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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

メカコング3(太陽電子、アレパチ(一発台))

2014-06-12 22:22:16 | アレパチ、電役、普通機

今回は、1990年(平成2年)秋に登場した、アレパチ「メカコング3」(太陽電子)を振り返る。


本機は、平成3年初頭、地元の隣駅にあったパチ屋「パーラーY」の新装(ワイワイワイ2との入替)で初打ちした事を覚えている。同じ時期、三つ穴クルーン一発台の「サーカス」(平和)も、Y店に新台で入った。

本機の導入開始は平成2年10月だが、当初は名古屋をはじめとする中部や、関西方面での導入が多かったという事である。おそらくは、それらの地域での評判を聞いた関東のホールが、追随する形で本機導入に至ったのだろう。当時の地元・神奈川でも、対応は同様だったハズだ。

「パーラーY」のアレパチコーナーは、大して広くないホールの右端に、ひっそりと一列だけあった。背中はすぐ壁になっていて、体をよじって歩かないと通れないほど、シマ通路は窮屈だった。その割には、いつも熱心なアレパチファンの固定客がいて、空き台は少なかった。


本機はデジタル付きのアレパチで、本来ならば、1ゲームにつき16発を打って、盤面下部の「ナンバーポケット」(1~16)に玉を入れ、幾ばくかの賞球を得るタイプである。また、盤面中央の3桁ドットデジタルが特定のゾロ目で揃うと、天下のチューリップが開放して、このチューリップに入賞する事で、特定のナンバーポケットランプが複数点灯して、賞球を得やすくなっていた。


一応、「表向き」はこのようにマッタリと楽しむタイプだったのだが、当時のアレパチタイプよろしく、一部の釘調整をチョイと弄るだけで、デジタルが揃って天下チューリップが開放すれば、打ち止めまで一直線となる「一発台」へと変貌した。

件の「パーラーY」でも、まさに本機は完全な「一発タイプ」として使われていたのだ。


それでは、肝心のゲーム性はどうなっていたか、振り返ってみよう。



機種名が示す通り、盤面中央ヤクモノには、銀色の「メカ怪獣」がデーンと構えていた。コイツが「メカコング」の正体である(画像が暗くて見づらいが…)。何やら、東宝系の「メカゴジラ」を意識したようなフォルムであった(「サンドラGP」初見の時、メカコングっぽいなと感じた)。

このヤクモノは両サイドに開閉する「ハネ」が付いており、パッと見では「ハネモノ」にも見えた。

ただ、本当のハネモノとは違い、ヤクモノに幾ら玉が入っても、賞球は出てこない。また、ヤクモノの上部には、デジパチ然とした赤い「ドットデジタル」が付いていた。

本機が「一発調整」されていた場合、このデジタルを揃えることが最大の目的だった。ヤクモノ内のメタリックなメカコングは、中央で威張っている割には、「飾り」に近かった訳だ。



(一発調整された本機のゲーム性)

(1)まず、盤面左下にある「GO」チャッカー(2か所のどちらでも可)に玉を入れる。
(一応、盤面右にも2か所のGOチャッカーがある。)

(2)GOチャッカー通過で、ヤクモノ上部の3ケタドットデジタルが始動する。

(3)デジタルに「111」「333」「555」「777」「999」(奇数)か、「¥¥¥」「$$$」「太太太」の3図柄が揃うと大当りとなり、天下のチューリップが開放する。大当り確率は1/512と低い。

(4)また、左・中デジタルに「77」「太太」のゾロ目が出て、右デジタルが外れだった場合は中当たりとなり、天下チューリップが短時間だけ開放する。中当り確率は1/38

⇒中当りは単に玉持ちを良くするだけで、打ち止めさせるには「大当り」しなければならない。しかし、その確率は1/512と低く、まさに「激辛」であった。その分、デジタルを回す「GO」チャッカーは甘めに調整された台が多かったが、やはり容易にデジタルは揃ってくれなかった。


(5)デジタルが大当りして、天下のチューリップが開放したら、「右打ち」に切り替える。

(6)右打ちすると、天下チューリップの右端に玉が当たり、右の「OPEN」と書かれた通過式チャッカーに玉が流れるようになる。

(7)OPENチャッカー通過で下段ナンバーランプ「10」が点灯し、同時にヤクモノのハネが一定時間開放する。右側ハネからヤクモノに入賞すると、下段ナンバーランプ「4、7、9、13」が一気に点灯する。

(8)一発調整の場合、右打ちすると「8、11、12、14」のナンバーランプは簡単に点くが、「9」「10」「13」は、ポケット上部の釘が締まっていて入賞しない。一方、デジタルが揃って天下チューリップが開放すれば、上記(7)の要領で「9」「10」「13」が容易に点灯する。

(9)ナンバーランプ「9、10、11、12」が全点灯すると、「ジャックポット」で3点が入る。同時に「13」も点灯すると1点加算され、さらに「8」や「14」が点灯すれば1点づつ加算される。また、天下の「2倍」ポケットに入賞すると、入った得点は2倍となる。

(10)アレパチの場合、ワンセットで最大16発を打ち出して、「得点」を獲得した場合のみ賞球がある。賞球は1点につき「16発」で、最大10点=「160発」となる。本機の大当り時は、右打ちすれば5~10点(80~160発)の賞球を、ほぼ毎セット獲得できる。

(11)この玉増え状態は、天下チューリップ入賞によりチューリップが閉じるまで、延々と続く。だが、一発調整の場合、チューリップに絶対に入らない調整が施されており、店が指定する打ち止め数まで、出玉はひたすら増える。


因みに、「パーラーY」の場合、一発台は全て「4000発終了」となっていた。大当りまでの道のりは流石に険しかったが、一発当てればデジパチやスロでの負け分を一気に取り戻せたので、「最後の砦」という感じで重宝した。

たとえ確率1/512でも、当る時はたったの100円でくる事もあったのだから…。