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のほほん書斎(日高茂和)

幕末維新と佐賀藩 (毛利敏彦著・中公新書)

読書感想の一言レビューです。

スリリングだった。
新しい歴史のたどり方にグイグイ引きこまれた。

佐賀戦争の真実。江藤新平処刑のウラにあるもの・・・

私は大久保利通の業績と人物には尊敬するところ大なるところがある。

本書や、その他文献からして、佐賀戦争後の「江藤抹殺」には大久保の非情を感じないでもない。

しかし、もし自分があの状況下の大久保の立場なら、同じ事をしたかもしれない。

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さて、本書は佐賀の話である。

江戸時代、そして幕末、維新期を通じての、佐賀藩のポジションがよくわかった。

異国船警備を背景とした、他藩にはない世界情勢の把握と文化や技術の吸収。

吸収した知力に裏打ちされた時代への的確な対応。

鍋島閑叟公の人柄の影響を受けた藩士たちの理性ある理知的な対応での時局での対応などが伝わってきた。

幕末期、世人は佐賀人の気風を評して「佐賀の議倒れ」と揶揄したとか。

議論ばかりしていて、行動の伴わない人たちという意味らしいが、根気よく議論を

交わしながら製造に成功したアームストロング砲が、欧米列強から日本を守り、維

新を成し遂げる幕末期での最強の兵器であった。

コメント一覧

のほほん
拝復
島の医者になって 様

旗本のご子孫でございましたか。
時代劇専門チャンネルで、毎日「翔ぶが如く」の再放送を楽しんでいます。
昨日の放送は大政奉還でした。

小生の四代前は五島家の禄に預かった最後の藩士でした。
維新、秩禄処分という、大リストラを経験した彼らのことに興味があり、幕末維新の時代に興味が尽きません。

この本で、西郷さんのいわゆる「征韓論」が世に伝わっている内容と異なることなどが解明されており、毛利先生のその他の著書も読んでみたくなりました。

それでは、出勤してきます。

コメントありがとうございました。


島の医者になって
 「幕末維新と佐賀藩」2週間前京都に帰った時に私も買っていました。まだ17ページしか読んでいませんが、嬉しくなりました。
 徳川家臣団の末裔なので、どうしても薩長土肥には敵対しますが、薩長に比べれば佐賀へのアレルギーは少ないので、買った本です。
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