停泊地)青山BODY & SOUL(08.1/8)
メインアーティスト)守屋純子(p)
高瀬龍一(tp) 近藤和彦(as) 片岡雄三(tb) 納浩一(b) 安藤正則(ds)
昨年、漢字まで一緒の例の元事務次官夫婦の名前が、新聞やテレビで連呼された時期、守屋純子さんは、その複雑な心境をmixiで嘆いていましたが、本当にそうですよね。きっと“佐藤さん”や“鈴木さん”達は、免疫があって、あ、またか、という感じなんでしょうけど、そうでない人にとっては、この騒動早く去ってくれないかな、という感じでしょうか。
“連続銀行強盗容疑者Shibui Gordonは・・・”とか“この容疑者は、どうやら妄想癖があって、周りに船長と呼ばしてたようで・・・”なんて毎日、テレビや新聞で連呼されたら、そのうち、そうだ!ヤッタのはオレかも知れないぞ!なんて錯覚して自首してしまいそうです。(守屋さん、すいません!先に進めます。)
さて、ジャズ界の守屋さんは、凄いんです。この世界にいる人は全員知っていますが、
2005年に、世界でもっとも権威のある「セロニアス・モンク・コンペティッション」の作曲部門で優勝しました。アジア人で始めての快挙ですね!
過去、トランペットではライアン・カイザー、サックスではジョシュア・レッドマン等、現在では世界のジャズのトップランナーがそれぞれの部門で優勝しています。
ちょっと脱線:守屋さんのように、女性ピアニストで、作曲・編曲をこなし、自己のオーケストラを束ねるといえばなんと言っても、秋吉敏子さんですよね。ジャズの殿堂入りまで果たした偉大なパイオニアです。'80年代に,ニューヨークの「TOP OF THE GATE」というクラブに出演している時に、尋ねて行ったことがあります。というか、観にいった勢いで休憩中の秋吉さんと、ほんのちょっとお話しただけです。「四季」というピアノトリオのアルバムが発売されたばかりの頃で、「このアルバム大好きでスゲエ気に入ってま~す。」などと無礼なタメ口口調で話したような記憶があります。秋吉さん、恐れ知らずの若者で失礼しました!
そんな守屋さんの本日のセットは、豪華な3菅編成のセクステット(六重奏団)。しかもメンバー全員、日本のトッププレーヤー。トランペットの高瀬さんは、気が付けば当Blogでは、斉田佳子さん、平賀マリカさんに続く、3度目の登場です。
そんな猛者を引き連れて、スタンダードの「I'll never smile again」でスタート。
一部で印象的だったのは、片岡さんのトロンボーンをフューチャーした、守屋さんオリジナルの「Tear Drop」。“悲しい曲は、メジャーコードで創るのがポイントなの”とMCで強調されてたすごく美しいバラード。それからラストはこちらもオリジナルで「スカイスクレイパー」。近藤さんのソロが光ったアフロサウンドの軽快な曲で一部の締めくくり。
う~ん、全員凄いんだけど特に今回感心したのは納さんの素晴らしいベースプレイですね。納さんは人気グループ「EQ」のメンバーで、森山良子さんや今井美樹さん、モンドグロッソの大沢さんなどJ-POPでも引っ張りだこですね。勿論、守屋さんとはオーケストラを含め、欠かせないメンバーです。エレベの達人でもあるからなのか、ハイポジションのソロのときも軽々と超絶フレーズが出まくりです。(噂を聞きつけて観に来ていた、隣のクラシックのベース奏者は、とても同じ楽器とは思えない、と腰抜かしてました!)それとバッキングのラインがとにかく美しい。他の方のソロのときでも、いつの間にかベースラインにうっとり聞きほれてしまっていたことが、何度かありました!
そして、二部のハイライトは、モンクの「Hackensack/ハッケンサック」。きっとこういった
トリッキーな作品は、守屋さんのアレンジャー魂に火を点けるのでしょうね。三人のフロントマンが、それぞれの個性を主張し、時には微妙にアウトしながら、大きなグルーブとして結実していく。そして気が付くと、守屋さんに導かれて、会場全体がシュールでミステリアスなモンク・ワールドに包まれていった、という感じですね。これ、完全にくせになります。この守屋・モンクの世界知っちゃうとノーマルでは酔えないなんていう危険性もはらんでます。もっとこの世界に浸っていたいなと感じたのは、私だけではないと思います。
守屋さん、いっそオール・モンクなんて企画いかがですか?
そしてアンコールはエリントンの「Jubily」で締めくくり。いや~、歌伴は別として、久しぶりにフロント3本の贅沢な六重奏団のジャズの世界を堪能しました。
ピアノ一本で始まり、本日は六重奏団。さて次は何処に行くかな・・・
よーし、今度は別の国のシュールな世界に行こう!
さあ、守屋さん流に、格好良くさっと左手を上げて。それでは、出航!
メインアーティスト)守屋純子(p)
高瀬龍一(tp) 近藤和彦(as) 片岡雄三(tb) 納浩一(b) 安藤正則(ds)
昨年、漢字まで一緒の例の元事務次官夫婦の名前が、新聞やテレビで連呼された時期、守屋純子さんは、その複雑な心境をmixiで嘆いていましたが、本当にそうですよね。きっと“佐藤さん”や“鈴木さん”達は、免疫があって、あ、またか、という感じなんでしょうけど、そうでない人にとっては、この騒動早く去ってくれないかな、という感じでしょうか。
“連続銀行強盗容疑者Shibui Gordonは・・・”とか“この容疑者は、どうやら妄想癖があって、周りに船長と呼ばしてたようで・・・”なんて毎日、テレビや新聞で連呼されたら、そのうち、そうだ!ヤッタのはオレかも知れないぞ!なんて錯覚して自首してしまいそうです。(守屋さん、すいません!先に進めます。)
さて、ジャズ界の守屋さんは、凄いんです。この世界にいる人は全員知っていますが、
2005年に、世界でもっとも権威のある「セロニアス・モンク・コンペティッション」の作曲部門で優勝しました。アジア人で始めての快挙ですね!
過去、トランペットではライアン・カイザー、サックスではジョシュア・レッドマン等、現在では世界のジャズのトップランナーがそれぞれの部門で優勝しています。
ちょっと脱線:守屋さんのように、女性ピアニストで、作曲・編曲をこなし、自己のオーケストラを束ねるといえばなんと言っても、秋吉敏子さんですよね。ジャズの殿堂入りまで果たした偉大なパイオニアです。'80年代に,ニューヨークの「TOP OF THE GATE」というクラブに出演している時に、尋ねて行ったことがあります。というか、観にいった勢いで休憩中の秋吉さんと、ほんのちょっとお話しただけです。「四季」というピアノトリオのアルバムが発売されたばかりの頃で、「このアルバム大好きでスゲエ気に入ってま~す。」などと無礼なタメ口口調で話したような記憶があります。秋吉さん、恐れ知らずの若者で失礼しました!
そんな守屋さんの本日のセットは、豪華な3菅編成のセクステット(六重奏団)。しかもメンバー全員、日本のトッププレーヤー。トランペットの高瀬さんは、気が付けば当Blogでは、斉田佳子さん、平賀マリカさんに続く、3度目の登場です。
そんな猛者を引き連れて、スタンダードの「I'll never smile again」でスタート。
一部で印象的だったのは、片岡さんのトロンボーンをフューチャーした、守屋さんオリジナルの「Tear Drop」。“悲しい曲は、メジャーコードで創るのがポイントなの”とMCで強調されてたすごく美しいバラード。それからラストはこちらもオリジナルで「スカイスクレイパー」。近藤さんのソロが光ったアフロサウンドの軽快な曲で一部の締めくくり。
う~ん、全員凄いんだけど特に今回感心したのは納さんの素晴らしいベースプレイですね。納さんは人気グループ「EQ」のメンバーで、森山良子さんや今井美樹さん、モンドグロッソの大沢さんなどJ-POPでも引っ張りだこですね。勿論、守屋さんとはオーケストラを含め、欠かせないメンバーです。エレベの達人でもあるからなのか、ハイポジションのソロのときも軽々と超絶フレーズが出まくりです。(噂を聞きつけて観に来ていた、隣のクラシックのベース奏者は、とても同じ楽器とは思えない、と腰抜かしてました!)それとバッキングのラインがとにかく美しい。他の方のソロのときでも、いつの間にかベースラインにうっとり聞きほれてしまっていたことが、何度かありました!
そして、二部のハイライトは、モンクの「Hackensack/ハッケンサック」。きっとこういった
トリッキーな作品は、守屋さんのアレンジャー魂に火を点けるのでしょうね。三人のフロントマンが、それぞれの個性を主張し、時には微妙にアウトしながら、大きなグルーブとして結実していく。そして気が付くと、守屋さんに導かれて、会場全体がシュールでミステリアスなモンク・ワールドに包まれていった、という感じですね。これ、完全にくせになります。この守屋・モンクの世界知っちゃうとノーマルでは酔えないなんていう危険性もはらんでます。もっとこの世界に浸っていたいなと感じたのは、私だけではないと思います。
守屋さん、いっそオール・モンクなんて企画いかがですか?
そしてアンコールはエリントンの「Jubily」で締めくくり。いや~、歌伴は別として、久しぶりにフロント3本の贅沢な六重奏団のジャズの世界を堪能しました。
ピアノ一本で始まり、本日は六重奏団。さて次は何処に行くかな・・・
よーし、今度は別の国のシュールな世界に行こう!
さあ、守屋さん流に、格好良くさっと左手を上げて。それでは、出航!