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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

キングキャッスル-30(パイオニア、4号機)

2014-06-02 01:27:41 | パチスロ4号機

2000年(平成12年)にパイオニアから登場したAタイプ4号機「キングキャッスル30」

:沖スロ仕様(30Φコイン用) 



「シオサイ30」(1997年)で好評を得た「ハイビスカスランプによる、レバーオン時の完全告知」を踏襲。ただ、筐体カラーやハイビスカスの形状は元祖シオサイと異なり、赤を基調にした外観は、「琉球の赤い夕陽」を彷彿とさせた。下パネルの幻想的なデザインも秀逸。


シオサイ30よりも写実的で一回り大きく、ハイビスカスをより強調した告知ランプ。
ボーナス成立時、左右の花点滅とリール消灯でボーナス告知(太鼓や轟音もアリ⇒後述)。
ボーナス中、左右ランプがストロボ風にパッパッと交互点滅(⇔シオサイはビッグ中「点灯」)。



ビッグボーナス図柄は、「赤7揃い」、「白7揃い」、「黒・黒・白7」の3パターン。レギュラー図柄は「黒揃い」の1種。

どのビッグを揃えるかは好みによるが(ブラックライトに映える白7が好き…とか)、「白7」と「黒黒7」をダブルで揃えると、「7枚」(Wラインで15枚、単ラインだと8枚)のお得となった(後述)。

小役は、メインとなるパイン(8枚)、プラム(6枚)、そしてチェリー(2枚)。妙な形をしたチェリーに、顔のようなものが書いてあったのが、妙に印象深い。リプレイ図柄はカジノのコイン(チップ)を模している。ビッグ中に最も「活躍」するのがコイツだった。







当時、本機は「チェリー前兆」や「ダイナマイトVer」等、ミエミエの「裏物」も幅を利かせたが、私はノーマル(と思われる出方のもの)を好んで打った。

ただ、2001年に「名古屋」へ旅打ちに訪れた際、太閤口近くの「スロットピーチ」という地下ホールで、えらく爆裂しているキングキャッスルの姿を目撃した事がある。あのドル箱の積み具合だと、かるく万枚はオーバーしていた。で、当の私はというと、キングキャッスルではなく、ハナハナやハイシオを少々打った後、裏のシマの「ブルーラグーン」でボコボコにされた(笑)。ホール内が大変暗くて、光り物の沖スロを楽しむには最適だったが…。


それはさておき、本機の実戦で真っ先に思い出すのが、JR南武線・武蔵溝の口駅近くの「エスパス日拓(駅前店)」である。地下がスロットフロアで、階段を下りるとすぐ脇に本機があった。横には「シオサイ30」のシマもあって、沖スロ好きの私には有り難い環境だった。


(当時使っていた、エスパス溝の口駅前店の会員カード)


因みに、駅前店のすぐ近くには「エスパス本店」もあり、地下には「シオサイ30」、「ハイハイシオサイ30」「ハナハナ30」「シオラー30」といったパイオニアのビスカス系が、薄暗いシマにズラッと大量設置されていた(「ハイビ30」の新台初日に大勝ち⇒翌日同じ台で大敗…の経験もアリw)。お世辞にも「綺麗な」シマとはいえなかったが(失礼)、出玉のメリハリはついており、ツボにハマれば短時間で2箱、3箱と積むことも出来た。

当時の溝の口界隈では、他店でも沖スロ系の光り物が充実していた。「キング」のシオラー30とか、「ミラージュ」の2F沖スロコーナー(ハナハナ、花伝説、海人、島唄etc)とか、南武線改札近く「ライジングサン」のカブト(25パイ)とか、あちらこちらに香ばしい台が並んでいた。

そうそう、エスパスといえば、西武新宿駅近くのスロ専「スロットクラブ・エスパス3」にも、やはりキングキャッスルが入っていた。たまーに調子よく連チャンして勝たせて貰ったが、トータルではキッチリ負けていた。因みに、ここは私が初めて「シオサイ30」と遭遇した店で、沖スロとの「縁」を結んだ思い出のホールでもある。すぐ近くの「エスパス4号店」の地下フロアも沖スロがメインで、本機やシオサイ、ハイシオ、ハナハナ、それに島唄なんかを打った。

沖スロといえば、他にも登戸駅の「スロットハトヤ」(ハイシオ、ハナハナ)や「ニューハトヤ」(シオサイを打ちこんだ店)、向ヶ丘遊園の「バンバン」(シオサイ、ティーダ、ニューフェニックス、キンバリー、ステーションシティ)や「銀座チェーン」(銀座ホール2Fのハイビやビッグシオ、ニューギンザのキンバリーやスーパーリノ)などを打ちまわった。そして、町田「さくら屋」のシオラー30で約2年間お世話になった事は、過去記事で書いた通り。あとは、自由が丘「ニューミツボシ」のシオサイに海人、「ミツボシ本店」のレキオとカリユシなども挙げておこう。歌舞伎町の地下ホール「マリオン」(イベントでハイシオのランプの色を変えていた)も忘れてはならない。

町田「さくら屋」シオラーの思い出
http://blog.goo.ne.jp/selfconfide777mc/e/5f6894f6b33ea2d73683d5e875c3fb3c

また、2000年頃に名古屋へ数回旅打ちに行き、名駅周辺や今池などで沖スロ三昧だった事も、懐かしく思い出される(機会があれば、記事にしたいと思う)


おっと、2000年初頭の沖スロ全般に、話がそれてしまった…この辺で本筋に戻そう。






★ビッグ偏向のゲーム性、低い機械割

さて、キングキャッスルといえば、「極端にビッグボーナスに偏ったゲーム性」が大きな特徴だ。以下に示すボーナス確率表を見れば、納得するだろう。


(ボーナス確率表)

BIG BONUS
設定1 1/284
設定2 1/262
設定3 1/254
設定4 1/246
設定5 1/239
設定6 1/239

REG BONUS
設定1 1/1310
設定2 1/1260
設定3 1/1213
設定4 1/1170
設定5 1/1129
設定6 1/728


ご覧のように、ビッグは各設定ともまあまあの数値だが、レギュラーになると、最高設定の6でも1/700以下と低く、設定5以下にいたっては、全て「1/1000以下」である。ノーマルとはいえ、かなり波の荒いゲーム性になる事が判るはずだ。

実際、シマのデータランプも、ビッグ30回以上なのにレギュラー回数は1ケタ…なんて事が普通だった。

それだけに、ハイビスカスが「チカチカっ」と来た時は、「よし、ビッグだ」と信じてストップボタンを押すのだが、苦しい展開の時に限って「黒い方」のバケが揃って、ガックリさせられた。まぁ、これを逆手に取った「ダイナマイトVer」(バケから連チャンスタート)もあったが…。


機械割に関しても、設定1で「89.2%」、設定6でも「102.5%」と非常に低いのが特徴で、技術介入要素もほとんどなかったので、目押しが有利な若者には「とっつきにくい」機種ともいえた。

(設定1~6の機械割)…89.6% 93.9% 95.9% 97.9% 99.8% 102.5%






★香ばしいボーナス告知

そんな感じで決して甘くなかった本機だが、それでもシマに通ってしまったのは、やはり独特の「告知」があったからだろう。沖スロ好きの「ツボ」をついていた気がする。

ボーナスが成立すると、レバーオン直後に、リール窓の左右上部にあるハイビスカスが、左右交互に点滅する(完全先告知)。この告知には、「光」と「音」を組み合わせた複数のパターンがあった。シンプルな元祖「シオサイ」の告知とは、一味違ったインパクトがあった。


(キングキャッスルの告知パターン=6種類)

(1)ハイビスカス点滅+リール消灯(ブラックライト)  ※一番シンプルな告知パターン

(2)ハイビスカス点滅+リール消灯+轟音(ゴーッ)

(3)ハイビスカス点滅+リール消灯+太鼓1(ドン・ドン・ドン、ドドドン・ドン、ドン)

(4)ハイビスカス点滅+リール消灯+太鼓2(ドンドコドンドンドン×2、ドン)

(5)ハイビスカス点滅+リール消灯+太鼓2+最後に轟音

(6)ハイビスカス点滅+リール消灯+太鼓3(ドドドンドン×4、ドン)+最後に轟音

 


 


★技術介入性…ほぼゼロ

本機には目立った「技術介入要素」がなく、ひたすらにレバーを叩き、ランプを光らせて、ボーナスを淡々と消化する…という感じであった。シオサイのように、チェリー時にハサミ打ちで複チェリーを取る「技」もなかった(というか、複チェリーがない)。

わずかな技術介入性といえば、告知が入ったゲームですぐボーナスを揃えるとか、ビッグボーナスを「黒・黒・白7」と「白7揃い」のダブルラインで揃えて、8枚を15枚で取るくらいだった。あとは、純粋にボーナスの波(連チャン、ハマリ)を楽しんだ訳だ。

「ハマリを楽しむ」とは妙な表現かもしれないが、頭上のカウンターを見つつ、「さっき5連チャンしたから、このハマリはこの辺りまで行きそうだな」など、オカルトっぽく予測するのも、案外に楽しかったのだ。予想通りのゲーム数で光ったりすると、まさに「してやったり。人知れず、快感を覚える」(←田山プロ風)である。


次に、ビッグボーナス中の「リプレイ外し」はというと、これも、全くと言ってよいほど効果がなかった。いや、むしろハズシをすると、コインがガンガン減ってしまうのだ。

残念ながら、詳細な解析資料がないのだが、キングキャッスルでは、小役ゲーム中にほぼ毎プレイのように「JACイン」(コイン)が揃ってしまう。この台でシオサイのようにハズシをすると、大損するのは火を見るよりも明らかだった。

小役ゲーム⇒即ジャックインを繰り返して、かなり短時間でビッグが終了する感じだ。当然、獲得枚数は毎回340枚程度とショボい。まぁ、ビッグの消化時間が短い分、サクサクとプレイを消化して、回転数を稼げるという利点はあった。


そういえば、有名プロスロッターの射駒タケシ氏が沖縄に初遠征した模様を収めた、「旅打ちビデオ」が以前に出たことがあるが、その中で、射駒プロがキングキャッスルのハズシを試して、全く小役が落ちず、唖然とするシーンがあった。そう、まさに本機は「ハズシ厳禁」なのだ。

(C)JIC
(「射駒タケシのやんちゃに旅スロ・沖縄編」のビデオパッケージより。キングキャッスルでは得意の目押しが生かせなかった射駒氏だが、続いて座ったシオサイ30では「設定5判別」が成功し、小役狙いやハズシも駆使して快勝。因みに、別の店では「アステカ30」でリーチ目の入った台を拾う。また、トリクラ実戦では序盤で調子よく出すも、最後にやられてしまう(ノマレ直前でクリエイターに移動するもアウト…)。



そうそう、本機のリール上部には、パイオニア独特の「メッセージ」が書かれていた。本機の場合、「Gambling can't win only with the luck」(博打は運のみで勝てず)だったが、技術介入性もないのに、なぜこんな文言が書かれていたのかな。まぁ、己の運だけに頼らず、出る店・出る台・ヤメ時等を見極める、「読み」や「勘」を大事にせよ、という意味かも知れない。




★独特のボーナスサウンド

ビッグが揃うと、左右の告知ランプがストロボ風に交互点滅を開始。それと同時に、いかにも沖縄風な「南国サウンド」がゆったりと流れ始める。

ビッグ中の音楽は3段階に分かれており、「穏やかな序章」⇒「ビートの利いた本章」⇒「はかなげな終章」という具合に、だんだんと変化する(最後はボーナス終了音で締め)。

因みに、最初のBGMは「ビッグが揃ってから、1回目JAC終了まで」、次が「2回目の小役ゲームから、JAC終了まで」、最後が「3回目の小役ゲームから、JAC終了まで」となっていた。それぞれのサウンドに個性があった。

特に、2回目の小役ゲームに入り、「さあ、これからだ」的な雰囲気が漂う、軽快なドラムサウンドに切り替わる瞬間が格好良かった。ただ、残念なことに、あまり嬉しくないレギュラーのBGMも、2回目の小役ゲーム音だった…。

また、普通の機種と異なり、JACイン時にBGMが切り替わらなかった。さらに、ビッグ中はコイン図柄ばかり揃うので、ちょっと気を抜くと、どのタイミングでJACインしたか判らなくなったりした。まぁ、どうでもいい話だが(笑)。