今日は「七日」、「七草・ななくさ」です。お袋が教えてくれた「ななくさ」をまだこの歳になっても忘れない。「せり・なずな ・ ごぎょう・はこべら ・ ほとけのざ ・ すずな・すずしろ 」。
「松の内」は「七草」まで、15日を「小正月」と言い、この日まで、というところもある。戦前七日の前日の6日は、田圃や畑へお袋が近所のおばさんと草摘みに行った。その後を友達のかねちゃんと一緒に歩いてついていく情景をいまでも想い出す。
「七草」のうちのいくつか探して摘んできて、暖かい井戸水で綺麗に始末した。今日7日に大根や蕪も入れて「七草粥」を炊いて食った。戦争がはげしくなって食糧難となり、米不足となり、そんな習慣はいつの間にかやらなくなった。
「七草とは」、
『芹(せり)……水辺の山菜で香りがよく、食欲が増進。 薺(なずな)……ペンペン草。江戸時代にはポピュラーな食材でした。 御形(ごぎょう)……母子草。草餅の元祖。風邪予防や解熱に効果がある。繁縷(はこべら)……目によい、ビタミンAが豊富で、腹痛の薬にもなった。仏の座(ほとけのざ)……タビラコ。タンポポに似ていて、食物繊維が豊富。 菘(すずな)……蕪(かぶ)のこと。ビタミンが豊富。 蘿蔔(すずしろ)……大根(だいこん)のこと。消化を助け、風邪の予防にもなる。』
昔から春の野草は少し苦みがあるけど、この苦みが身体に良い、毒消しになると食べたという。
「君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣手に 雪はふりつつ ・光孝天皇 」百人一首、この歌はご存じでしょう。
「あら玉の年のはじめの七草を籠に植えて来し病めるわがため ・正岡子規 」の短歌、友人が病床に臥す子規のために、籠に植えた七草を持ってきてくれたのだろうか。
小林一茶の七草粥の句 「 正月は青菜のかゆも祝かな 」
・もうおそらく故郷の村も開発が進んで、田畑で草摘みは出来なくなったでしょう。「七種の野草」を植えた「鉢」をお花屋さんや、スーパーで売っている時代になってしまいました。
お袋を想い、昔を懐かしむ老人です、、、40日も雨が降らなかったが、昨日は夕方から夜半にかけて激しい雨でした、今朝もまだ少し残ってましたが、10時ごろから空が晴れてきて陽が差してきました。