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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

舞羅望極II(ブラボー極II)(平和、デジパチ)

2014-03-25 05:12:36 | 現金機デジパチ

1990年(平成2年)に平和から登場した旧要件デジパチ「舞羅望極II」(ブラボーキワメツーと読む)

 

「舞羅望」と書いて「ブラボー」…決して田舎の暴走族のチーム名ではない。そこんとこ、夜露死苦。 


 

★賞球…7&13
★大当り確率…1/242.5
★各デジタル…タテ10×ヨコ10のドットマトリクス
★デジタル停止順…左⇒中⇒右
★図柄…3、7、松、ハート、傘など各デジタルに9図柄(左・中・右で絵柄デザインが微妙に違う)
★大当りパターン…「333」「777」「松竹梅」の3種類のみ
★最高継続ラウンド数…10ラウンド
★アタッカー開放時間…約29.5秒
★出玉…2000発以下~3000発オーバー(オマケチャッカーの調整次第)
★連チャン性…アリ⇒大当り後、保留玉1個目での連チャン(連チャン率=20%)

※デジタル配列


 左     中     右


平成2~3年当時、小田急線・百合ヶ丘駅北口にあった「パーラー百合ヶ丘」(閉店)という地元密着型の店でよく追いかけた一台だ。当時、一番の活動範囲だった「新宿」界隈にも、本機を置くホールは幾つもあったが(ジャンボ、アラジン、メトロ、日拓本店etc)、「特に打ち込んだ店」というと、真っ先に百合ヶ丘の店が思い当たる。

同店には、この時期ハネモノの「ビッグシューター」(平和)や「うちのポチI」(三共)、デジパチ「ブラボーエクシード」(平和)、一発台「サーカス」(平和)、アレパチ「メカコング3」(太陽電子)、スロット「センチュリー21」(瑞穂)などが設置されていた事を覚えている。店裏口近くに、掘立小屋のような小さな換金所があったのも印象深い。夜になって、換金所の裸電球がボンヤリ光っていると、いかにも昭和チックな香ばしい雰囲気が漂った。

小田急沿線で馴染みだった他のエリアでは、向ヶ丘遊園駅南口の中和ビル2F「ぱちんこ遊園」(閉店)にも、本機が置いてあったと記憶する。ただ、コチラは台数がたった2台しかなく、釘も2.2円交換のLN制にしてはキツメだった為、百合ヶ丘に比べると打つ機会は少なかった(ただ、スロは「ニューキャスター」(1.5号機)をはじめ「ガリバー2」「ガリバースペシャル」「スーパーコップ」「アポロン(ノーマル)」など、北電子のラインナップが素晴らしかった)。

 

「パーラー百合ヶ丘」のドル箱は、2500個用のポピュラーな「中箱」を使っていたが、本機で大当りすると出玉がいつも3000個近くあった(それ以上の時もアリ)。当然、ドル箱1つでは収まりきらず、1箱目が満タンになると、ラウンド間のインターバルを見計らってハンドルから手を放し(この店は、銀紙での「固定ハンドル」も認められていたが、当時はキッチリとハンドルを握っていた)、手元の箱を「ヨッ」と自分で床に降ろす。すかさず、隣のドル箱に手を伸ばすと、下皿から溢れそうな玉を2箱目に流すのだ(無論、隣が空台の時に限る)。空箱に玉を落とす際は、最初は左手で下皿の玉を掴んで静かにドル箱に移す感じで、なるべく大きな音を出さないようにするのが、個人的な「流儀」でもあった(ある程度箱にたまったら、下皿レバーを引く)。

なるべく店員に頼らずに、自分で出玉の「ボリューム感」を感じるのが面白くて、何度も本機のシマに足を運んだ事を思い出す。舞羅望極IIの大当り後は、いつも最低2箱持ってジェットカウンターへと向かった。

 

ご存じのように、本機は大当り後の保留玉1個目に連チャンする事でも有名だった。連チャン率は20%と高めで、大当り5回に1度の割合で、ダブル以上が期待できたのだ。

本機の場合、リーチ確率が1/27と低い為、通常時はハズレ目の羅列ばかり続き、肝心のリーチがなかなか掛からなかった。そんな出現率の低いリーチが、大当り後の保留1個目で掛かれば、いやがうえにも期待は膨らむ。「よし、連チャン確定で2個目のドル箱も満タンだな。3箱目も確保しなきゃ…」などと皮算用していると、まさかの「ハズレリーチ」でガックリ…こんな肩すかしも結構食らった。「ジリジリジリ…」というリーチの効果音も、地味ではあったが味のあるサウンドだった。

 

本機の大当り中、特に目を引いたのが、アタッカー周りの「玉の挙動」であった。通常時、少し豪華な感じのメインアタッカー上部には、プラスチックのシャッター(ストッパー)が下りていて、アタッカーへの入賞を塞いでいる。だが、大当りすると、このシャッターがサッと奥に引っ込んで、アタッカーに玉が流れ込む仕様になっていた。

この時、開放中のアタッカーの両サイドに玉が当ると、「ポン」と小気味よくバウンドして、左右のおまけチャッカーへ向かう。本機のオマケチャッカーはチューリップで、アタッカー両端に当った玉がポンポン跳ねる様や、左右チューリップがパカパカ開閉する様子は、何とも小気味が良かった。

なお、玉がジャンプする仕組みについては、プラスチックに銀メッキを施した小さな板に「仕掛け」があった。この板の一部には切り込みが入っていて、上部が固定されず浮いた状態だったので、上から来た玉をバネの要領で反発させて、外側に跳ね易くしていた。

ちなみに、同時期には、同社のデジパチ「ブラボーセンチュリー」(本機の後続機種)も人気があって、コチラも同タイプのアタッカーとチューリップのオマケチャッカーを採用していたが、極IIとは違い「2回開きチューリップ」になっていて、オマケの釘がまともならば、一発台並みの大量出玉が期待できた(4000発も可)。

 

本機のデジタルは、タテ10×ヨコ10の赤色ドットマトリクスだが、モデルとなった先行機は、同社から1988年に登場したデジパチ「ビューティー10」である。デジタルの図柄も先行機譲りのモノが多く、「7、ハート、スペード、クローバー、ベル、?、$」などの絵柄が、本機で「再利用」された。各デジタルが分離していて、デジタル同士の間隔が広く、ドットのキメも他機種に比べて細かいなどの特徴があった。


(平和「ビューティー10」…1988年登場。賞球オール10。)


 

★「舞羅望極II」の内部判定方式について

・大当り・ハズレの判定タイミング…デジタル回転開始後、一定時間経過時(始動チャッカー入賞時ではない)

・大当り出目の決定タイミング…二次抽選用の乱数が「大当り出目」も決めるので(⇒後述)、当否の判定タイミングと同じ

・ハズレ出目の決定タイミング…左デジタルがスロー回転に切り替わる直前

・いわゆる「保留格納エリア」はない。連続回し、単発回しを問わず、デジタル回転後に「大当り判定」と「大当り出目の決定」を行い、左デジタルがスローに切り替わる直前に「ハズレ出目の決定」を行う。

・大当り判定方式…一次抽選と二次抽選による「2段階判定システム」を採用

一次抽選…「0~193」の乱数カウンター(194コマ)のうち、「7、65、123、181」の何れかを取ると一次当選となり、二次抽選に進む。一次当選率は、4/194=1/48.5。一次抽選に当たると、「大当りフラグを立てよ」と命令が出る(外れると「新規に大当りフラグを立てるな」(≒何もするな)と命令)。

二次抽選…「0~29」の乱数カウンター(30コマ)が、「2、7、10、15、18、23」の何れかの値を取ると二次当選となり、大当りが発生する。この時、拾った乱数が「2、15」なら「松・竹・梅」が「7、18」なら「333」が、「10、23」なら「777」が必ず揃う。すなわち、二次当選乱数が「大当り出目」も決定する。二次当選率は、6/30=1/5。二次抽選に当たると、「一次抽選で立てられた大当りフラグを、そのまま残せ(≒何もするな)」と命令が出る(外れると「立てられた大当りフラグを下ろせ」と命令)。

一次・二次をトータルした大当り確率は、1/48.5×1/5=1/242.5となる。ちなみに、表面上の確率は、各デジタルの図柄が9つづつで、大当りの組み合わせは3種類なので、「3/(9×9×9)」=1/243である。つまり、内部確率は、表面上の確率よりも、ほんの少しだけ良くなっている。

・保留玉連チャン…大当り後(初当り時、連チャン時問わず)の保留玉1個目に限り、一次抽選を無条件で通過。よって、二次抽選で1/5に当選すれば、保1連チャンが発生する。すなわち、保1連チャン率は常に20%となる。

本機の保1連チャンは、大当り時の保留ランプの点灯状況に関係なく起こる。大当り中の「チャンスタイム」(連チャンし易い保留点灯のタイミング)は存在しない。さらに、単発打ちや保留全消化などの「連チャン促進打法」もない。誰でも平等に連チャン機会が訪れる、「たそがれ連チャン機」(無差別連チャン機)として知られた。

 

★攻略誌間による、本機の連チャンシステムを巡っての「論争」

※※以下は長文になるので、はじめに舞羅望極IIの保1連システムをまとめておくと、以下のようになる。
(1)2段階抽選により、大当り判定を行う
(2)通常は、一次抽選に当選すると「大当りフラグを立てる」
(3)二次抽選に当選すると、「一次当選で立った大当りフラグはそのまま」⇒大当り発生
(4)例外的に、大当り後の1回転目のみ、一次抽選前に「大当りフラグが立った状態」のままとなる。
(5)一次抽選に当ろうがハズレようが、既にフラグは立っているので、一次抽選は通過(フリーパス)
(6)二次抽選に当たると、保1連チャン発生
(7)但し、二次抽選に外れた段階で、大当りフラグは降ろされてしまう(消滅)。
(8)保2以降は、大当りフラグが立っていない状態なので、一次抽選に当らないとフラグは立たない。
(9)つまり、「初当りの瞬間」~「初当り後の保1消化」まで大当りフラグが生きている事が、保1連チャンを誘発した。
(10)但し、台によっては「リセット信号」の入るタイミングが通常より遅く、フリーパスの条件を満たさない台もある(非連チャン機)

↑この説明で物足りない方は、以下を読み進めて頂きたい。

 

上記のように、本機の連チャンは、大当り後の保留玉1個目のみ、一次抽選を事実上「フリーパス」する事で起こる。

ただ、「フリーパス」の概念を巡って、当時の攻略誌間で、喧々諤々の「論争」が起こった事もある。

当時、本機のようなフリーパス方式の連チャン機は、まだ前例がなかった。ドンスペに代表されるような、いわゆる「チャンスタイム」による、保留上書き回避型の連チャンに慣れ切った解析担当者達が、極IIの「怪しくも斬新な」連チャン方式の全容を掴むには、割と時間を要したようだ。

一次抽選をフリーパスさせる保1連チャンのシステムは、新要件初期に三共連チャン機(フラッシュSP、スパークGP・ED・CX、レジェンドI・II・IIIetc)で多く採用されたが、その先駆者的な存在が、平和の旧要件機「極II」であった。

本機を解析した各攻略誌は、極IIが「2段階抽選方式」であること、二次当選率が「1/5」であること、及び実戦上の保1連チャン率も概ね「1/5」に落ち着いたことから、保1連が「一次抽選のフリーパス」によるものと、概ね「予測」はしていた。

ただ、ROM解析でプログラムを見ても、「大当り後の保1は、一次抽選をすっ飛ばす」と明確に書かれた箇所が、全く見つからなかった(ハッキリそんな事が書かれていたら、保通協の審査を通過するハズもない)。その為、本機の保1連のカラクリについては、「謎」な部分も多いとされた。

 

そんな中、最有力誌の1つ「攻略M」誌が、本機の連チャンシステムに言及(1990年11月号)。ここでは、プログラムの解析結果やプログラム改造(⇒二次当選率を100%に書き換えた結果、永久連チャンが起こった)に基き、大当り後の保1判定時は一次抽選カウンターが「特定の1つの数値」を必ず取るので、常に一次抽選を自動通過する、との見解を出した。

同時に、M誌は連チャンの仕組みを示す「フローチャート」的な図を添付して、大当り後の保1判定時にあっては、常に「一次抽選処理」と「二次抽選処理」の中間地点にプログラムが戻る為、二次抽選のみが行われるかのような説明も加えた。

 

このM誌の見解に真っ向から異を唱えたのが、対抗するライバル誌「必勝G」であった。同誌は、既に1990年7月号で「舞羅望極II」の解析結果を公表しており、実戦データとの絡みで、「大当り後の保1は、一次判定をフリーパスするのではないか」という仮説を立てていた。ただ、この段階ではプログラム上の裏付けが取れなかった為、あくまでも「仮説」止まりであった。その矢先、ライバル「M」誌が本機の連チャンシステムを先んじて公表した事で、対抗するG誌が激しく反応した格好だ。

G誌の90年12月号においては、M誌を「ゴリラのドンちゃん親子」と痛烈に揶揄(やゆ)した上で、メモリを初期化する為の「リセット信号」(約0.004秒間隔)の割り込みが入った時、内部プログラムは常に「スタート地点」に戻されるのであって、一次抽選と二次抽選の間に戻されることなど有り得ないとして、M誌の見解を真っ向から否定した。

さらに、内部状態を可視化する「エミュレーター」を用いて、大当り後の保1判定時に、内部でどういった作業が行われているかの解明も試みた。すると、保1判定時には一次抽選カウンターが「ハズレ乱数」を拾っているにも拘らず、「大当りフラグが立てられた状態」という、非常に不可解な現象が起きていることを確認した。

なぜ、一次抽選カウンターが「ハズレ」乱数を拾ったのに、大当りフラグの立った状態となり、一次判定を通過するのか?この疑問に関するG誌の説明はここではなかったが(同誌92年2月号の三共保1連チャン機に関する考察の中に説明がある)、少なくとも「大当り後の保1判定時に、一次抽選カウンターが『特定の1個』の数値を必ず拾うから、一次抽選をフリーパスする」というM誌の説明は、事実と異なっていた。

実際、M誌は91年2月号において、90年11月号で掲載した連チャンの図式は、プログラム進行を正確に示した「フローチャート」ではなく、読者が判り易いように描いた「概念の図」に過ぎないと弁解しつつも、「解析結果に非があったことは拒めない」「本誌のミスはごめんなさい」と、率直に反省の弁を述べている。「特定の数値~」に関しても、これはデータ改造と実験で得られた結果を基にした「推測」に過ぎないと非を認めた。ただ、G誌の批判記事については、単なる概念図を「解析ミス」と決めつけた事などに、「ちょっとやり過ぎではないか」と反論している。

 

他方、G誌とM誌の激しい論争とは別に、解析に定評のあった「F」誌でも、本機の連チャンに関する考察が行われた(1991年1月号)。ここでは、「解析マニア」と称する読者による電話情報をベースに、いわゆる「リセット信号」が入るタイミングと、連チャン発生との関係について言及した。

F誌の見解によれば、本機のプログラム処理においては、「0.004092秒」間隔で定期的にリセット信号が割り込む仕様で、通常はメモリの内容が絶えず初期化される為、いわゆる「無限ループ」となる仕組みだが、リセットの入るタイミング次第では、初当り時に立てられた「大当りフラグ」をクリアする(立ったフラグを回収してOFFにする)作業が行われないケースもありうる、とした。

大当り判定の一次抽選が行われる直前、内部では大当りフラグの「状態チェック」が行われる。具体的には、フラグの「最上位ビット」(上位1ケタ)と「最下位ビット」(下位1ケタ)のチェックが行われ、この2か所がリセットの入る前にRAMクリアされていれば、前回の大当りで立った大当りフラグは消滅し、フラグ「OFF」の状態で通常の一次抽選へと進む。ここで一次当選値である6つの数値を引けば、再び大当りフラグが立ち、二次抽選に進む。このプロセスにおいては、一次抽選がフリーパスになる余地など、どこにもない。

しかし、大当りフラグのあるプログラム上の「番地」が後方(7Bh)にある為、フラグのRAMクリアが完了する前にリセットが入ってしまう事がある。こうなると、前回大当りによって立った大当りフラグは、そのまま「ON」の状態でキズとして生き残ってしまう。つまり、一次抽選の始まる前段階で、既に大当りフラグが立った状態になっているのだ。

これこそ、G誌のエミュレーター実験時に見られた、「一次抽選カウンターがハズレでも、大当りフラグが立った状態」の発生原因と思われる。既に述べたように、一次判定に外れた時は、「立てられた大当りフラグを下ろせ」という積極命令ではなく、「新たに大当りフラグを立てるな」(≒何もするな)という消極的な命令のみが出される。つまり、RAMクリア前にリセット信号が割り込んで大当りフラグが残った場合は、フラグをOFFに切り替える積極的な作業は行われない事になり、キズとして残った大当りフラグもそのまま残る。

よって、大当りフラグのRAMクリア前にリセット信号が割り込む台は、大当り後の保1消化時に、一次抽選でたとえハズレ乱数を引いても、抽選を通過して二次抽選に進む「連チャン台」となる。

「連チャン台」の場合、大当り後の保1は一次抽選がフリーパスとなるが、二次抽選で「1/5」の判定を通過しない限り、連チャンは起こらない。この二次抽選で外れた場合は、一次抽選とは異なり、「立っている大当りフラグを下ろせ」との積極的な命令が出るので、保2以降は大当りフラグが「OFF」の状態に戻る。大当り後の保1以外は、必ず通常の「二段階判定」が行われる訳だ。

端的に言えば、初当り時に立てられた「大当りフラグ」が、その大当り終了後の保1二次抽選が終わるまで、そのまま生き残るよう設計されていた為に、一次抽選が「フリーパス」となっていたのだ。

一方、フラグのRAMクリア処理の後にリセット信号が割り込む台は、大当り後の保1であろうと、他の通常時であろうと、常に一次抽選(1/46.5)と二次抽選(1/5)の二段階をきっちりクリアする必要がある。これが「非連チャン台」となる訳だ。初当り確率が1/242.5で連チャンしない台…ボーダーラインで考えても相当キツイ事が判るだろう。

F誌によれば、極IIにはこのように「連チャン台」と「非連チャン台」が混在しており、電源を入れた瞬間の「最初にリセット信号が入るタイミング」で、台の性質そのものが決まってしまうとした。すなわち、電源投入時に、「連チャン台」か「非連チャン台」に明確に分かれる、という訳だ。リセット間隔は「0.004092秒」と絶対的ではあるが、電源投入の瞬間、最初のリセットが入るタイミングが不安定になり易い、ともしている。

それにしても、こういったリセット信号のタイミングと連チャンの有無について、当時のF誌に情報提供したのが一般の読者(まぁ、かなりの専門性を持った方だろうが…)であったというから、文系人間の私としては非常に驚きである。

 

ちなみに、連チャンに関してF誌とほぼ同様の見解を載せたのが、古参誌の「M秘情報」である(91年2月号)。

 

また、当時ややマイナーだった「H勝本」誌は、やはり91年2月号において本機を取り上げたが、釘の研究や実戦データ紹介など、プログラム解析とはやや離れたネタに終始している。

 

それと、コチラも一応の有名誌だった「H密のP術」は、このテの連チャンシステムの論争よりも、むしろ「リーチ目」「連チャン打法」といったオカルト系(解析上の根拠なし)のネタに力を入れていた。「3個回しで連チャンがかかる?」(90年8月号)、「舞羅望極IIの流れが読めた、この目が出たらリーチ2回以内に大当り」(90年9月号)などの見出しを見ると、何やら滑稽な感じもするが、デジタルの出目とひたすら向き合っていた打ち手としては、このテの怪しい情報でも、ついつい信用してしまう事があったのではないか。繰り返すが、本機はリーチ目や連チャン打法に関し、解析上の根拠は全くない。

ただ、リーチ目については、主力のG誌も「未確認攻略法」(読者投稿欄)のコーナーなどで頻繁に取り上げており、特に、「松カサ3」の並びはリーチ目として有名だった(この目が出てから、約15回転目に7のリーチが掛かると大当りのチャンス、などとする投稿もあった)。しかし、上述したように、「大当り判定」と「ハズレ出目の決定」は、乱数の取得タイミングが全く異なっており、「特定のハズレ出目やハズレリーチが出たから、その後大当りし易くなる」といった仕組みは採っていない。

なお、連続回転中においては、左・中出目をワンセットとする「出目移行法則」が存在した。この法則によれば、たとえば3回転後に左・中出目が同一出目で戻ってきたり、数回転おきにハズレリーチが断続的に掛かったりと、出目上の際立った特徴が幾つもみられた。但し、これらはあくまでも「ハズレ出目」の移行性の一例に過ぎず、大当りそのものや大当たり出目とは全く関係がない。どの目が出ても、次の回転で大当りする確率は常に「1/242.5」である。

ただ、連続回転中に「移行法則に矛盾する出目」でリーチが掛かった時は、その段階で大当りだと先読みする事ができた。但し、本機のハズレ目移行法則は、右デジタルの停止出目によって常に変化するうえ、途中で幾つもの「分岐」もあった為、ブラボーエクシードのような「一本道」の出目移行法則とは、趣が少々異なった。

 

※追記(2014.3.26)
えむさん…「梅、5、8」の出現頻度が高い台だと「ブラボー七福神」ですね。過去記事リンクしました。
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/3a382385ddda96095a511c38174b446d