まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

素敵にドキュメント「出ます、出します!秋のパチンコ最新情報」(1991年)

2014-02-06 15:27:09 | 懐かしのパチンコ・パチスロTV番組

~90年代パチンコ番組レビュー~


「素敵にドキュメント」(ANB)パチンコ特集

「出ます、出します!秋のパチンコ最新情報」(1991年10月放映)

 

 

 

★冒頭、新装開店の入店風景。一気に店内へなだれ込む客。三洋「サーカス3」、平和「ブラボーセンチュリー」京楽「ダービー」の大当り映像が流れる。

 

★当時のパチンコアイドルユニットHI-ME(ヒメ)の「わたしの777」(間寛平「ひらけ!チューリップのリメイク曲」)をバックに、新しいタイプのパチンコ店を紹介。千葉・南行徳「ピーアーク、愛知「Aパン777」。また、店内に茶室がある店として、長野「よろこびの街・百万ドル上田店」。

 

★福岡県宗像市「日本ピンボールレジャー」紹介。日本最大級のパチンコ店をオープン。建物の2~6Fまでが駐車場で、総敷地面積は2000坪。広々としたドリンクコーナー。コンビニエンスショップは、玉と現金の両方が使える。DJが店内ブースで音楽を流す。客の反応…「最初はパチンコ屋と思えなかった」「明るい。気軽に入りやすい。」

 

★ナレーション(槇大輔)「パチンコ店は、現在16000店にまで拡大。売上げは、中国の国家予算の倍、15兆円」(いずれも当時の数値)

 

★「10月1日」のテロップが出る。東京・文京区のパチンコ店「ニューときわ」(既に閉店)の入口前。MCの逸見政孝さんが現場リポート。「この番組でパチンコ情報をお伝えしてから3年になります。」現在は、秋の新機種(新基準機)がどんどん入っている状況。

 

★「ニューときわ」店内。三洋「ハロウィン」のシマが映る。続いて、三共「フィーバースパークED」が映される。逸見さん「これが、フィーバーという新しい機種です」(機種名をちゃんと紹介しなさい)。スパークEDの特徴について、「ドラムが大きくなって見やすい。ゲーム性が高められた」(微妙な説明…)。続けて逸見さん、「今、3500万人のパチンコファンが固唾をのんで見守る、『一大事件』が起きています」と、気になるコメント。

 

★番組のタイトルコール(「出ます、出します!’91秋のパチンコ最新情報」)。前年度のパチンコ年間生産台数は「400機種280万台」。いわゆる「新基準機」は、今年までに既に250機種以上が発表され、生産台数は200万台以上にのぼる。

 

★最新機種紹介…火の玉BOY(西陣、ハネモノ)、麻雀物語(平和、デジパチ)、ニューピンボールP6(西陣、ハネモノ)、ニューヨーカー(平和、ハネモノ)、名人会GPA(三共、ハネモノ)。名人会のメーカーキャッチフレーズは、「魅せます、飛びます、入ります」。

 

★逸見政孝のパチンコ基礎講座…初心者向けに、ハネモノの打ち方を解説(平和「ぽんぽこ林」)、続いて、デジパチの遊び方を紹介(三共「フィーバースパークED」)

 

★パチンコ情報誌紹介(「必勝ガイド」、「攻略マガジン」、「ファン」など全11種類が販売)。竹書房の編集室に、黒縁メガネの中年男性がいる。ご存じ、銀玉親方こと山崎一夫氏。パチンコ雑誌等で、全国のパチンカーに向けてパチンコの勝ち方を伝授する、ファンの強い味方。

 

★「銀玉親方の必勝講座」(1)
・新要件機攻略法・ハネモノ編⇒高田馬場「ダイナム」(閉店)でのロケ。ハネモノ新機種「ボイジャー1号」(平和)のシマ。親方、「その台を知る為には、まず人の打っている台を見ること。」台選択の目安は、「新基準機は、出玉が多いが当りにくい。1000円で15回ハネが開く台を選びましょう」とレクチャー。

・新要件機攻略法・デジタル編⇒新要件デジパチは、旧要件機と比べると「当り易い、釘が簡単、寄り釘が一本増えてヘソに流れやすい。」と紹介。京楽の新機種「ウルトラ麻雀」のシマ。良い台の目安は「1000円で40回程度」(ウルトラ麻雀は大当り確率1/225。6&13で出玉2000発と少な目の為、ボーダーは2.5円一回交換で45回、無制限で37回)。

 

★埼玉・上尾市「りっちらんど上尾」のリポート。リポーターはタレントの渡辺めぐみ。会員証があると特典アリ(新台入替の情報、優先入場、開放台サービス)との事で、早速入会する渡辺。甘釘のハネモノ「ボイジャー1号」で大当りさせて、打止めまで持って行く。満タンのドル箱を持ち「重たいよ~」。店の景品は2000種類。景品コーナーは、さながらスーパーマーケットの雰囲気が漂う。レトルト食品を温める電子レンジまで置いてある。渡辺、カレーの食材やトイレットペーパーと交換するが、まだ残り1000発以上もあり「まだ、こんなに残ってる」と嬉しい悲鳴。

 

★相模原市「ジャパンニューアルファ・相模原店」。話題の若手女性店長・中山さん(「20代」と紹介)。景品コーナーをパチンコ店と切り離した「ファッションプラザ」(景品専用館)を創設。2000種類のアイテム(ブランド品、化粧品なども)がズラリと揃う。主婦には冷凍食品も人気。

 

★溝の口「ピーアーク溝の口」。店員のマナーが良く、フットワークも軽い為、女性に人気のホール。ホールコンピューターのモニター映像では、この日の出玉率(割数)163%(16.3割)。この店は、出玉率140%前後が基本ライン。「スーパーダイヤ」(マルホン、デジパチ)と「魔界組」(西陣、旧要件ハネモノ)のシマ映像。客付きは非常に良い。

 

★街頭インタビュー。街の若者にパチンコの「収支」を尋ねると、「負け」や「トントン」という意見が多い。あまり勝っている人はいないようだ。この結果について、ホール側コメント。「特定の客が200、300%と出すと、逆に100%以下の客もいて出玉の格差がある」(言い訳)。こうした格差を是正する改革として、コンピューターのデータを利用して平均的に玉を出すように調整する。ダイコク電機の最新データ機器「データステーション」を紹介。

 

★「銀玉親方の必勝講座」(2)
・時間別攻略法…再び、高田馬場「ダイナム」からロケ。親方、「時間がある人は無制限ルールの店で打つのが重要」。新要件機は釘が渋めだが、それでも千円35回を目安に。続いて「忙しい人の為の30分攻略法」。ダイナムからほど近い「東陽会館」が映る。時間のない人は、一回交換やLNルールの店に行き、大当り出玉の多い台を選ぶのがコツ。ハネモノのストロークなども解説。

 

★逸見さん、パチンコファンに街頭インタビュー。「勝った玉は、どうしますか?」の問いに、大半のファンが「換金」と答える。玉を換金するまでの、一連の手順を紹介。換金所の小窓の映像、特殊景品の「ボールペン」や「天然ルビー」の映像など。

 

★換金システムを巡る、危険な戦い「下北沢・街宣車騒動」。逸見さん、東京・世田谷区、下北沢駅の南口商店街からレポート。冒頭の「一大事件」はこの事だった。最近、換金方法を変更したことで、暴力団や右翼の攻撃が始まったと紹介。下北沢駅前を通る街宣車が、大音量のマイクで妨害活動する様子が映る。ナレーション「パチンコ業界の一大事」。91年7月に、発砲事件や街宣車による攻撃が起こり、業界と暴力団の対立が激化。業界側が、経理の透明化・暴力団排除を目的に、「金地金の景品システム」を導入した事が発端。

 

★逸見さん、東京・市ヶ谷の「都遊協」を訪問、理事長の原田氏にインタビュー。特殊景品を買い取る「三店方式」に暴力団が介在して、600億円が資金として流れているという。これに改革を加える為に、換金システムを変更したと説明。新システムでは、どのショップ(替場)でも交換可能になった(ガラス張りの綺麗な換金ブースが映り、TUC「東京ユニオンサーキュレーション」のテロップ)。集荷所に移動した金地金は、再加工されて再び景品として使われる。

 

★一方、北沢地区(下北沢エリア)の暴力団幹部(義友会・川井氏)にも取材を敢行。川井氏いわく「業界は、暴力団排除の為の金地金システムというが、我々にとっては、換金絡みで得る金額は小さいもので、関係ないに等しい。一方、金地金に変えても、換金の違法性は変わらない。違法を残しての暴力団排除は、筋が通らない。」(かなり紳士的な受け答えで、話も筋が通っている)

 

★逸見さん、下北沢のパチンコ店「ミナミ」前からレポート(当時、激しく妨害を受けた老舗ホール)。「暴力団とパチンコ店の間の、長年の持ちつ持たれつの関係が崩れ始めた。コンピューターの導入や防犯システムなど、近年の技術革新が背景にあるようだ。暴力団排除の流れは、今後も全国的に進むのではないか。」

 

★大分・別府「ラッキーパチンコ」。J-NETカードによる「貯玉」システムの紹介。全国の名産品などをカタログで販売。貯玉の「再プレイ」も、今夏から試験的に開始。客の反応は上々「いいんじゃないですか」「好きな時に玉が引き出せて便利」など。パチンコも「キャッシュレス」時代に突入か。

 

 

★「銀玉親方の必勝講座」(3)
・スーパーテクニック編…馬場「ダイナム」にて。ハネモノの連チャン打法(ダブル)紹介。ニューギンの新機種「大和撫子」の連チャン打法を実演。最終ラウンド、18回目のハネ開放後に始動チャッカーに入賞すると、一瞬だけVゾーンが奥から手前に移動する(大和撫子やVツインは、Vゾーンが前後に2つあって、通常は手前、大当り中は奥がVゾーン)。この時、うまく手前のV穴に入賞すれば、ダブルが発生する。

 

 

★東京・下北沢に住む「女性パチンカー」を紹介。金子さん(26歳)は、最近OLを辞めてパチンコ一本で稼いでいるという。但し、一回の平均勝ち額は7000~8000円程度。週3回ほどの実戦で月10万の収支の為、現在は就活中とのこと。パチンコ歴は一年だが、部屋には勝ち金で買ったブランド服などが並ぶ。キャリア一年でも稼げる理由を探るということで、彼女の「必勝法」を紹介。

☆金子さん、新宿・歌舞伎町コマ劇前の大型ホール「オデヲン」(閉店)に出向く(字幕では、店名が「PARLOR」になっているが、これは「オデヲン」正面看板にデカデカと書かれていた文字で、店名と勘違いしている。無理もないが)。三共「フィーバーチャレンジII」のシマが映るが、彼女は最新ドラム機「エキサイトカムカムAW」(ニューギン)に着席。シマのルールは、「坊主」から「櫻」まで連続遊戯可能。

☆金子さんの親指の爪には、マジックで書いた12ミリ幅の目印が付いている。ガラス越しに親指をヘソ釘に当てて、命釘の幅をチェックするという(友人からは、「親指姫」と呼ばれている)。また、台を選ぶときには風車が内向きの台を探す。最初の300円で玉筋を見極めて、一台には1000円までの投資と、見切りも早い。後は「念力」を送るだけ(⇒オカルト)。

☆金子さん、着席してたったの5分で大当り(松揃い)「当っちゃった、アハ!」。交換図柄なので、大当り直後に遊技終了してジェットカウンターに直行(連続遊戯可なら、数珠連チャンもあったのにね。)。この日の儲けは6000円也。換金を終えて、早々に引き上げる金子さん「一番の秘訣は、なるべく早く切り上げること」。

 

 

★「銀玉親方の必勝講座」(4)
・権利物に挑戦…豊丸「アメリカンドリームP2」のゲーム性紹介(センター役物入賞時に流れる「チキチキバンバン」の音が懐かしい)。「権利モノは当てるのは難しいが、当ればたくさん玉が出る。権利発生後は右打ちが重要」。大当りを消化させる親方(BGMは、「天国と地獄」)、権利物について「ハネモノやデジタルと違った面白さがあるが、熱くならないように注意してください。」

 

 

★千葉・浦安市「Parlorサンスター」新装の模様。この店は、季節の変わり目に年4回新台入替を行う。今回は200台中100台が入替ということで、大規模な新装。店員一同、徹夜で台の取付けに励む。翌日は釘調整。サービスデーなので、通常より甘めに調整する。「先生」とよばれるベテラン釘師が最終調整を行う。

☆開店当日、多くの客が早朝から入口前に並ぶ。店内では、依然として開店準備が続く。店長、新台の特徴を店員にレクチャー。エラー解除の方法などを実演(西陣の2回権利物「ニュークーデター」が映る)。開店一時間前、すでに長蛇の列が出来ている。通常でも100人は並ぶ店だが、今日は特別多い。入店時の混乱を避ける為に台の電源は落としてあり、開店直前に入れるという。

☆開店合図の軍艦マーチが流れると、すぐに店内は大当りの嵐。西陣ハネモノ「びんびんパラエティ」や、マルホンのデジパチ「ウィンク」などが映る。大当りを終えた客は、次々とジェットカウンターにドル箱を運び玉を流す。ナレーション「これが、新装開店のエクスタシー」。

 

 

★東京・渋谷区の広尾から逸見さん現場レポート。大使館員などが住む「東京・山の手」の象徴だったこの町に、パチンコ店が去年オープンした。地元の商店街にとっては、今まで考えられなかった出来事。「日の丸パチンコ広尾店」(パッキーカードを初期に導入した店)。オープン前は反対の嵐だったが、今ではすっかり地元に定着した。

☆「日の丸」店内の遊技客にインタビュー。「静かな町に店ができた時は、ビックリした。」「(パチンコの魅力は?と聞かれて)この音が楽しい、玉を転がすのも楽しい」。近所に住む主婦は「家族に内緒で来て、夕飯を準備する時間まで打っているの。ストレスが解消すれば、それでいいわ。逸見さんも、少しはパチンコやりなさいよ。お堅すぎて困るんじゃない?」(素人に突っ込まれて、苦笑いで恐縮する逸見さん)

☆逸見さん、デジタル一発台「タイムトラベルI」(ニューギン)に挑戦。前回の特集では、デジパチ「ダービー」(京楽)を上野「東京会館」で運良く大当りさせたが、今回は苦戦。結局、大当りせず(タイムトラベルIは、デジタル確率1/500と辛い。ストップボタンを使ってガンガン回さないとキツイ。どう考えても、機種選択を間違えている。)

☆最後に、番組定番である逸見さんの「締め」コメント…「パチンコは、これからますます親しめる、ますます透明なレジャーに変わっていくと思います。ポケットの小銭で遊べる庶民感覚、そして、玉が出る時のときめき、これがあればパチンコは、これからも娯楽の王様であり続けるのではないでしょうか。」

 

エンディングテーマ…高橋真梨子「遠いprophecy」が流れて、スタッフロール。







★追記★(2014.5.31)

元店員さん、コメントありがとうございます。貴重な情報提供に、感謝いたします。

ただ、番組映像のテロップでは、確かに「福岡県・宗像市」と出ていた筈なんですが…。それに、ナレーションの槇大輔さんも、ハッキリ「宗像」と言っていた記憶があります。

因みに、DJのくだりでは、ナレーターのコメントに合わせて店内に音楽が流れ、音のミキシングを行う手元などは映っていましたが、DJブースのようなものは映らなかったと思います。

それにしても、当時の映像を確認する術が、全くないのが残念です(番組映像は、以前YOUTUBEにアップされていましたが、既に削除済み)。

「店内DJ」で知られたのは、確かに福岡市のJPL(清川店)でしたね。「西日本ディズニー」や「トリプルE」という店名でも、メディアでたびたび紹介されました(ディズニーの店名は、裁判沙汰になったような…)。専属の女性DJや、店内をローラースケートで走り回る赤ジャケットの若い女性などを取り上げた、当時の取材記事が手元にあります。店外に飾られた、ロンドン直輸入の赤い「2階建てバス」も名物でしたね。

ただ、番組で映った店の外観が、清川店と少々異なる印象だったのも事実です。清川店に行ったことはないですが(汗)、手元にある清川店(当時)の画像を観察すると、交差点の角地にピッタリと沿った形で店が建っています。一方、番組で紹介された店は、もっと「庭」が広いというか、通りから玄関までの距離が長く感じられました(地元の方を前にして恐縮ですが…)。

また、清川店は、すでに前年(1990年)夏の段階で、各メディアがこぞって「話題の店舗」として取り上げています(清川店の新規オープンは’89年末との事)。それを、’91年の秋に、あらためて取材のネタにするというのは、情報番組としては少々遅い気もします。一方、宗像店の開業時期は知りませんが、もし1991年開業ならば、時期的にピッタリ符合しますね(何か情報をお持ちであれば、ご教示下さい)。

以上の事から、番組で紹介された店舗は、本文の通り(「(JPL)宗像店」で良いと考えます。

しかし、「宗像店にDJはいなかった」ということですので、元店員さんが仰るように「臨時でDJを用意した」という説が、かなり有力だと思います。取材内容が全国に広まる為、店側が気合を入れて「演出」を施した可能性は、大いにありますね。

(追記、ここまで)