アイスランド熱、未だ冷めやらず、図書館でアイスランド映画を借りてきました。邦題は、ひつじ村の兄弟(公式ページ)。2015年のカンヌ国際映画祭「ある視点部門」受賞作だそうです。カテゴリーはコメディーになっていますが、
という、実にシビアな内容。だって、これって、ある日突然、地区の住民は全員失業の上、こよなく愛するペットも殺処分と宣言されたようなものよね。
吹雪の中、凍えて気を失った弟を、兄が雪穴を掘り、人肌で温めながら、「大丈夫、きっとみんなうまくいく」と呟いて、いきなり暗転、というラストシーンは、多くの感想や評価でも語られています。雪山で遭難、裸で温める、って場面は、昔の漫画では鉄壁のドキドキえっちシーンでしたが、こちらは爺さん二人。それよか、羊と犬はどうなった??の方が気になる。
私の個人的な好みでは、兄の家に飾ってあった、二人の子供の頃の、一頭の馬に兄が前、弟が後ろで相乗りの二人の写真同様に、二人が一台のスノーモビールに相乗りで、羊を追い立てて山を走っていくシーン、ちょうど下の画像のシーン辺りで終わっといたら、爽快だったのに。この後の吹雪に見舞われ、闇の中、羊も犬も見失ってしまい、弟は気を失っているというラストシーンは蛇足と思ったのですが、DVDのおまけを見たら、監督さん的には、これこそが見せたかった重要な場面だったのかなぁ、と。

DVDには、先述の同監督による短編「レスリング」が入っていますが、これもまた、そこで終わるか?!なところで、急にブッちぎられるので、これは、この監督の芸風なんでしょうかね?後はご想像におまかせしますってのは、ヨーロッパの映画じゃ、よくあると思うけど、ハリウッド映画に毒されてるんで、余韻とかいらん!ちゃんと決着付けてくれ!ってモヤモヤしちゃう。
この短編、まさかのおっさんずラブのお話です。トンネル掘りの仕事をしながら老いた母の面倒を見ている、レスリングのナショナルチャンピオンのお腹出たおっさんと、レスリングのパートナーで、妻子有りの酪農業の渋いおっさんは、密かに愛し合っており…っていうお話。「ひつじ村」の受賞したカンヌの「ある視点」賞の視点って、まさかソッチの方の視点なのですか?超こじらせた兄弟間の… だから、あのラストシーンなのでしょうか?まぁ、深く考えないことにします。
映画の中の荒涼としたアイスランドの風景と、羊だけに愛を注ぎ、隣同士に住んでいながら口もきかない、一人暮らしの頑固爺二人… 一人でクリスマスを祝う弟、酔払って喚き散らかした挙げ句、酩酊してブルドーザーで街の病院に運ばれる兄。その、画面から伝わる寒々とした孤独感は、短編の中でも活かされており、独特の画風をもった監督さんではないかと思いました。ちなみに爺様たちのお家も、壁紙とかが、人気の北欧インテリアっぽい感じ。
DVDにはまた、短い監督のインタビューが入っています。インタビューでは、実在した、40年間、いがみ合って互いに口を利いてない兄弟をモデルにしたと言ってましたが、その他の部分はとこはフィクションだよね。この作品作りで、監督が一番苦労したのは、羊のキャスティングで、大人しくて、よく指示に従い、しかも美しい羊たちを集めるのは大変だったとか。
映画では、お利口な犬と可愛い羊たち、そして、登場人物達の着ているセーターが素敵だった。爺様たちが死守しようとしたアイスランド原種の羊は、軽くて柔らかな内毛と、太く長く水を弾く外毛のダブルコートで、この二種類の羊毛を紡ぐのではなく、手で引っ張ってロープ状にした糸(ロピー)で編んだのが、アイスランド・ロピーセーター。羊の毛の色そのままで、首周りに幾何学的な模様が編み込まれているのが特徴です。
アイスランド人は皆、これを着ているらしい。上息子がレイキャビクを歩いていると、何度か道を尋ねられたそうで、俺の何処がアイスランド人に見えるかね?と不思議がってましたが、もしかして、母に買わせた(←根に持っている)いかにもー!伝統的なタイプのロピーセーター着てたからじゃない?
アイスランドの人里離れた村で羊を育てる老兄弟グミー(シグルヅル・シグルヨンソン)とキディー(テオドール・ユーリウソン)は隣同士に住んでいるが、40年間話をしたことがない。兄弟の羊は国内随一の優良種だったが、ある日、キディーの羊が疫病に侵されてしまう。感染の恐れがある地域の全ての羊が殺処分されることになったが、兄弟は自分たちの羊を諦めることができず、協力し合うことにする。
という、実にシビアな内容。だって、これって、ある日突然、地区の住民は全員失業の上、こよなく愛するペットも殺処分と宣言されたようなものよね。
吹雪の中、凍えて気を失った弟を、兄が雪穴を掘り、人肌で温めながら、「大丈夫、きっとみんなうまくいく」と呟いて、いきなり暗転、というラストシーンは、多くの感想や評価でも語られています。雪山で遭難、裸で温める、って場面は、昔の漫画では鉄壁のドキドキえっちシーンでしたが、こちらは爺さん二人。それよか、羊と犬はどうなった??の方が気になる。
私の個人的な好みでは、兄の家に飾ってあった、二人の子供の頃の、一頭の馬に兄が前、弟が後ろで相乗りの二人の写真同様に、二人が一台のスノーモビールに相乗りで、羊を追い立てて山を走っていくシーン、ちょうど下の画像のシーン辺りで終わっといたら、爽快だったのに。この後の吹雪に見舞われ、闇の中、羊も犬も見失ってしまい、弟は気を失っているというラストシーンは蛇足と思ったのですが、DVDのおまけを見たら、監督さん的には、これこそが見せたかった重要な場面だったのかなぁ、と。

DVDには、先述の同監督による短編「レスリング」が入っていますが、これもまた、そこで終わるか?!なところで、急にブッちぎられるので、これは、この監督の芸風なんでしょうかね?後はご想像におまかせしますってのは、ヨーロッパの映画じゃ、よくあると思うけど、ハリウッド映画に毒されてるんで、余韻とかいらん!ちゃんと決着付けてくれ!ってモヤモヤしちゃう。
この短編、まさかのおっさんずラブのお話です。トンネル掘りの仕事をしながら老いた母の面倒を見ている、レスリングのナショナルチャンピオンのお腹出たおっさんと、レスリングのパートナーで、妻子有りの酪農業の渋いおっさんは、密かに愛し合っており…っていうお話。「ひつじ村」の受賞したカンヌの「ある視点」賞の視点って、まさかソッチの方の視点なのですか?超こじらせた兄弟間の… だから、あのラストシーンなのでしょうか?まぁ、深く考えないことにします。
映画の中の荒涼としたアイスランドの風景と、羊だけに愛を注ぎ、隣同士に住んでいながら口もきかない、一人暮らしの頑固爺二人… 一人でクリスマスを祝う弟、酔払って喚き散らかした挙げ句、酩酊してブルドーザーで街の病院に運ばれる兄。その、画面から伝わる寒々とした孤独感は、短編の中でも活かされており、独特の画風をもった監督さんではないかと思いました。ちなみに爺様たちのお家も、壁紙とかが、人気の北欧インテリアっぽい感じ。
DVDにはまた、短い監督のインタビューが入っています。インタビューでは、実在した、40年間、いがみ合って互いに口を利いてない兄弟をモデルにしたと言ってましたが、その他の部分はとこはフィクションだよね。この作品作りで、監督が一番苦労したのは、羊のキャスティングで、大人しくて、よく指示に従い、しかも美しい羊たちを集めるのは大変だったとか。
映画では、お利口な犬と可愛い羊たち、そして、登場人物達の着ているセーターが素敵だった。爺様たちが死守しようとしたアイスランド原種の羊は、軽くて柔らかな内毛と、太く長く水を弾く外毛のダブルコートで、この二種類の羊毛を紡ぐのではなく、手で引っ張ってロープ状にした糸(ロピー)で編んだのが、アイスランド・ロピーセーター。羊の毛の色そのままで、首周りに幾何学的な模様が編み込まれているのが特徴です。
アイスランド人は皆、これを着ているらしい。上息子がレイキャビクを歩いていると、何度か道を尋ねられたそうで、俺の何処がアイスランド人に見えるかね?と不思議がってましたが、もしかして、母に買わせた(←根に持っている)いかにもー!伝統的なタイプのロピーセーター着てたからじゃない?
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