目の前に不意に現れた分かれ道とそれぞれにあるドアの前で、俊輔は一年間逡巡し、熟慮し、思い直し、そしてまた翻意を繰り返してきた。
決断しなければ、その先へは一歩も進めない。
但し、一度そのドアの向こうへ踏み込んだら、もう引き返すことは出来ない。
そのドアの開閉はたった一度きりだから。
だから、例え時間が掛かっても、自己の思いと他者への気遣いを、納得出来るまで咀嚼しなければならない。
そも、自己の思いとはなんだ?
正義?愛?欲?
感謝?それとも憎悪?
そいつらをシャッフルして、ドロップするのか、レイズするのか。
それともまだ考え続けるのか。
はたまた、独り、その場に停滞、浮遊したまま、空しくゲームオーバーの時を迎えるのか。
ま、それもありなむ。
さて、どうなることやら・・・
人生を語らず
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