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のほほん書斎(日高茂和)

役人が滅ぼす食文化。焚書ならぬ焚食である。(レバ刺し・漬物・・・)

食品衛生法の改正施行で先月6月から製造販売要件が強化され、個人や小規模製造者の、いわゆる「手作り」とか「おふくろの味」と言われるたぐいの手に入る人だけが楽しみにしている漬物に店頭から消えたものがあるという。
私も、知人を介してそうした「梅干し」を何度も買って、その質の良さの恩恵を受けた経験を持つ一人であるが、法改正による設備投資をしてまで家庭消費の副産物の販売はしないだろうから手持ちを食べてしまったらその梅干しは幻となる。
牛レバーの刺身が提供を禁じた法改正が施行されたのは2012年のことで、干支でひとまわりほど愛好者の怨嗟と渇仰の怨念が厚生労働省に向かって放たれ続けている。
現在高級な食べ物として楽しみを享受できるフグ食は、明治維新の後に伊藤博文がよき食文化として制度を定めて安心して食べることができ、世界も注目する和食の一隅を照らしている。
禁止してしまえば役人は対策をとった手柄になろうが失うものは大きい。
フグの例に学べなかったものかと歯がゆい限りだ。
権力側に不都合な文物を消し去る焚書にたとえれば、食文化を民から奪うのは焚食ではないか。それで点数稼ぎの帳尻合わせとなるのであれば焚食決算と嗤うしかない。
(画像は嬉野の廃業した店の看板です。)
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【ご参考】

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