まにあっく懐パチ・懐スロ

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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ピースメーカー3(ニューギン、権利モノ)

2013-10-27 00:17:23 | 権利モノ

★文末に「追記」あり(ヨッピィさん)

1993年(平成5年)にニューギンから登場した連チャン権利物「ピースメーカー3」

 

★1回権利

★賞球…6&12

★大当り確率…モードにより異なる(1/128、1/8、1/2、1/1の4パターンあり)

★図柄…左右で異なる
・左デジタル=ピエロ、0、2、4、6、8
・右デジタル=1、3、5、7、9、×(ブランク)

★大当り図柄…左にピエロ停止でリーチ、右に奇数が停止で大当り。
⇒デジタル当選後、ヤクモノ回転体に貯留された玉はV穴に自動入賞、権利発生となる。

★16ラウンド機、出玉…約1800個(少なめ)

★モード移行方式による、強力な連チャン性あり(連チャン率…73.54%)⇒後述

★当時の実戦店…新宿・西口「アラジン」など


(1993年当時の新宿「アラジン」…ヨドバシカメラやカメラのドイといった家電量販店の狭間で、元気に営業していた。外観は変わったが、今も健在。この時期、アラジン近くのスロ専「マーブル」「NASA」にも良く足を延ばした。)


(ゲーム性)

(1)天横左の命釘を抜けた玉は、ヤクモノ上部のクルーンに入賞する。

(2)クルーン下の左右には回転体A、B(画像参照)があり、約4秒周期で回転。A(左)は反時計回り、B(右)は時計回り。

(3)クルーンから落下した玉が、回転体に付いたハネにタイミング良く乗ると、上に持ち上げられた玉は、回転体の間にある穴を通って、デジタル始動穴に入賞。ハネに乗らなかった玉は、下のアウト穴へ落下。

(3)始動口入賞で、メインデジタルが回転。また、始動口に入った玉は、その下のV振り分け回転体(ニコニコマークの部分)に、いったん貯留される。

(4)デジタルが揃うと、振り分け回転体が右に回り貯留玉がV入賞、権利発生となる。デジタルがハズれると回転体が左に回って、玉はハズレ穴に入る。

(5)権利発生後は右打ち。盤面右の回転体と、ヤクモノ下部のハネ型アタッカーの連動で、出玉を稼ぐ。


★ピースメーカー3の連チャンシステム

本機最大の特徴が、大当り後の「連チャン性」である。終了後の1回転で当る事もあれば、数回転後にくることもある。また、10回ほど外れて「終わったかな?」と思った直後に引き戻す事もあった。一方のハマリは200~300ゲーム程度の軽いハマリが多かったが、時折600回転を超える大ハマリにも捕まった。まあ、ハナから現金でそこまで深く追うのは稀で、連チャン後に持ち玉を全部飲まれ、追加投資でハマッってヤメ…というパターンが多かったが。

では、あの独特の荒いゲーム性は、いったいどうやって作られていたのか(おおかた予測はつくだろうが…)。

 

まず、大当り判定カウンターの範囲は、「0~179」の計180コマとなっている。

              

 (「1、8、128、129、130」の数値の意味は、後々わかると思う)

 

次に、大当り乱数だが、「5、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162」と、計18個もある。「5」のみ離れた位置にあるが、その他は「130」から2つおきに配置。

カウンター範囲が「180コマ」、大当り乱数が「18個」で、単純計算すれば大当り確率は破格の「1/10」となる。しかし、本機の初当り確率が、そんなに高いはずはない。

実は、本機は「モード移行方式」を採用、内部に5つの異なるモード(A~E)が存在した。

モードA…ハマリ
モードB…数珠連
モードC…即連1
モードD…即連2
モードE…100%当り  

さらに面白い事に、滞在するモードによって、乱数の移行範囲に極端な「偏り」がみられたのだ。これが、本機の連チャンとハマリの「カラクリ」であった。

(モード別、大当りカウンターの移行範囲)

モードA(ハマリ)…1~128(128コマ)
モードB(数珠連)…1~8(8コマ)
モードC(即連1)…129 or 130(2コマ)
モードD(即連2)…129 or 130(2コマ)
モードE(100%)…130のみ(1コマ)

このように、実際のカウンター範囲は、「0~179」(180コマ)のうち「1~130」の130コマに限定されている。「131~179」や「0」の乱数を拾うケースはない。

大当り乱数は全部で18個だが、「1~130」のゾーンに限っていえば、「5」と「130」の2個のみ。その他の大当り乱数を拾う機会はない。

よって、各モードの実質的な大当り確率は、次のようになる。

モードA=1/128(移行範囲「1~128」、「5」で大当り)
モードB=1/8(移行範囲「1~8」、「5」で大当り)
モードC=1/2(移行範囲「129~130」、「130」で大当り)
モードD=1/2(移行範囲「129~130」、「130」で大当り)
モードE=1/1(移行範囲「130」のみ、100%当る)

最も低確率であるモードA(ハマリ)だが、確率1/128とそれ程悪くはない。但し、デジタルが回転するまでには複数の関門があり、ヘソチャッカータイプの権利モノの如く、ガンガンデジタルを回せる訳ではない。当然、クルーン入賞口付近の釘チェックは、きわめて重要であった。

 

次に、肝心の「モード移行契機」について。

これには、(1)大当り終了時(2)特定の「ハズレリーチ」が掛かった時、の2つがあった。

 (1)大当り終了時

大当り終了後は、必ずモード移行が行われる。A~Eのモード振り分け率は、それぞれ均等に1/5(20%)づつ。モードB~Eを「連チャンモード」と考えると、大当り後は80%で連チャンモードに突入する。また、20%で前回のモードをそのまま維持する。

 

(2)特定のハズレリーチ発生(種ありリーチ)

大当り終了時以外にも、通常時に特定の「ハズレリーチ」が掛かると、モード移行が行われる。

「特定の」とあるが、実は本機のハズレリーチには、モード移行契機となるリーチ(種ありリーチ)と、モード移行しないリーチ(種なしリーチ)の2種類が存在した。

但し、リーチアクションや移行コマ数などの違いはなく、種あり・種なしを見分ける事は出来ない。

内部的にみると、「0~179」のカウンター範囲のうち、「3、164、166、168」の乱数(計4個)を拾うと、「種ありリーチ」が掛かる。

一方、「10、15、20、25、30、35、40、45、50、55」の乱数(計10個)を拾うと、「種なしリーチ」が掛かる。

なお、上記いずれの乱数も、大当り値「5」「130」とは異なる数値で、リーチは必ずハズれる。

 

それでは、滞在モードによって、リーチ出現率に違いがあるか見てみよう。

先述の通り、本機のカウンター移行範囲は、実質「1~130」の130コマに限られる。モードA(ハマリ)が「1~128」、モードB(数珠連)が「1~8」、モードC、D(即連1、2)が「129or130」、そしてモードE(100%)が「130」だ。その他の乱数を拾うケースはない。

ここで「種ありリーチ」の乱数を見ると、「3、164、166、168」の4つ。だが、「164、166、168」の3つは「1~130」に含まれない為、これら3つの乱数を拾うケースはない。

よって、種ありリーチが発生するのは、モードA(1~128)或いはモードB(1~8)滞在時に、「3」を拾った時のみとなる。即ち、種ありリーチ発生率は、モードA滞在時=1/128、モードB滞在時=1/8となる。

一方、モードC、D滞在時は「129or130」、モードE滞在時は「130」しか乱数を拾わないので、ハズレリーチは掛からない。これら3つのモードでは、リーチ発生=大当りを意味する。

 

次に、「種なしリーチ」だが、乱数10個の全てが「10~55」の範囲に集中している(5つおきに配置)。よって、モードA滞在時に限り、10個全ての数値を拾う可能性がある。すなわち、モードA滞在時の種なしリーチ発生率は10/128で、種ありリーチの10倍も高い。大抵のリーチは「種なし」という事だ。逆に言えば、モードA時はハズレリーチ11回に1回の割合で、モード移行のチャンスがある。

一方、モードB~E滞在時は、種なしリーチ乱数を拾うケースはない。B~Eいずれのモードにおいても、「10~55」の乱数を取る可能性はゼロだからだ。

 

ハズレリーチによるモード移行は、1/2でモードA(ハマリ)、1/2でモードB(数珠連)に移行。但し、モードC、D、Eにジャンプする事はない。種ありを引くチャンスは薄いが、いったんモード移行が行われれば、50%でモードBへモードアップする。再びモードAに転落する前に、1/8の当りを引きたいところだ。

 

(まとめ)

(1)モードA(ハマリ)滞在時の大当り確率は1/128。大当り終了時は必ずモード移行抽選があり、モードA~Eにそれぞれ20%で移行。また、通常時に「種あり」のハズレリーチが掛かった時もモード移行契機(発生率=1/128)。1/2でモードB(数珠連)に移行、1/2でモードAを維持。

(2)モードB(数珠連)滞在時の大当り確率は1/8。大当り後10回転以内の「引き戻し」モードともいえる。大当り終了時は、必ずモード移行抽選あり。また、通常時に「種あり」のハズレリーチが掛かった時もモード移行契機(発生率=1/8)。1/2で現状維持、1/2でモードA(ハマリ)に転落。

(3)モードC、D(即連1、2)滞在時の大当り確率は1/2と高い。一旦モードC、Dに上がった場合、大当り終了後の移行抽選以外に、他のモードへ移行する事はない。大連チャンのチャンス。但し、ハズレリーチが掛かった時点で、モードC、Dは否定される。

(4)モードE(100%)滞在時の大当り確率は100%。つまり、大当り後の1回転目で必ず当たる鉄板モードである。モード移行契機は、大当り終了後の抽選のみ。大当り後の1回転目が外れた時点で、モードEは否定される。

 

以上が、本機のモード移行システムである。 少々、踏み込み過ぎたか…(汗)

 

(現状モード推測による、立ち回りの一例)

ハズレリーチ発生後は20回転ほど回して、大当りもリーチも来なければ「モードA(ハマリ)」滞在と判断して、止めるのも良し。

大当り後にハズレリーチが掛かった時点で、モードC、D滞在は(もちろんEも)否定される。後はモードB(数珠連)滞在を期待するのみ。ハズレリーチ後は、やはり20回転ほど回してダメなら諦める。

ハズレリーチ直後に止めた台があれば、モードB移行の可能性があるので、20回転ほど打ってみる。




★追記(2015.7.22、ヨッピィさん)

コメント、有難うございます。銀座「ジョーカー」の機種情報を追記しました。ご参考まで。



銀座「ジョーカー」(1993年登場、新要件デジパチ、設置希少なマイナー機)

★3桁の赤色ドットデジタルを採用

★大当り確率…1/240(表面上は1/225)

★賞球…7&15

★大当り図柄…1~9の数字、A、J、O、K、E、Rの各3つ揃い(15通り)

★16ラウンド継続

★出玉…約2300個

★スーパーリーチ有り(デジタルが約2周すると突入。大当りor前後1コマで停止。1コマ手前で止まると2段階で当る事も)

★ノーマルの可能性大だが、「数珠連チャン機」説アリ。あからさまな保留連チャンは無し。

★ストップボタン搭載(回転時間短縮可。大当りや連チャンが狙えるともいわれたが、結論出ず)

・全デジタル回転中に限り、ストップボタンを使って、任意のタイミングでデジタルを停止可能。

・当時の銀座は、「タイミング」(1992年登場)、「ヘルプ」(1993年)、「キング」(1993年)、そして本機と、ストップボタン付きのドットデジパチを、立て続けに登場させた(かつてデジパチの特徴だったストップボタンを「復活」させた)。

・「タイミング」(2桁デジタル、大当り確率1/98、7R継続、出玉1000個)は、保留3個以上点灯を条件に、左右デジタル間のインジケーターランプが「全灯」するタイミングを狙って、ストップボタンで初当りを意図的に狙う事ができた。

・また、タイミングの後継機「ヘルプ」(3桁デジタル、大当り確率1/152、8R継続、出玉1200個)は、大当たり終了後の保留4個に限り、デジタル下で移動を繰り返す「デモ図柄」(ドット図柄)の動くタイミングを狙ってストップボタンを押すと、保留連チャン率がアップするとされた(この連チャン手順を書いた紙を、シマに貼るホールも存在)。

・こうした前例があった為、「ジョーカー」でも、ストップボタンを用いた「攻略ネタ」が期待された。特に、大当り確率が「1/240」とノーマルにしては低かった事が、ネタの存在をより匂わせた。

・具体的には、3桁ドットの下で移動を続けるキャラクター図柄(ドット)の移動タイミングを狙い、初当り又は保留連チャンを狙えるのではないか、と言う事だった。しかし、一部攻略誌が行った数少ない設置店での実験では、明確な効果の見込める手順は、遂に発見できなかった。

・同時期に出た「キング」でも、やはりハッキリした効果は上がらなかった。その為、本機とキングが完全な「ノーマル機」なのか、それとも先行機と同様に攻略の「スキ」があったかは、いまだに「謎」のままである(当方の知る限り)。



3 コメント

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Unknown (たまき)
2013-10-27 22:09:24
ピースメーカー、出玉が少ないのと役モノの個体差が大きいのか、結構甘い台が落ちてましたね。人気はマルホンのびっくりマンとニューギンのシークレットナンバーとの中間ぐらいでしたでしょうか。この手の1回権利モノの連チャン具合は体感上は、ダントツでスカイキッズ、でダイナマイト、シークレットナンバー、びっくりマン、クルクルセブンといったところです。
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Unknown (えむ)
2014-02-25 02:58:32
割と近所(自転車でもなんとかいける距離)にあったんで打ちました
新宿アラジンは専門学校に通ってたときの最寄パチ店でした・・・アラジンって一発台を当てた記憶がある
デジパチはニューパニックの時代でした
今度々パチンコ番組で出てきますね
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ありがとうございます (ヨッピィ)
2015-07-21 02:54:30
青春時代を思い返しました。四半世紀ほど、パチと戯れておりますが、この機種以上の出会いがありません。左デジタルに6が見えた瞬間が、たまらなく好きでした。引っ越し先のすぐ近所に、1000円で、15回前後(時には20回)の台がゴロゴロしている店があり、その時が人生の中で一番裕福でした。今のパチを否定するつもりはありませんが、中身が金太郎飴で、個性を感じられないのが残念です。管理人様は、銀座のジョーカーという、ストップボタン付きの(おそらく)ノーマルデジバチをご存知ですか?初めて投稿したもので、駄文ですみませんでした。
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