憂鬱と官能を教えた学校菊地 成孔,大谷 能生河出書房新社このアイテムの詳細を見る |
ついついJリーグナビスコカップの試合を観たいと思って契約したフジテレビCSですが、評論家・音楽家の菊地成孔氏&大谷能生氏のコンビによる『憂鬱と官能を教えた学校』のテレビ版が再放送されていたので、ついつい最初の小一時間ばかり観てしまいましたー。初回は西洋音楽史をざっくりと高速インストールということで、グレゴリオ聖歌から1722年のジャン=フィリップ・ラモーの『和声論』、そしてピアノの旧約聖書といわれるJ・Sバッハの『平均律クラヴィーア曲集』を経て、いきなり現代作曲家であるピエール・ブーレーズの傑作と言われる『ル・マルトー・サン・メートル(主なき槌)』などを紹介するなど、なかなかジェットコースター的振幅を持った内容でついつい最初の一時間弱は引き込まれてしまいました。「校長」菊地成孔&「教頭」大谷能生のビミョーかつゼツミョーな掛け合いが見ものでもありますね。
大谷氏は以前ご紹介したNHK教育テレビで放送中の『スコラ 坂本龍一 音楽の学校』にも登場していたのですが、とても同い年とは思えぬ博学ぶりとサックスの引きっぷりを見せておりました。21世紀もまだ初頭ではありますが、音楽の成り立ちを振り返る時期に差し掛かっているのでしょうか。我々の音楽はドコから来て、どこに行くのか?それは、神のみぞ知るのかもしれません。