったのだとは思います。
 そこで先生が怒ったということは、「怒らざるを得なかった」のでは、とは思います。(もちろんAさんの気持ちも言い分もあると思いますが、学生として講義に出ている以上は、ずっと私語では受けている意味が……)
 Aさんがどのような「怒りのコメント」を返したのかわかりませんが、その内容が私語をした理由として納得のいくものではなかったり、ただ怒りが綴られていただけなのでしょうか。
 私も子ども達に話をしている時に聞いてもらえない瞬間があります。そういう時、つい怒りたくなってしまいます。でも、上の先生に言われたのですが、「どんなことでも感情で怒るのと叱る、ということは違うよ」ということです。 その先生に言わせると教育でいう指導は「怒る」ではなく、「叱る」なのだそうです。「叱る」ということは、感情をぐっと抑えて、今 何故それがいけないのか、何故それをしなければいけないのか、を伝えることだそうです。(厳密な意味の、日本語としての「怒る」「叱る」の違いを調べたわけではないので、多少異なる部分もあるかもしれませんが。)
 感情を抑えて伝える…難しいものですが…。
 また話を聞いて欲しい時には「聞かない子を叱る」以外に「きちんと聞いている子を褒める」という手もありますよね。(学生相手と幼児では、果たして使えるのかという疑問はありますが…。)
 その他には「ぱっと弾きつける何かをする」「(教師側の)話自体をわかりやすくする」という手もあるのではないでしょうか。(あくまで幼児相手の視点で、ですが年齢の差こそあれ、人を相手にしているという意味では多少共通の部分もあるかもしれないのです。)
 ……偉そうに書いていますが、私も人のことなんて言えないです。ですが、こうして悩んで初めて人は 悩んでいるもの自体と向き合えるものだと思うので…。  長々と失礼しました。
招き猫
ご苦労されてますね
私も教員時代はこんなことが日常茶飯事でした。
看護師を目指して勉強してるわけですが、相手は多感な年頃の高校生です。
あるとき、病院実習についての授業をしていたら
本当に私語が止まらないんですよ、40人近くの生徒のほぼ全員が。


私、そういうパターンで2回ほど授業放棄したことがあります(笑)
もちろん学年は違いましたけど、

やる気のないあんた達に割いてる時間がもったいない!
教えてもらわなくても実習が出来るならあとはあんた達で勝手にやりなさい。
私はもう知らん!

といって教室を後にして職員室に戻りました。

生徒達はその後話し合って代表者が泣きながら職員室に私を呼びに来たわけですが
「自分達に今必要なことはなにか」
が判らないと授業が楽しいと思えないですよね。
私も授業の50分間は毎回苦労してました。
自分の経験や現役の看護師時代に患者様から教わったことなんかを織り交ぜてましたね。


教師はとかく叩かれがちな世の中ですから
ムリしないで頑張ってくださいね。
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