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数多くのミュージシャンがいて、その何倍もの数のアルバムがある。
私がいくら二十年からジャズを聴いていますといったところで、ジャズという世界の入り口をうろうろしているに過ぎないほど奥の深い世界だ。それだけに彷徨う楽しみも意義もある。
ジャズの歴史や発展に大きな功績のあるミュージシャンをジャズジャイアントと呼ぶ慣わしがあるが、ジョン・コルトレーンもジャイアントの一人だ。
今年はそのコルトレーンを集中して聴いてみようと計画し、実行している。
コルトレーンについては、「近づき難い」とか「難しい」とか「わからん」というイメージがあり、発言などからのある種の神秘性などもあり、入門盤くらいしか持っていなかった。
しかし、今回、ひととおり生涯のプレイを聞いてみて、誤解していたことに気づき、その音楽のはばの広さや豊かさ、常にチャレンジし続ける姿などのいろいろな発見があった。
若い頃から、晩年まで、だいたい時を追って聴いてみたが、晩年の作品である「至上の愛」を聴き終った時には、分厚い評伝を読み終えた時のような充実感を覚えた。
「至上の愛」は組曲になっているが、これはコルトレーンが自身の人生をさらりと語った物語ではないかと感じられてならない。
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