今日、keiはとてもブルー。
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僕も教師業を始めて5年目(ドイツ語学校時代を含めると6年目)。慣れてきたのか、全然慣れていないのか分からないが、今なお色んな試行錯誤が続く。年を重ねる毎にどんどんダメなところが見えてくるし、力のなさも痛感する。
僕は立場上、担任やクラスをもっていない。主にやっているのは講義。演習やゼミみたいなものもやっているが、一番多いのはやっぱり講義。クラスや演習やゼミだと、少人数なので気を楽にしてやることができるし、個々の学生たちと色んな話ができるので、素直にとても楽しい。
けれど、講義は全然質が異なる。40人~100人くらいの学生を相手に、一方的に語り続けるのが講義だ。ドイツではベテランの教授が主にやるものなんだけど、日本では若手が講義を担当させられやすい。。。
この講義ってやつがとても厄介で、5年目を迎えてなお苦労している。
僕の場合、教師の免許や保育士の資格にかかわる科目が多く、主に「必修科目」を担当している。もちろん選択科目もあるが、主は必修科目になっている。だから、実際のところ、受けたくないけど資格や免許のために仕方なく受講している学生がとても多い(いい面もあればわるい面もある!)。
最近の学生は(全部じゃないけど)、90分間の講義を黙って聴くことはとてもたいへん。僕の時代だって同じようなものだったけど・・・ 選択科目だったら、「つまらないなら来るな!」、「おうよ、望むところよ」、で、終わる話だが、必修科目だと、こっちも辛いが、学生たちも辛い。受けたくなくても、聴きたくなくても、履修しなければならないからだ。
その辺は僕もわきまえているから、とりあえずみんなに楽しんでもらえるように工夫はしている。が、どうやっても「気に入らない」と思う学生は出てくるもの。実際、どんな手を使っても、それに不満をもつ学生はいるものだ。
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今日、とある講義で僕はキレた。講義が始まってから、ず~~~~っと私語しっぱなしの学生がいたから、(しばらくは我慢していたが)「うるせー」、と半ばキレ気味に怒った。基本的に僕は私語をされると、それが気になって話ができなくなる。だから、私語に関してはすごくうるさい教師だと思う。けれど、その怒り方がかなり唐突なので(突然怒り出すように見えるので)、教室の空気は一気に凍りつく場合が多い。
その後、毎回講義の後に書いてもらうコメントカードの中で、その怒った学生から「怒りのコメント」をもらった。私語を注意されておいて、逆ギレしているんだから、もうどうしようもないが、僕自身の怒り方にも問題はある。
けれど、イマドキの学生は、怒らなければ私語が止まらないし、怒れば逆ギレするか、ふてくされるか、一気に憎悪に変わったりする。こっちだってあんまり怒りたくはない。っていうか、怒る先生にはあんまりなりたくないし、僕らしくもない。けれど、放置しておけば、とたんに私語があふれだし、収拾がつかなくなってしまう。
きっと「怒り方」の問題なんだろうけど、まだまだ僕は人間ができていない。達観もしていない。感情的に怒ってしまう。いけないところだ。
だが、かといって、やさしく怒ることなんてできない。怒っているのだから、キツイ言い方になってしまう。
優しくて、面白くて、楽しくて、深みのある先生にはなりたいんだけど、なかなか楽しいだけの講義を作ることができずにいる。90分間、話術と語りで学生たちの気持ちを捉えられるだけの教師になれる日は来るのだろうか。
学生たちに気に入られたいとは全く思わないけど、受講してくれる学生たちが「これは面白い!」と思ってくれるような講義をしたいとは思う。でも、まだまだそれだけの力はない。。。
僕はまだまだだ。のぼせ上がらずに、しっかり目の前の事実に目を向けて、魅力のある講義をしていきたい。。。