JUJU - この夜を止めてよ
【つくりバナシ】
別れが辛い?
寂しい?
孤独だ?
なに自分に酔ってんだ
あいつの気持ちはどうだ?
そこまで思いを巡らせてるか?
何時まで経っても自己中心か?
思いのベクトルを変えてみろよ
有難いと思わないか?
これまで幸せだったと思わないか?
おまけに、これからも
その記憶は消えない
死ぬまで噛み締め続けられる
それはやっぱ . . . 本文を読む
Syun's Barの8人掛けテーブルに揃った面々、ナオキマン、さとうみつろう、矢作直樹、馬淵睦夫、及川幸久、トランプ、ハリス、そして楠俊輔。
とある平日の深夜、示し合わせた訳でもないのに、どやどやとやって来た一見さんたち。
ただ、俊輔にとっては、みんな知った顔。
「今夜はどうしたことだろう?」
「あんたが呼んだんじゃん」
「そうだよ」
「自然に足がこっちに向いた」
. . . 本文を読む
俊輔は過日こんな風に思ったが、やはり温存、と、元の位置に戻していた金のネックチェーン。
しかし、
『温存してどうなる?オレが死んだらただのクズだ』
と、考えた。
なら、身に着けていよう。
もしも何かで紛失しても、それはそれで、そういう運命だったのだと。
何れにしても、それはどうせ、そう長い先のハナシでははない。
俊輔は、こうして、思い出のネックチェーンをまた我が身に . . . 本文を読む
それは、松山の一番町と勝山通りの交差するエリアの近くにある、よくある飲食店の雑居するビルの4階にあった。
店名はサクラ、10席ほどのカウンターしかない、さくらという名のママが一人で経営するごく小さなスナックで、それでもいつもお客さんの絶えない店だった。
俊輔がまだ40代だった頃、ある団体の纏め役として、月に一回は、その会議の為に松山まで出向いていた。
そして、たまには懇親会の流れで夜の . . . 本文を読む
ケイは女の子なのに、どちらかと言えば男装が多かった。
ジーンズは勿論のこと、タイトなパンツ、そしてボタウンダウンシャツにアスコットタイを合わせてみたり。
いわゆるアイビールックを好んで着た。
それがまたよく似合った。
コロンにしても、タクティクスやアラミスといった男物を好んでつけた。
後の僕がトラッド派になったのには、ケイの影響が大きい。
そして、以来コロンはずっとその二つを真似ている . . . 本文を読む
Mr. サマータイム - サーカス
>終電も終わり、通行人もまばらになった通りをずっと眺めていた。
諦めたり、励ましたり、心の中で葛藤しながら。
相も変わらず、ボーっと眺め続けていた。
そこへ、ケイがふいに現れた!!
正しく、僕の網膜にフレームインしたんだ。
白いポロシャツに、赤いタータンチェックのタイトなパンツ。
着替えたんだ、とてもよく似合ってる。
ケイはガラス窓越しに、少し店 . . . 本文を読む
1972年、俊輔は高校生になった。
そこでようやく、ホントにやりたかった部に入った。
それが柔道部。
姿三四郎から柔道一直線を経て、柔道というものに憧れがあった。
そうそう、鉄下駄なんぞも履いていたっけ。
そこで出会ったのがNだった。
どこか不良っぽい、俊輔がこれまで袖触れ合うことのなかったタイプの男。
こいつが、優等生を演じていた俊輔を少しく刺激した . . . 本文を読む
俊輔は、雲一つない五月晴れの空の下、けふも垣生の海岸線を歩いた。
昨日は海の水があんなに澄んでいたのに、一転、けふは何故か濁っている。
『雨も降ってないのに、どうしたことだろう』
などと思いながら歩き続ける。
遠く、しまなみ海道に架かる橋が見える。
ちゃんと撮れないのは覚悟の上で撮影してみる。
肌に触れる、風を孕んだTシャツのテクスチャーが心地良い朝。
俊輔 . . . 本文を読む
目の前に不意に現れた分かれ道とそれぞれにあるドアの前で、俊輔は一年間逡巡し、熟慮し、思い直し、そしてまた翻意を繰り返してきた。
決断しなければ、その先へは一歩も進めない。
但し、一度そのドアの向こうへ踏み込んだら、もう引き返すことは出来ない。
そのドアの開閉はたった一度きりだから。
だから、例え時間が掛かっても、自己の思いと他者への気遣いを、納得出来るまで咀嚼し . . . 本文を読む
2024.5.18.sat.
その朝、前夜の夜更かしが祟ったやや重い体に鞭打ちつつ、俊輔は営業後そのままにしてあったグラスを洗っていた。
そして、以前から曇りが気になっていたカクテルピンを入れたグラスを洗い直そうと思い立つ。
小さな本体と、埃除けの目的でそれに被せたやや大き目なグラス。
そのカクテルピンを立てた方のグラスから中身を一旦全部出すことにする。
俊輔は、その底に切れたゴールド . . . 本文を読む
「さよなら」だけが人生だ
直訳すれば、最終的に人はみな、さよならする
すなわち、人はみな孤独
そんなこと、ボクだってわかってる
いくら大切な人とでも、遅かれ早かれ、どちらかが先に逝かねばならない
そして、残った独りもやがて消えてゆく
散る桜 残る桜も 散る桜
人は独りで産まれて独りで消えてゆく
それは、わざわざ言われなくてもわかってる
でも、ボクはキミと出逢ったんだ、この世で
それ . . . 本文を読む
例えばこんな【5】
嘘ではなく、ホントに新宿中央公園にはまだ行ったことがなかった。
だって、そこへ行く理由がないのだから、その必要はないだろう。
でも、一度くらいは行ってみてもいいと思っていた。
そこで、たった今、行く理由が出来たという訳だ。
新宿駅の反対側に当たるから、新宿駅を目指して歩く。
歩きながら、お互いをもう少し知る。
彼女の名は、西山圭子、同級生、白百合女子短期大学を . . . 本文を読む
1979年12月の或る日、ちゃんと別れたつもりのケイから久しぶりの手紙が届いた。
もうそんなことは期待してなかった俊輔は、暫くその封書を眺めた後、やおら挟みで開封する。
今頃ごめんなさい。
でも、シュンにしかこの正直な気持ちは打ち明けられない。
だから、こんな形を取った。
これは、反則だと思う。
でも、自分の気持ちを止められなかった、ごめんなさい。
実は私、少し先で手術 . . . 本文を読む
1976年6月、雨上がりの甲州街道。
大学2年になった俊輔は、稲毛屋のバイトを終えて帰宅するところだった。
手には、雨が上がって必要のなくなった雨傘、そして足元は長靴。
世間では、田舎でもさほど長靴を履かなくなったのに、俊輔は、雨の日はいつも堂々と長靴で都内を闊歩した。
学友の中でも、それは俊輔だけだった。
彼には、その辺りの気恥ずかしさのようなものは一切なかった。
便利で快適が一義、 . . . 本文を読む
実は!
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