のほほん書斎(日高茂和)

お好み焼きの立ち食い

ハード、ソフト両面のインターネットの普及が、情報の消費のスタイルを変え、人々の行動の選択肢に、急速な個別のオンデマンド化を進めている。
音楽や動画情報はもちろん、書籍や新聞などの文字情報もインターネットでオンデマンドで取得されるようになった。
近ごろ発売されたi padが普及することにより、この傾向が加速を続けることになるのは目に見えている。


人々が、情報と向き合う個別のオンデマンド化がもたらすものは、当然、行動の変化に現れるであろう。

オンデマンドで消費されるようになるのは情報ばかりではない。

昨今よく使われるようになり、名詞化した概念である「お取り寄せ」という言葉に象徴される各地産物、名店の食を含めた物品の通信販売。
ありとあらゆるものがオンデマンド化して普遍化しているのが、今日の私たちの暮らしである。

人々の行動の変化として予測されること・・・・・私のイメージでは、

「お好み焼きの立ち食い」である。


「お好み焼き」とは、好きなもの、興味のあることだけに特化限定しての行動をとるようになることのイメージ。
ありきたりのもの、できあいのものに価値を見出さず、自分流にアレンジすることを好むようになる。


「立ち食い」とは、寿司屋で好みのネタを指定して食べることができる店および、好みのネタを指定して食べることをさす業界用語だ。

ようするに、既製のものでは飽き足りない、何か自分らしい付加価値のあるものしか消費したくないという欲望と欲求と消費行動。

そしてまた、次から次と提供されるオンデマンドで容易に手に入れることができる情報は、
いもづる式に移り気に興味の対象を入れ替え、

「お好み焼きの立ち食いのツマミ食い」

といった行動を人々にとらせていくだろう。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「のほほん所感」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事